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シベリウス(1865-1957)

CD 交響曲全集、交響詩『タピオラ』、3つのフラグメント クラウス・マケラ&オスロ・フィル(4CD)

交響曲全集、交響詩『タピオラ』、3つのフラグメント クラウス・マケラ&オスロ・フィル(4CD)

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    ブルノのおっさん  |  北海道  |  不明  |  2023年10月22日

    演奏水準が高く、相当丁寧に仕上げているという印象です。ただ、神経質というわけではなく、特に1番や2番などの初期〜中期作品は余裕のある歌心を見せています。3番以降も、まるで何度も指揮してきたかのように自然な音作り。4番や5番に見られる表現主義的な、ある種晦渋な部分についても過度に切り詰めることなく、落ち着いて楽想を展開していきます。6番の静謐な美しさも見事ですし、最後の7番も堂々と鳴らします。あまり年齢云々を指摘するのは好ましく思いませんが、わずか20代でここまでの余裕を見せるとは、天才指揮者は言い過ぎとしても、どんなレパートリーも吸収して対応していく力を持った指揮者であることは間違いないでしょう。それにしても、全集(しかもデビュー盤として!)をいきなり出すとは、かなり大胆です。悪いとは思いませんが、折角なら《タピオラ》以外にも、《ポヒョラの娘》や《トゥオネラの白鳥》、《悲しいワルツ》などの管弦楽作品も一緒に聴きたかったですね。今後出るかもしれませんので、その時まで大いに期待しています。

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    かめちゃん  |  岡山県  |  不明  |  2023年10月21日

    シベリウスは好きでいろいろと聴いてきましたがこの全集はすごい!派手さも機敏さも感じないが随所にハッと息を呑む美しさがあり、音のバランスも私は好きです。録音が良いこともこの演奏の良さを大きく手伝っていると思います。 私の中でシベリウスの交響曲暫定第一位の演奏です!

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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    おとちゃん  |  大分県  |  不明  |  2023年02月15日

    思索する若き巨匠、とでも言えようか。他の方のレヴューの通りです。フレージング一つ一つを無造作にせず、意味を持たせる。父子ヤルヴィのように運動神経で滑っていくテンポ感とは違い、意味を表現するために、間、ためを作る。元気と場面転換の妙だけが取り柄で末は平凡になっていく若手もいるので好感が持てる。それもマゼールやティーレマンにたまに見られる恣意性は感じない。決然とした表現もある。オスロフィルを聴くのは久しぶりだが、ヤンソンス時代と比して、機能的かつインターナショナルなオケになったかな。指揮者の表現に素晴らしくよく付いて行く。大オーケストラだとリハーサルが短かったり、オーケストラの力量が高いのでそれに酔い、オケに任せてしまい、せっかくの個性を薄めてしまう方もいる。彼が大オーケストラでどんな音楽を紡ぎ出すか。彼に希望を託し、今後を見守りたい。実に含蓄のあるシベリウスだと思う。

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    saitaman  |  埼玉県  |  不明  |  2022年11月06日

    シベリウスの交響曲全集は20セット以上持っている。しかし、このマケラとオスロフィルの全集は、録音史に残る名演に全く引けを取らないばかりか、録音の鮮烈さも加味すれば、凌駕していると言って良い。一般受けする交響曲第1番、2番、5番も良い演奏だが、それらにくらべて小粒で目立たない第3番、内面性が強く一筋縄ではいかない第4、心象風景が美しく広がる第6、極めて密度の濃い傑作中の傑作の第7番が本当に素晴らしい。巨匠指揮者の中にはこれらの名曲に対して自らの共感と個性を前面に出した演奏をする人もいて、それはそれでありだとは思うが、この演奏はそういうタイプのものというより、演奏家として作品の偉大さを信頼し、尊重し、奉仕し、一音一音、全ての小節を、大切に、丁寧に、バランス良く、的確に、高い集中力で、鳴らし切ることに徹している。TapiolaもThree Late Fragmentsもとても良い。録音も極めて優秀である。

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    フォアグラ  |  愛知県  |  不明  |  2022年09月14日

    パリ管弦楽団どころかロイヤル・コンセルトヘボウのシェフまで射止めてしまったまだ20代のクラウス・マケラ。それにしても近年のフィンランド人指揮者の大活躍ぶりはどうなっているのだろう。マケラはその中でも本命中の本命であり、これまた大本命のシベリウス交響曲全集でレコーディング・デビューである。収録は番号順で、その結果1番、2番を収録したCD1は85分の長時間となっている。作曲順に聴いてほしいというマケラの考えだろうか。確かに1番を聴き始めると、これは並の演奏ではないと感じる。マケラのテンポは常識的であり、聴き手を煽らない。ロウヴァリのほうがエキセントリックだ。それでも内声をしっかり鳴らし、たっぷり歌い、低弦の刻みを克明にすることによってスケール大きく充実したシベリウスを生み出すことに成功している。とりわけ優れているのは1番、4番。6番もテンポ設定が良く美しい。ただ終楽章でテーマが戻ってくるところはもう一味ほしいな。気になるのはフォルテでオケの音(特に金管)が固く透明度が不足すること。前任のヴァシリー・ペトレンコとの録音でも同じ不満があったが、多分オケの特質というよりホールの問題ではないかと思われる。昔のデッカなら工夫して伸びやかなサウンドにしたんだろうが。マケラが異才であることは充分納得させる内容だが、サロネン以上の才能かは正直わからない。パリ管弦楽団との来日聴きにいくかな。「火の鳥」好きじゃないんだけどな。

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    Q  |  埼玉県  |  不明  |  2022年04月03日

    全てのクラシック音楽ファンに言いたい。「瞠目せよ。天才の誕生である」。わたしのような所謂「老境」に差し掛かった者の人生の楽しみに「若い才能との出会い」というものがある。例えば先年まで東京都交響楽団の首席客演指揮者を勤めていたヤクブ・フルシャ。彼は素晴らしい指揮者だ。 わたしは彼のコンサートに幸いにも多く接する事ができたが、中でもマーラーの交響曲第1番は驚くべきコンサートだった。わたしはあれを聴いてフルシャが「驚くべき」指揮者だと確信した。そして今また新しい才能に出会うことができた。「「クラウス・マケラ」という才能に。クラウス・マケラは何かが突出しているわけではない。彼は自分の行動がわかっているし、恣意的な処理など一つもない。それでいて彼は小さくまとまることを良しとしない。彼は自分を偽らず「正しく」行動する。しかも極めて高いレベルで。 この先も彼のコンサートに接することができると思うと、また生きる理由が増えた。なんと楽しい人生か。

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    てつ  |  東京都  |  不明  |  2022年03月31日

    弱冠26歳にしてパリ管の首席?マジかよ、と訝っていたが、聞いてビックリ!ホンモノどころじゃない。私はマケラの日本ファンクラブを設立して会長の座に付きたい、すら思える名盤である。 私はシベリウスが好きだが、スコアの速度記号通り演奏するとせせこましくなるといつも思っていた。だからあのベルクルンドさえ、あっさりし過ぎだと思っていた。ところがこのマケラ、オスロフィルの少し薄い響きを活かして、極力スコア通りに演奏しつつ、基本的に腰の座ったじっくりしたテンポで歌いまくる。これですこれ。私はこういうシベリウスが聴きたかった。シベリウスのスコアは複雑で難しいと思う。音が絡み合っているからじっくりしたテンポを取りにくい。余程しっかり読み込まないとメチャクチャになる。マケラはそれに挑み成功させた。具体的にいうと、1番は出だしから抑え気味ながら余裕を見せている。だからスケールが大きい。あと細かい動きをしっかり拾っているので、こういう音がするのか、という発見も多い。特に4楽章最後のじっくりした作り込みがいい。2番も同様のアプローチだがもっと優しい。私は冒頭だけで泣きそうになった。暖かいシベリウスって想像もしていなかった。4楽章のメリハリも心に沁みてくる。最後など、なぜ皆スコア通りにやらないのか私は疑問だったが、マケラは本当にスコア通り、かつG6→Dの最後の和音を心からの共感で締めくくる。私は3番が雑な全集は嫌いだが、ここでもマケラはしっかり歌ってくれる。1楽章コーダを聞けばマケラの真摯さと優しさがわかる。3番は名曲である。4番は厳しさと優しさの交替で成り立っている。最後も絶望ではなく、そこはかとなく救いが見える。5番はもともと曲が優しいから、鳴らしすぎないように良い意味で抑制している。お若いのにそんな抑えなくても・・と思うが、マケラは自己抑制できるオトコなんです。1楽章の最後など、マケラが一番バランスよく演奏していると思う。私は6番が一番好きだが、この曲こそせせこましい演奏が多い。マケラは最初から落ち着いたテンポでこの名曲をしっかり歌い上げる。曲の冒頭は冷徹な歌い込みだが、終楽章はゆっくり暖かくなる。練習番号LのAllegro assai をしっかり歌ってくれるのが本当に嬉しい。こういう演奏だから7番が良いのは当然である。マケラは楽章の終わりには常に相当気を配っており、理想の鳴らし方をする。あの難しい7番の終わり方、マケラが絶対いい。あと3つのフラグメントは聞けただけで嬉しい。これはシベリウスそのものだ!マケラにとってこ全集が実質のデヴュー盤。これだけ鮮烈なデヴューはカルロス以来と絶賛したい。というかシベリウスの全集としてもヴァンスカと並ぶ最右翼である。 一つだけ難癖。ジャケ写がダメ。Wiki見るだけでもっといい写真あるんだから使ってあげなきゃ。メジャーレーベルのデヴュー盤だよ。もっと気を遣ってあげなよ。と心から文句言いたくなる。 それにしても、パリ管の慧眼恐るべし。あの響きの良いホールでこのコンビが聴けたら、本当にファンが増えるだろう。これからもファンクラブの会長として、マケラを応援したい! 早く実演が聞きたい。

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