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シューベルト(1797-1828)

CD ピアノ・ソナタ第19番、第20番、第21番、他 ポリーニ(2CD)

ピアノ・ソナタ第19番、第20番、第21番、他 ポリーニ(2CD)

商品ユーザレビュー

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    Verdi  |  神奈川県  |  不明  |  2021年07月11日

    この録音が出たのは1990年頃。この頃、シューベルトのピアノソナタの録音は決して多くはなかった。めぼしいところではリヒテルとブレンデルくらいではなかったろうか。そこにこのポリーニである。更に言えばまだこの頃ポリーニは毀誉褒貶相半ば、まぁ流石に誉褒が勝る感じではあるけれど、といった状況でしたっけ。そして、このポリーニの演奏は鮮烈でした。 そもそもシューベルトは少なからずバカにされているように思うのですね。そういうと皆否定するだろうけれど、でも、器楽曲に関して言えば、ベートーヴェンの陰にいる素人、作品もまとまりがなくて長ったらしくて、みたいな受け取り方をしている人は少なくないように思います。でも、実際はそうではない。ソナタ形式といったものに拘り、構成にひどく拘った。晩年(31歳!)のシューベルトが死の直前に対位法のレッスンを受けようとしていたのは有名な話で、そういう意味でかっちりした作品を書きたかった。ただ、上手くいかなくて、未完作品も多数遺った、その一因には確かにシューベルトの書いた旋律があまりにメロディックで、構成をきっちり守って造ろうとすると長大になってしまう、というのがあったのではないかと思うのです。言い換えると、シューベルトの器楽曲は放っておいても十分に感情に訴える力がある。むしろあり過ぎる。長いけれど。 今のポリーニはまた違うことをするかも知れないけれど、当時のポリーニの演奏は、余計なことをせず、淡々と音を紡いで行くというやり方。いわばハードボイルドな、そっけないとも思える演奏。だけれども、それは確かに間違いではないのです。情に訴えるのはシューベルトがやっているのだから、そこに殊更に手を加えようとしなくていいのです。第1楽章の第1主題のトリルが深いとか浅いとか、そんなことはもうシューベルトが書いているのであって、きちんと弾けばそれは響くのです。勝手に長いとか短いとかいって繰り返しを省略しなくてもいい。シューベルトは提示部が反復されるというソナタ形式の定型に沿って書いたのだから。 その意味で、ポリーニの演奏はシューベルトのピアノソナタの演奏としてはエポックメイキングなものだったし、今でも最高峰の一つだと言っていいと思います。ブレンデル(繰り返しを省略する大家ではありますが)ですら並び立つといったところ。今弾いている人だとシフくらいでしょうか、あとは。

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  • ★★★★★ 

    淳メーカー  |  愛知県  |  不明  |  2011年06月26日

    初来日の交響的練習曲と21番ソナタ、今も脳裏に焼き付いています。思い出は美しい、時として美化されることもあるけれど。音楽を専門に学んだことのない私が偉そうなことを言うのもなんですが、30そこそこのシューベルトが作曲したこのソナタ、色々な解釈があって当然ではないでしょうか。深い精神性を追求すると思う人いれば、死神と向き合いながら作曲したと覆う人もいるでしょう。私のように純音楽としてポリーニを高く評価する人もいるでしょう。大家ほど評価は分かれやすいものですね。

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  • ★★★★★ 

     |  長野県  |  不明  |  2011年03月21日

    レビューは討論の場では無い事を承知の上で書きます。 旅の途中さん、INVE...さん達のレビューを読むと、クラシック音楽は特別な最高級の教育を受けた知識人のみが享受できる世界と思えてしまいます。 無教養の私なんかは、シューベルトを娯楽で聴いていますが、悪い事でしょうか?これらの美しい曲を聴いて感動していますが、根が浅いのでしょうか?理解しきれて無いのでしょうか? ピアノを少しかじりましたが、これだけ弾くには才能と、どれだけの訓練、鍛錬、努力を必要としたのか? この、高名な世界的なピアニストに対して尊敬の念も無く平気で星一つ、二つ...。まあ、ポリーニがこれらを読んだら「フン、極東の音楽史も無い、音楽文化もろくに無い島国の...」と鼻も引っかけない事でしょう。 第一、シューベルトの時代これは娯楽でしょう? レビューを書く人達、(旅の途中さんとか)、ひけらかす、衒う...。 これらの言葉がぴったり当てはまるように思えます。 例えば、ワインはどこそこの畑の何年物で無くては..と語ると同じ。 音楽も、ワインも、人生を謳歌する為に存在する物、と思えます。 重箱の隅を、爪楊枝でつついて欠点を探し出すような音楽の聴き方。 聴いていて楽しい、ほっとする、とか多分無いのでしょうね。 眉間に皺を寄せて、荒探しで、楽しむ間も無く聴いている御姿が目に浮ぶようです。 しかし、こう言った輩が、クラシック音楽を、初心者等にクラシックは別物、と思わせてしまう弊害は有ろうかと思います。 録音して聴かせて頂ける、と言う感謝の念は無いのですかね。 演奏が気に入らなければ、聴かなければ良い。声高に叫ぶ事は無い。 人間性、品格が問われます。 批評する相手は、世界屈指のピアニスト。演奏が好きか嫌いかは自由ですが、批評するだけの物をお持ちでしょうか???ひけらかし、衒う。 録音に対する評価は仕方が無いと思います。

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  • ★★★★★ 

    mimi  |  兵庫県  |  不明  |  2010年04月28日

    今から30年前、このCDが初発売される数年前にNHK-FMで放送されたD946(このCDにも収録されてます)の、あまりにも美しく優しい演奏にて、自分のPolliniに対するイメージは大きく決定づけられました。Kempffがその美しい一文で述べるように(Shubert ピアノソナタ全集の解説)、Shubertの演奏に必要なのは、おそらく技量とか解釈とかでなく、Schubertの音楽をどれだけ愛してついていくか、です。ここで聴くPolliniの演奏は、彼の一般的なイメージからすれば、むしろ粗いのではと思えるくらいに無造作な演奏にも聴こえますが、反面Schubertの音楽に頭でなく自然に寄り添える人間でなければ、Schubertを心から大切に思う人でなければ、こんなにも優しく心のこもった演奏はできないでしょう。Polliniがこの録音に寄せた短い一文を読んでも判ります。歴史に残る大名演ではないかも知れませんが、Schubertの音楽を心の奥底に密やかに持ち続ける一人として、いつまでも大切にしたいアルバムの一つです。

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  • ★★☆☆☆ 

    つよしくん  |  東京都  |  不明  |  2010年02月07日

    シューベルトの最後の3つのピアノソナタは、ブルックナーの交響曲第7〜9番やマーラーの交響曲第9番などにも匹敵する至高の巨峰である。31歳という若さでこの世と別れなければならなかったシューベルトの内面の深い死との葛藤や、生への妄執や憧憬が表れていると思うからだ(ブルックナーの交響曲については、神への崇高な畏敬などやや異なる面もあると思われるが)。したがって、これら3曲を演奏する際には、演奏者側にも単なる技量ではなく、楽曲への深い洞察力と理解が求められると言えるだろう。本盤のポリー二の演奏については、技量という意味においてはほとんど問題はない。他の作曲家の諸曲においてもそうであるが、研ぎ澄まされた技量や、透明感溢れる明晰なタッチによって、楽曲を一点の曇りもなくダイレクトに表現することにおいては、他のピアニストに比肩する者はいないのではないかと思う。しかし、シューベルトの3大ピアノソナタの場合はそれだけでは不十分だ。例えば第21番に目を向けると、第1楽章の低音のトリル。ポリーニは楽譜に忠実に描いてはいるが、そこには深みとか凄みが全く感じられない。例えば、内田光子やリヒテルなどの地底から響いてくるような不気味な弾き方と比較すると、浅薄さがあらわになってしまう。終楽章の死神のワルツも、内田光子の後ろ髪を引かれるような弾き方に比べると、表層を取り繕っただけの底の浅さが明確だ。本盤は、ポリーニの欠点が露呈しまった凡演であるが、本盤の録音されたのは今から約20年前。彼がその後どれだけ成長したのか興味は尽きず、再録音を大いに望みたい。

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  • ★★★★★ 

    SunnySide  |  Suginami-city, Tokyo  |  不明  |  2005年09月19日

    どうにも,このポリーニという人は賛否両論を巻き起こしますね。それだけみな注目せざるをえない訳です。私は,ケンプ全集と比べながら聴く形で味わってみました。やはりポリーニはしっかりした構築性を持ち,かつこの演奏では柔らかさがシューベルト後期ソナタによく合っていると感じました(ケンプは異なる点でもう別格です)。録音も問題なし。……ところで,絶望やら愛の不在やら孤独からの逃避が,なぜこのレヴュー上言葉になるの?ポリーニのそれは分かりませんが,「旅の途中」さんの経験を拝聴したいところです。

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  • ★★★★★ 

    やまねこ  |  神奈川  |  不明  |  2005年09月03日

    企画に対して意見を一つ。小生は88年初出盤を所有しています(6600円しました)。これほど安くなったこと自体、歓迎されるべきことですが、83〜87年のデジタル録音をOIBPオリジナルスで出し直す意味がどれだけあるのかなあ、などと思ってしまいます。もっと優先的にOIBP化すべき音源がたくさんあるように思うのですが。OIBP盤を聴いていないので何とも言えませんが、小生は初出盤にそれほど音質的不満はありません(もともと録音があまりよくない?)。音質はそれほど改善されているのでしょうか?両方持っている方いたら教えて下さい。

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  • ★★★★★ 

    ロマンハ  |  神戸市  |  不明  |  2004年06月08日

    とってもグッドなCD。デビュー直後のハイスペックとパワーだけのトゲトゲしさが無くなっている。シューベルトのすっきりとしたロマンティシス゚ムが堪能できる。シューベルトがもっと長生きしていたらどれだけの曲を書いたのだろう。

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  • ★★★★★ 

    ぱぴこ  |  相馬市  |  不明  |  2004年04月29日

    私の持論は CDにおける選曲はレコード会社の思惑もあるでしょうが それ以外のピアノ選び 調律師選び 録音技師選び 演奏テクニック これらは ピアニストの責任だと思う。 それらを総合すると やはりポリーニが最高だと思います。

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  • ★★★★★ 

    彦左衛門  |  福岡  |  不明  |  2003年09月13日

    特にライナーブロックがプロデュースした19番ハ短調ソナタは、怪しいまでに美しい音色、基本的にイン・テンポながら曲想の微妙な陰影を捉えた深い読みが融解し、背筋が寒くなるほど素晴らしい名演奏と断言していい。急死したライナー・ブロックに捧げられた20番はむしろ明るくからっとした音色で、交響的音響空間。素晴らしいが、なぜか人間臭いゼルキンが懐かしくなる。最後のソナタもしかり。ハ短調ソナタに感じられる「何か」がない。アレグレット、三つの小品は文句なしの名演。総合的に95点といったところか。

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