『二人のフォスカリ』全曲 シュトラスベルガー演出、パッパーノ&コヴェント・ガーデン王立歌劇場、ドミンゴ、メーリ、他(2015 ステレオ)(日本語字幕付)
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ユローヂィヴィ | 大阪府 | 不明 | 2018年03月02日
パッパーノの指揮はヴェルディ初期の作品にある音楽の隙(欠点ではないがシンプルに聴こえすぎる。)が感じられた。 そして第1幕では合唱が少し力不足に感じた。 この作品は美しいメロディーもあり、ドラマの中心に夫婦愛や親子の愛が歌われているが、政治犯への裁判、冤罪、拷問、流刑、政敵からの復讐、失脚、子供たちに先立たれ独り残る父親など、暗い内容で救いがなく、この作品がレパートリーから離れていったのも納得がいく。 台本の弱さは最初から最後まで主人公が同じような内容を歌い続け、物語がほとんど発展していかないところにもある。 この物語は初演当時のイタリア建国前夜の世の中には受け入れられたのだろう。 もしロシア帝政末期(ロシア革命)前後にロシアで上演されていたら、革命を支持する人々に歓迎されたことだろう。(もっとも検閲に引っ掛かりそうだが。) この公演では歌が始まる前(序曲の間)にスクリーンに映像を映しているが、映像だけならまだいいが、物語の説明を文字で映し出していて音楽に集中出来ない。 物語の時代背景は理解できるが、プログラムに書けばいいことだと思う。 特典映像にも日本語字幕が付いているのが嬉しい。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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