String Quartet, 1, 2, Etc: Arditti Q (1994)
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ひのき饅頭 | 愛媛県 | 不明 | 2010年07月28日
弦楽四重奏の団体がテクニックがあるかどうか、簡単に見分ける方法があります(特に若手の団体)。リゲティの弦楽四重奏曲を録音しているかどうか。リゲティはピアノでも20世紀最強の練習曲集を書いたが、彼の弦楽四重奏曲は、まるで弦楽四重奏団のためのエチュードのようにも聴こえます。弾くためには相当なテクニックが必要で、並みのグループでは歯が立ちません。この曲集を録音できるということは、相当に技術的自信があるということです。例えば弦楽四重奏曲の最高峰ベートーヴェンの後期作品(大フーガは別ですが)は、技術的にムラがあっても、音楽になるものです。でもリゲティは駄目です。技術的なムラがあれば音楽になりません。これは一つの指標になります。ところで、批評家が良く使う「この団体にこの曲はまだ速いのではないか?」という言節。これは嘘です。弦楽四重奏団はメンバーが入れ替わります。その度に傾向が変わったり、メンバーが固定していても、急に良くなったり、逆に悪くなったり、その変遷はいろいろです。さて、この曲の定盤としてアルディッティの録音はあまりにも有名です。アルディッティはリゲティは何種類か聴くことができます。どの録音も完成度の高さに驚かされます。しかしそれぞれ表現のコンセプトは明らかに違っています。奏者が違うのでそれは当然です。このくらい高度な曲になると、奏者の違いや関係性の在り方が音に出てくるものです。それが奇麗事でない音から立ち上ってくる。室内楽とは本当に面白いと思います。この団体は時代によって演奏スタイルがかなり変遷しています。それは決して恣意的なものではなく、時代の変化に合っているところに感心させられます。4人の方が、このレビューに「共感」しています。
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