トップ > 音楽CD・DVD > クラシック > バッハ、C.P.E.(1714-1788) > ヴュルテンベルク・ソナタ集 キース・ジャレット(ピアノ)(2CD)

バッハ、C.P.E.(1714-1788)

SHM-CD ヴュルテンベルク・ソナタ集 キース・ジャレット(ピアノ)(2CD)

ヴュルテンベルク・ソナタ集 キース・ジャレット(ピアノ)(2CD)

商品ユーザレビュー

  • ★★★★★ 
    (1 件)
  • ★★★★☆ 
    (0 件)
  • ★★★☆☆ 
    (0 件)
  • ★★☆☆☆ 
    (0 件)
  • ★☆☆☆☆ 
    (0 件)

レビューを書いてみませんか?

レビューを書く

検索結果:1件中1件から1件まで表示

  • ★★★★★ 

    てつ  |  東京都  |  不明  |  2023年07月27日

    1743年作曲のヴュルテンベルク・ソナタ(ヴュルテンベルク大公に献呈されたのでその名がついた)全6曲をキース・ジャレットが1994年に自宅スタジオで録音したディスク。何故今頃世に出てきたのか、についてはECMのHPにも記載されていないので謎のまま。「私はチェンバロ奏者がこのソナタを演奏するのを聴いて、ピアノ版にもなりうると感じたのです」とECMのHPにも記載はあったが、少なくてもこの曲の第1番にはグールドの録音があるし、そのくらいの検索はできただろうから、この話は鵜呑みにはできない。さて本題の演奏だが、父バッハの存命中の曲であるものの、明確に父とは違う路線。対位法よりも、もっとメロディと伴奏というスタイルで、明晰かつ音楽としては甘美。演奏としてはグールドよりも流線型で、ふくよか。楽器は、おそらくスタインウェイと思うが、ベーゼンドルファーのような柔らかい音を聴かせる。その結果、なんか最上のBGMを聴いている気になる。なぜキースは数多ある鍵盤の曲からこの曲を選び、かつ自宅で録音までしたのだろうか?当然ながらお得意の唸り声など一切聴こえない。純粋に曲と向かい合った気持ちが伝わる。先ほどの「私はチェンバロ奏者がこのソナタを演奏するのを聴いて、ピアノ版にもなりうると感じたのです」という言葉は、キースがこの曲を取り上げたモチベーションだったのかもしれない。それにしても、エマニュエルバッハのこのソナタ、時代を先取りした名曲。かつ「6曲ワンセット」というのが、父へのリスペクトであり、嬉しくなる。難癖をつけるとやはりジャケット。「カール・フィリップ・エマニュエル・バッハ」と「キース・ジャレット」としか記載がない。曲目はない。なんとなく既視感バリバリのモノクロ遠近法写真と相まって、必要以上に地味になっているのが勿体無い。ところでキースは今懸命にリハビリ中だそうだ。彼の場合左手が動かないので、左手のためにある名曲が弾けないが、このディスクを聴くと、どういう形でも良いから、再びキース・ジャレットの新録音が聴ける日が来ることを祈らずにはいられない。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに 共感する

検索結果:1件中1件から1件まで表示