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バッハ(1685-1750)

SACD ヨハネ受難曲 鈴木雅明&バッハ・コレギウム・ジャパン(2020年ケルン)(2SACD)(日本語解説付)

ヨハネ受難曲 鈴木雅明&バッハ・コレギウム・ジャパン(2020年ケルン)(2SACD)(日本語解説付)

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    うーつん  |  東京都  |  不明  |  2020年09月21日

      受難曲というとキリスト教信者かその文化に詳しい人でないと立ち入れないのでは、と昔は思っていた。だが、人間が永遠に繰り返すであろう弱さや不安そして望みを、イエス・キリストという「仲介者」によって客観的にあぶり出し、エヴァンゲリストによって進行されるドラマと考えると実に示唆あふれる作品なのだと最近は考えている。   その意味でこの「ヨハネ受難曲」は劇的この上なく「人間の業」を描き出していると思う。折しも、コロナ禍のギリギリの状況で収録されたという当盤はその状況ゆえか高いテンションでドラマが展開していく。 冒頭の「Herr, unser Herrscher, dessen Ruhm」からして、幕が開くなり眼前に悲劇が飛び込んでくるような緊迫感があり、聴き進めるごとに哀しみが積もっていく。「マタイ受難曲」と比して今まであまり聴いてこなかったが、このディスクによってもっと勉強できそうだ。独唱のアリアはそれぞれ登場人物の心境を真摯に描き出して聴き入ってしまうが、私がもっとも惹かれたのは合唱部分。コラールであれ聖書場面であれメッセージが前面に出てきてドラマに没入している。この受難曲が特定の個人でなく、「我々人間たち」のドラマであることを表しているかのようだ。聖書内のストーリーでなく、今の我々にも十分に適用されるドラマなのだろう。   ちょうど礒山雅氏の遺作「ヨハネ受難曲」(2020年)も読んでおり、これによってもヨハネ受難曲の精髄を学べるので、当盤を「参考ディスク」として聴きながら礒山氏の著作を読み進めることも併せておすすめしてみたい。

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