『炎の天使』全曲 ダンテ演出、アレホ・ペレス&ローマ歌劇場、リー・メルローズ、エヴァ・ヴェシン、他(2019 ステレオ)(日本語字幕付)
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村井 翔 | 愛知県 | 不明 | 2022年08月12日
レナータが自分の幻覚を語り始めるやいなや、「炎の天使」役のダンサーが舞台に登場するのを見て「またか」と思った。日本でも上演されたマリインスキー劇場のデイヴィッド・フリーマン演出を思い出したからだ。でも、ここでのダンスは暗黒舞踏風のものではなく、活発なブレイクダンスだし、最後まで見てみれば、歌のパートのない演技者たちを大量に動員した、非常に丁寧に作られた舞台であることが分かる。ヒロインの妄想上の恋人であるハインリヒ伯爵を最初から演技だけの人物として見せておくのも良い。場面転換の時間稼ぎのための幕間のパントマイムに至るまで、演出家のセンスが光る。まぎれもない傑作であるこのオペラ−−作曲者若き日の前衛的スタイルとソ連帰国後の平易な作風の中間ぐらいの作品−−の映像ソフトとしては第一に薦められる。 主役二人、ヴェシンとメルローズも大健闘。ペレスの指揮は色彩豊かで躍動的。『ファウスト』などではよく分からなかったこの人の美質がちゃんと確認できる。ちなみに、最終場もマリインスキー版のように、修道女たちが裸になったりはしない−−カトリック総本山のお膝元、ローマでの上演だから、まあこれは仕方ないでしょう。1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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