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バルトーク (1881-1945)

SACD 弦楽四重奏曲第1・2番 カルミナ四重奏団

弦楽四重奏曲第1・2番 カルミナ四重奏団

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    ひのき饅頭  |  愛媛県  |  不明  |  2010年09月17日

    例えばチェリビダッケは「バルトークの複雑な変拍子はルーマニア語で昔話をしているリズムと一致する」と発言していたそうだ。彼にはそう聴こえたのだろう。この意見には一理ある。例えば4分の2拍子とは一般的に「強、弱」のパターンを持つことを暗喩しているのだが、バルトークの場合、音価が偶然に合うから4分の2拍子の指定になっているにすぎない。例えばバルトークの作品を国際基準での様式で、明解な4分の2拍子の「強、弱」のパターンで、ドイツ音楽でもやるように規律化することはどうだろうか?特にバルトークの場合は、楽譜に拍子の記載があるからといって西洋音楽の伝統的な拍子感覚で解釈すると音楽にならない。表拍と裏拍の差を明確にして作品全体を仕上げる西洋音楽の伝統的な拍子感は、世界中の音楽と比較すると、実は特殊で、例外的な少数派に属する。2拍子系と3拍子系が交互に出現したり、同時進行することは珍しいことではない。民俗音楽に深い造形のある作曲家(ショパン、リスト、ヤナーチェク、ザイグンなどなど)の楽譜を読むとき、強拍の位置が別の拍子系で数え直されるケースもある。この程度の知識を持って作品と接すると、結構面白かったりする。ただし、演奏家によって「視点」や「立場」は様々なので、民俗音楽的な作品は民俗音楽的に演奏されなければならないとは全く思わない。しかし作品の持つ拍子の性質はある程度認識されるべきだとは思う。音楽は「快楽的」とか「感覚的」のみで説明できるものではない。「音楽」の面白さの、その理解の幅を広げるには、音楽的な「視点」は知っておいたほうが良いと思う。さて、ここまで読んで戴いた方は気が付いたと思う。「カルミナQの演奏は少し違うんじゃない?」正解です。カルミナQは個々の音の表現力を限界まで追求しようとするスタンスでバルトークにも取り組んでいる。国際基準の様式を崩してでも、音の表現に拘る。結果、西洋音楽の伝統的な拍子感では説明の付かない、複雑な拍の揺らぎが音になって出てくる。機械的ではない、身体感覚的な拍の処理。バルトークが指定する拍の複雑な事情を、彼らなりに見事に再現し、西洋音楽的とも民俗音楽的とも異なる「身体感覚としての音楽」を触知することに成功している。バルトークの持つ独特な拍子の性質が、彼らなりの方法で再現されているところに私は強く惹かれる。このような視点の音楽をやらせると、カルミナQは現代最高のユニットに間違いないだろう。SACDが手に入るうちに買っておいたほうが良い。希望としてはSACDで全集が出てくれれば最高なのだが。

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    つよしくん  |  東京都  |  不明  |  2009年05月20日

    バルトークの弦楽四重奏曲はベートーベン以降に作曲された弦楽四重奏曲の中でも最高峰に位置するものと考えているが、それだけに、現在の四重奏団にとっては欠かせないレパートリーとなりつつある。そんな中で、満を持してカルミナSQが録音したバルトークは、高度な演奏技術を土台にしながらも、随所に繊細さも併せ持つ名演となった。この名演をSACDで発売したデンオンにも拍手!

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    恐怖のタヌキ男  |  不明  |  不明  |  2009年05月09日

     久々にしびれる新録音を聴きました。カルミナ四重奏団、20世紀に出したCDとは比較にならない完成度であり、20世紀音楽を高密度で見せてくれています。バルトークの作品は現代の四重奏団の必須科目であり、それを想像以上の水準でクリア、新ヴィーン学派と並ぶ高密度の現代音楽を壮絶に聴かせてくれて、ハイテンションの世界を楽しめました。録音も良くて、かつての80年代のデンオンの活躍を思わせるものがありました。今年のベストCDのひとつです。

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