トップ > 音楽CD・DVD > クラシック > マーラー(1860-1911) > 交響曲第5番、『子供の不思議な角笛』より ネルソンス&ルツェルン祝祭管弦楽団、ゲルネ

マーラー(1860-1911)

Blu-ray Disc 交響曲第5番、『子供の不思議な角笛』より ネルソンス&ルツェルン祝祭管弦楽団、ゲルネ

交響曲第5番、『子供の不思議な角笛』より ネルソンス&ルツェルン祝祭管弦楽団、ゲルネ

商品ユーザレビュー

  • ★★★★★ 
    (0 件)
  • ★★★★☆ 
    (1 件)
  • ★★★☆☆ 
    (0 件)
  • ★★☆☆☆ 
    (0 件)
  • ★☆☆☆☆ 
    (0 件)

レビューを書いてみませんか?

レビューを書く

検索結果:1件中1件から1件まで表示

  • ★★★★☆ 

    村井 翔  |  愛知県  |  不明  |  2016年06月18日

    アバドの死後、2年間だけピンチヒッターを務めたネルソンスだが、これは2年目のライヴ。今年からシェフの座をシャイーに譲ってしまうのは惜しいと思えるほどの充実した出来ばえだ。アバドが指揮した2004年の演奏に比べて全体で数分長いが、テンポの遅いネルソンスの指揮はきわめてスケールが大きく、特にもともと遅いテンポが指定されている第2楽章第2主題、スケルツォのトリオ、アダージェットなどでは微視的な繊細さがきわだっている。オブリガート・ホルンはアレグリーニが自分の席に座ったまま吹くが、このオケのヴィルトゥオジティはまだ健在(もちろん吉井瑞穂さんの顔も見える)。映像では現役指揮者中随一だと思うネルソンスの雄弁なボディ・ランゲージも堪能できる。ただし、現時点では構えの大きな造型の内部を埋めるべき音楽の内実にほんの少し、不足を感じるのも事実。どちらかと言えば小編成の『角笛』歌曲の方が、シャープな楽譜の読みの美質が文句なく感じられる。今やドイツ・リート界の王者となったゲルネの歌の素晴らしさは言うまでもない。 なお、日本語字幕付きなのは有難いし、ある程度の意訳は訳者の裁量範囲内だと思うが、間違っては困る肝心な所で致命的な誤訳があるのは困る。たとえば『死んだ鼓手(レヴェルゲ)』末尾の「墓石のように臥しならぶ」。骸骨と化した兵士たちの隊列はやはり「立って」いないとぶち壊しだ。『美しいトランペットの鳴り渡る所』の「1年たてば僕のひとだと言ってたくせに」も意味不明。彼女はこんな約束していない。彼が「来年には僕の嫁さんにしてあげる」と言っているのだ。話者の意思という語法を知らないのか? 欲を言えば「近寄る男に雪ほど白い手をさしのべた」は間違いではないが、「彼女も」という大事な部分が抜けてしまった。「も auch」という一語だけで、彼も「雪ほど白い手」の持ち主、つまり骸骨であることを暗示しているこの詩のキモなのだが。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに 共感する

検索結果:1件中1件から1件まで表示