音楽の聴き方 聴く型と趣味を語る言葉 中公新書
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Tan2 | 神奈川県 | 不明 | 2021年04月18日
岡田暁生さんの「目から鱗が落ちる」本の中の1冊。「音楽は好みだ、好き嫌いだ」「好みは感性だ」「どう聴こうが人の勝手だ」とよく言われ、好みや感性を共有する人との会話は楽しいものだが、他人と本当の意味で音楽を共有し合うのは難しい。自分の音楽との接し方も、気分次第で一定しない。しかし、と氏は言う。「紅茶を楽しむ習慣を持たない人にとっては、ひとつの銘柄は他と似たり寄ったりの味に思える。しかし、洗練された味を探すだけの暇と意思と機会を持てば、本当の鑑定家になり得る」といった例を出して。「ワイン」や「日本酒」などもそれに近いのかもしれない。 そのための「音楽の聴き方=聴く型」や「音楽を語る言葉」「音楽を読む(その音楽の背景や作られ方など)」、さらには「再生して聴く」というだけの受動的な態度だけではない「音楽をする」(自分で演奏する、積極的に聴きに出かける、参加するなど)という能動的な行動様式などにも触れている。 自分はどのように音楽に相対しているのか、どのように接したいのか、接していけばよいのかなど、いろいろなことを考える良いきっかけになった1冊である。 あなたも、自分の音楽の聴き方、接し方、自分にとって音楽とは何なのかを、この本をきっかけに一度振り返ってみてはいかがでしょうか。1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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