ピアノ五重奏曲題第1番、第2番、弦楽四重奏曲第2番 マルカンドレ・アムラン、タカーチ四重奏団(日本語解説付)
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ココパナ | 北海道 | 不明 | 2021年03月09日
このアルバムの冒頭に置かれたハ短調のピアノ五重奏曲には「op.1」という作品番号が付されている。作曲家、エルンスト・フォン・ドホナーニが、初めて自信をもって世に送り出すべき作品と考えたもの。驚くのは、それがドホナーニ17才の作品だということである。ブラームスは、そのスコアを見て驚愕する。「これを書いたのが17才の学生だって?・・なんて完成度だ・・」。 このピアノ五重奏曲、私も、古今、数々の作曲家が書いたピアノ五重奏曲の中で、十指に入ってもおかしくない名曲だと思っている。おそらく、ドホナーニという作曲家の作品は、特に日本ではそれほど認知されているとは言えないだろう。だから、この曲も、その価値に相応しいくらいに知られているとは言い難い。誰の曲かは伏せて、人に聴かせてみるといい。ブラームスやシューマンと何ら変わりない名曲特有の美観が伝わってくるハズだ。 もちろん、演奏と録音がよろしければ、さらに良い。というわけで、現在、世界でも屈指のピアニスト、アムランと、同じく屈指の弦楽四重奏団、タカーチ四重奏団による当盤は理想的だ。第1番だけではなく、第2番と弦楽四重奏曲第2番も収録されていて、収録時間は80分。しかも、他の2曲も魅力いっぱいの作品だと言うのだから。 アムランとタカーチ四重奏団は、均整のとれたフォルムを導き出し、その中で必要な歌を高雅に添えていく。そんな扱いは、これらの楽曲が名曲であるという礎を感じさせる。楽曲が素晴らしければ、その自然な魅力を引き出すアプローチは、ことのほか協力だ。アムランとタカーチ四重奏団は、確信に満ちて、輝かしい音色を使い、この曲のありようを堂々と示す。これこそ貫禄の名演。 是非とも多くの人に聴いてほしい1枚です。2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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