交響曲第4番 シャイー&ゲヴァントハウス管弦楽団、ラントシャマー
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村井 翔 | 愛知県 | 不明 | 2013年05月11日
このコンビによるマーラー映像ディスクの三枚目だが、第5番(NHK-BSで放送済み)、第6番も既に録画されており、映像による全集に発展するようだ。曲の性格上、派手な大芝居をうつような演奏ではないが、きわめて透明度が高くスコアが透けて見えるような解釈で、曲との相性は悪くない。コンセルトヘボウとの録音と比べても、第1楽章の多彩な楽想の描き分けなど、一段と入念になったように思う。独唱者のラントシャマーはあまり技巧を凝らさず素直に歌っているが、これはこれで悪くない。ただし、映像ディスクに限っても、アバド/ルツェルン、イヴァン・フィッシャー/コンセルトヘボウなど競合盤を押しのけて、どうしてもこれを選びたいと思わせるほどの「切り札」には欠ける気がする。マーラー自身の演奏を記録したヴェルテ・ミニョン(自動ピアノ演奏装置)をスタインウェイ・ピアノに取り付けての特典映像は、その解説ともども大変興味深い。一方、ディスク付属のリーフレットは4番という交響曲について非常に明確な解釈を打ち出しているが、シャイー御大のコメントの方はさっぱり要領を得ない。でも、あまり露骨に言葉で解釈を語られてしまうよりはいいか。2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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