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ラヴェル(1875-1937)

CD ピアノ曲全集 ヴァルター・ギーゼキング(2CD)

ピアノ曲全集 ヴァルター・ギーゼキング(2CD)

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    座頭  |  兵庫県  |  不明  |  2019年03月16日

    知性と感性と技術のバランスが取れた、素晴らしい演奏です。古い録音ですが、鑑賞には耐えるレベル。私のファーストチョイスはモニク・アースですが、持つ価値は十分あると思いました

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    M  |  愛知県  |  不明  |  2013年01月08日

    ギーゼキングのピアニズムの卓越性が最もわかりやすい形で表れているのがラヴェルの全集ではないのか。というのもドビュッシーという作曲家はピアノの技巧が変則的、非類型的であり、単に技巧という面だけとっても個々の曲と個々のピアニストとの相性のようなものがあるような気がする。その点ラヴェルはリストの延長線上にあるようでわかりやすい。ここでのギーゼキングの特長は、透徹したタッチの美しさと絶妙のペダリング技術による音響支配で以後に出現したいかなるピアニストにも卓越している。水の精の水しぶきが上がるような、素早く粒の揃ったタッチ、スカルボの難渋な技巧の中での見事な音響支配、水の戯れの絶妙なペダリングによって楽々と作り出される響き、クープランの墓の前奏曲での真珠のようなタッチ、蛾のコーダでの背筋が凍りつくようなピアニシモ等々、記憶に残るような場面に随所で遭遇する。

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    eroicka  |  不明  |  不明  |  2012年04月30日

    端正でクールな表現、冷涼さの中に妖しさが漂う音…晩年のギーゼキングの一連の録音には共通するものだが、個人的には高名なドビュッシ−やモーツアルトの全集より、このラヴェルが一番しっくり来る。EMIのぼやけた録音が魅力を損なう原因(特にモーツアルト)になっているのだが、ラヴェルの全集やドビュッシ−の一部の作品では、それがかえって幻想的な雰囲気を高めている。彼のEMIでの協奏曲録音では輪郭のくっきりした明晰な響きだったことを考えれば、制作側の意向だけでなく本人の好みも反映したのかも知れない。昔、廉価盤LPで一連のシリーズを聴いて、フランス音楽とはこうした知と美の均衡というものだと思っていたが、最近は感覚美のみ追求される傾向がある。そうした演奏史の変遷の中で、半世紀以上経っても輝く金字塔として存在しているのは、この演奏の独自性の高さ故だろう。ギーゼキングの一連の録音では、目下、ベートーヴェンのソナタ集やステレオ録音の「皇帝」(56年、ガリエラ指揮フィルハーモニア管弦楽団)などが本家EMI(前者のみイタリアのレーベルから出ている)から出ておらず、今後、例えば「ギーゼキング・コンプリート・EMIレコーディングス」といったセットでぜひとも売りだしてほしい。

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    つよしくん  |  東京都  |  不明  |  2012年03月31日

    稀代のピアニストであったヴァルター・ギーゼキングによる名演としては、ドビュッシーのピアノ作品集が名高い。そして、それに勝るとも劣らない名演との評価を勝ち得ているのが、同じくフランス印象派の大作曲家であるラヴェルのピアノ曲全集であると言える。ギーゼキングによるラヴェルのピアノ作品の本演奏は、特別な個性を発揮したり、はたまた奇を衒った解釈を施したりするということは薬にしたくもなく、緻密なスコアリーディングに基づき、曲想を精緻に、そして丁寧に描き出していくという、ある意味ではオーソドックスなアプローチに徹したものと言える。卓越したテクニックにも出色のものがあると言えるものの、モノラル録音ということも多分にあるとは思うが、素っ気なささえ感じさせるところもあり、即物的な演奏とさえ言えるところだ。しかしながら、一聴すると淡々と流れていく各旋律の端々には、独特の細やかなニュアンスやフランス風のエスプリ漂う豊かな情感に満ち溢れており、決して無機的な演奏には陥っていないと言える。そして、ギーゼキングの演奏で素晴らしいのは、1950年代の演奏であるにもかかわらず、いささかも古臭さを感じさせるということがなく、むしろ、その演奏は清新さに溢れていると言えるところであり、その気高い格調の高さにおいても卓抜としたものがあったと言えるだろう。ラヴェルのピアノ曲を得意とするピアニストは、その後数多く誕生しているが、それらのピアニストによる数々の名演を耳にした上で、ギーゼキングによる本演奏を聴いても、録音の古さは感じても、演奏内容自体には違和感など全く感じさせず、むしろ新鮮味さえ感じさせるというのは殆ど驚異的ですらあると言えるところだ。本全集の演奏も、前述のようなギーゼキングによる芸風が見事にあらわれた名演と言えるところであり、正に古くて新しい、現代においてもラヴェルのピアノ作品演奏の規範とも言うべき至高の名演と高く評価したいと考える。このように、ギーゼキングによるラヴェルのピアノ作品全集の演奏は、演奏自体は素晴らしいが、モノラル録音というハンディもあって、その音質は、従来CD盤では鮮明さに欠ける音質であり、時として音がひずんだり、はたまた団子のような音になるという欠点が散見されたところであった。ところが、今般、ついに待望のSACD化が行われることによって大変驚いた。従来CD盤とは次元が異なる見違えるような、そして1950年代前半のモノラル録音とは到底信じられないような鮮明な音質に生まれ変わった言える。ギーゼキングのピアノタッチが鮮明に再現されるのは殆ど驚異的であり、あらためてSACDの潜在能力の高さを思い知った次第である。いずれにしても、ギーゼキングによる至高の名演を、SACDによる高音質で味わうことができるのを大いに歓迎したいと考える。

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