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CD ドイツ語オペラ・ハイライト・ボックス(15CD)

ドイツ語オペラ・ハイライト・ボックス(15CD)

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    レインボー  |  不明  |  不明  |  2021年07月16日

    1950〜1960年代に各レコード会社が発売していたオペラのハイライト盤、CD時代になってからは基本全曲盤が中心となったお陰で見かけなくなりました。 名曲を手軽に味わえる良い物でしたが、CDになってもすぐ廃盤なので今回の復活は嬉しいところ。 このBOXはドイツ・グラモフォンが発売した音源を集めた物で、録音時期がら全てドイツ語歌唱となっています。 またCDはクラムシェル仕様。 各CD簡単に見ていきますと、 CD1→ビゼーの『カルメン』 マルセル・クーロー指揮、バーデン州立歌劇場管弦楽団の演奏。 これは初CD化との事。 豪華な歌手よりもこのCDの聴きどころは6曲目のカスタネットである。 ずしりと響く重いカスタネット、存在感は抜群。 6曲目はつまるところジプシーの踊りなのだが、カスタネットに導かれ徐々にテンションが高くなって行く表現は見事だ。 CD2→ダルベールの『低地』 ハンス・レーヴライン指揮、バンベルク交響楽団の演奏で収録。 作曲者の代表曲ながら曲自体を聴いたのは初めて。 全体的に手堅いく仕上がっており、この辺りはオペラハウスを渡り歩いたと言う経歴のある、レーヴラインらしい演奏だ。 CD3→マスカーニ『カヴァレリア・ルスティカーナ』レオンカヴァッロ『道化師』を収録。 2曲セットで上演される事も多いためか、これのみ一枚に2作収録されている。 指揮はハンガリー出身のヤーノシュ・クルカ、演奏はベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団(マスカーニ)ベルリン放送交響楽団(レオンカヴァッロ)である。 シュレムやベリーに混じって当時ヨーロッパで活躍していた長野羊奈子が出ているのも気になる所。 演奏はこれも安定した職人的なもの 。 CD4→ロルツィングの『ロシア皇帝と船大工』 この作曲家の代表曲なので録音は幾つもあるが、この録音にはヴンダーリッヒとフィッシャー=ディースカウと言ったスター級の歌手や、当時の名花ハルシュタイン、エレクトーラのオペレッタ録音でも活躍したレンツといった録音ならではの豪華な歌手が聴きどころ。 指揮のハンス・ギールスターはドイツの指揮者でオペラ畑で活躍したマエストロ。 バンベルク交響楽団を振ったこの録音でも手堅い演奏。 有名なバレエ音楽はなかなか。 CD5→モーツァルトの『フィガロの結婚』 フェルデナント・ライトナー指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏で、正統派の演奏。 CD6→オッフェンバックの『ホフマン物語』 リヒャルト・クラウス指揮、ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団の演奏である。 往年のバス歌手、スチュアート等が出ているが聴きどころはオーケストラと合唱。 プロローグやエピローグで現れる『やいやい、ルーテル親父』の演奏はリズム感が良く、この演奏の聴きどころである。 CD7→プッチーニの『ボエーム』 アルベルト・エレーデ指揮、シュターツカペレ・ベルリンの演奏である。 ボエーム自体あまり聴かないが、この演奏も他と同じく安定した演奏だと思う。 CD8→ロッシーニの『セビリャの理髪師』 ラインハルト・ペータース指揮、ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団。 この盤ではヘフリガーが聴きどころで、明晰な歌唱が聴きやすい。 ペータースのタクトによるオケナンバーもなかなか。 CD9→チャイコフスキーの歌劇『エフゲニ・オネーギン』 オットー・ゲルデス指揮、バイエルン国立歌劇場管弦楽団の演奏。 この演奏の1番の売りはフィッシャー=ディースカウとヴンダーリヒが共演している事であろう。 ヴンダーリヒ最晩年の歌唱だが、その澄んだ声は健在です。 CD10→トマの『ミニョン』 ジャン・フルネ指揮、コンセール・ラムルー管弦楽団の演奏で収録。 このBOX、指揮者はドイツ圏以外の人でもオケはドイツ圏という組み合わせが基本だが、これのみ指揮者、オケ共にフランス勢によるもの。 歌手よりもフルネらしい上品なサウンドを聴く一枚で、序曲等はその良い例である。 CD11→ヴェルディの『アイーダ』 アルジェオ・クアドリ指揮、ウィーン・フォルクスオーパー管弦楽団による演奏で収録。 これ、オケも歌手もなかなか充実した演奏で抜粋なのが残念である。 CD12→ヴェルディの『運命の力』 ハンス・レーヴライン指揮、ベルリン放送交響楽団の演奏で収録。 低地でもそうだったが、レーヴラインの的確なサポートが聴きどころ。 序曲を聴けば分かるが音楽がさまざまに表情が変わり、実力派であった事が分かる。 CD13→ヴェルディの『椿姫』 ブルーノ・バルトレッティ指揮、バイエルン放送交響楽団による演奏。 このバルトレッティもオペラ畑を歩いてきた指揮者であり、サポートが上手い。 歌手も役者が揃っておりなかなかのもの。 CD14→ヴェルディの『ナブッコ』 ホルスト・シュタイン指揮、ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団の演奏。 そこそこの歌手陣であるが、このCDのヴェルディの中では普通と言ったところだろうか。 CD15→ヴェルディの『リゴレット』 ホルスト・シュタイン指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏。 ベルリン・フィルによるリゴレットの商用録音はハイライトとはいえ珍しいのではないだろうか。 充実した60年代のサウンドと、豪華な歌手陣による安定した演奏。 こうしてみるとそれぞれ、ハイライト録音ながら歌手は当時のスター級が揃っており、指揮者はオペラ畑出身者(日本にも縁ある人物が多い)を起用し、しっかりと制作されており、おすすめ。 録音は年代の割には良い方というのが多い。

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