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シューベルト(1797-1828)

Blu-spec CD 交響曲第9番『グレート』、『ロザムンデ』より セル&クリーヴランド管(限定盤)

交響曲第9番『グレート』、『ロザムンデ』より セル&クリーヴランド管(限定盤)

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    つよしくん  |  東京都  |  不明  |  2012年09月08日

    本盤におさめられたシューベルトの交響曲第9番「グレート」は、セル&クリーヴランド管弦楽団による二度にわたる同曲のスタジオ録音のうちの最初のものである。全盛期のセル&クリーヴランド管弦楽団の演奏はそれは凄いものであった。セルは、同じくハンガリー出身の先輩であるライナーや、ほぼ同世代のオーマンディなどとともに、自らのオーケストラを徹底して鍛え抜いた。その結果、オーケストラ史上でも稀にみるような、あらゆる楽器セクションの音色が一つの楽器が奏でるように聴こえるという「セルの楽器」とも称される鉄壁のアンサンブルの構築に成功したところであり、セルは、正に自らの楽器を用いて数々の演奏を行っていたのである。そのアンサンブルの精緻さは、聴き手の度肝を抜くのに十分ではあったが、あまりの演奏の緻密さ故に、メカニックとも言うべきある種の冷たさを感じさせたのも否めない事実であり、名演の名には値するものの、感動という点からするといささかコメントに窮する演奏も多々存在したとも言えるところだ。本盤の演奏も、全体の造型の堅固さ、そして一糸乱れぬアンサンブルを駆使した演奏の緻密さにおいては、同曲の他のいかなる演奏にも引けを取らないハイレベルに達しており、その意味では名演の名に十分に値すると言えるが、最晩年の1970年の演奏と比較すると、ゆとりというか、味わい深さにいささか欠けているのではないかとも思われるところである。したがって、セルによる同曲の代表盤ということになれば、最晩年の1970年盤を掲げることにならざるを得ないが、いわゆるセルの個性が全面的に発揮された演奏ということになれば、本演奏を掲げるのにいささかも躊躇するものではない。いずれにしても、本演奏は、今一つゆとりというか、鷹揚なところがあってもいいのではないかと思われるところもあるが、セル&クリーヴランド管弦楽団の全盛時代を代表する名演として高く評価したいと考える。他方、併録の劇音楽「ロザムンデ」からの抜粋については、1967年というセルの死の3年前の演奏ということもあり、交響曲第9番「グレート」よりも懐の深い演奏に仕上がっていると言えるのではないだろうか。セルも1960年代後半になると、クリーヴランド管弦楽団の各団員に自由を与え、より柔軟性に富んだ味わい深い演奏を行うようになってきたところであり、本演奏においてもそうしたセルの円熟の至芸を存分に味わうことが可能である。各旋律の端々からは豊かな情感に満ち溢れた独特の味わい深さが滲み出していると言えるところであり、おそらくは同曲の演奏史上でも、ベーム&ベルリン・フィルによる名演とともにトップの座を争う至高の超名演と高く評価したい。音質は、録音年代が古いこともあって、従来盤は今一つ冴えないものであったが、数年前に発売されたシングルレイヤーによるSACD盤は、これまでの従来盤のいささか劣悪な音質を一新するような、とてつもない鮮明な高音質に生まれ変わったと言える。Blu-spec-CD盤も発売されており、それも十分に良好な音質であると言えるが、所詮SACD盤の敵ではないと言える。もっとも、当該SACD盤は現在では入手難であるが、セルによる素晴らしい名演でもあり、可能であれば、中古CD店などで購入されることを是非ともおすすめしておきたいと考える。

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    一人のクラシックオールドファン  |  兵庫県  |  不明  |  2009年07月12日

    贅肉を落とし早めに進めて行く「グレイト」はセルらしい演奏だと思います。純音楽的と言えば肯けるのですが果たしてそれが正解なのか(音楽で「正解」というのは無いのですが・・・)評価をする場合の根本的な課題なのかもしれません、所謂演奏者の演奏スタイルは各々聴く者にとって一長一短というより一好一嫌なのでしょう。確かに上手いとは思いますがこのグレイト演奏にマシンを感じさせるのは何故か今もって分からないのが小生の現状です(セルの演奏が全てそうというわけではありません)。「ロザムンデ」の方は他の曲とのカップリングでLP盤で聴いておりアンサンブルのキッチリした締まった演奏が素晴らしいです。仕様変更アップは注目されますね。

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