CD 輸入盤

24のカプリース ギトリス(vn)

パガニーニ(1782-1840)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
4428960
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

大胆かつ濃厚な芸風で知られるイヴリー・ギトリスによるパガニーニの『カプリース』全曲が登場します。このレコーディングは、1976年3月にパリのスタジオでPHILIPSによっておこなわれたもので、ギトリスによれば、ほとんどライヴ同然に通して収録されたため、いくつかの瑕疵を録り直し修正した後にリリースされるはずだったものが、録り直しの機会を失い、結果として、以後30年間に渡ってお蔵入りになってしまっていたというものです。
 今回、フランスPHILIPSからようやくリリースされることになったこの『カプリース』ですが、ギトリスの個性的芸風とパワフルなテクニックが最高潮に達していた時期のものということで、期待度の高さはまさに絶大。
 20世紀後半に標準スタイルとなったスッキリした様式にはまるで興味を示さなかったギトリスの芸風は、往年の名ヴァイオリニストたちが個性的スタイルを競っていた時代の精神をそのまま引っ張ってきたようなもので、あくまでも表現に奉仕するといった意味でのテクニックの位置付けが興味深いところです。
 たとえばそこでは、整えられた美音や音程、楽譜への忠実性といった事柄よりは、ポルタメントまで駆使した濃厚な情感表現、殺気立つほどのスピード感や切れ味といったものが徹底して追求されており、自由自在なテンポ設定や大胆なデフォルメの数々が、好きな人にはたまらなく魅力的な表現要素となっています。
 ギトリスの代表盤として昔から有名なパガニーニのヴァイオリン協奏曲第1番&第2番も、そうしたギトリスの芸風を如実に反映した強烈なものだったので、今回の『カプリース』にも同様の過激さが期待できそうです。
 なお、ギトリスのパガニーニ録音としては、ほかに、シューマン編曲によるピアノ伴奏ヴァージョンの『カプリース』第13番、第20番、第24番の3曲や、胸騒ぎ変奏曲など、タッソ・ヤノプーロのピアノ伴奏で録音した小品集(PHILIPS)が知られていましたが、もともと伴奏お構いなし(?)のギトリスだけに、オリジナル通り無伴奏の『カプリース』とはやはり相性が良さそうです。

 イヴリー・ギトリスは1922年8月22日、ロシア人の両親のもと、パレスチナのハイファに生まれます。5歳でヴァイオリンを始めたギトリスは、10歳のときにはリサイタルを開くまでに上達、その演奏を聴いたブロニスラフ・フーベルマンから、ヨーロッパで音楽教育を受けるよう進言され、パリ音楽院に学び13歳で首席で卒業。その後、ジョルジュ・エネスコジャック・ティボー、カール・フレッシュといった錚々たる人物に師事。1939年、戦火を逃れてロンドンに避難、戦後、同地のアルバート・ホールでデビューを果たします。
 やがてパリに戻ったギトリスは、1951年にロン=ティボー国際コンクールに入賞し、ほどなく録音されたベルクのヴァイオリン協奏曲のレコードが発売されると、フランス・ディスク大賞を受賞、大きな話題となります。引き続きVOXレーベルにチャイコフスキー、ブルッフ、シベリウス、メンデルスゾーン、バルトークといったヴァイオリン協奏曲のレコーディングをおこない、さらにバルトーク:無伴奏ヴァイオリン・ソナタのレコーディングは、ヘラルド・トリビューン紙の年間最優秀レコードに選ばれるなど、その濃厚なスタイルが高い評価を獲得してゆきます。
 ギトリスは1955年にはアメリカ・デビューを飾り、セル&ニューヨーク・フィルや、オーマンディ&フィラデルフィア管と共演、以後、ウィーン、ベルリン、ロンドン、ロサンジェルス、レニングラード、東京、パリ、アムステルダム、など世界各国で旺盛な活動を展開、1968年にはジョン・レノンのプロジェクトに参加し、ローリング・ストーンズの『ロックンロール・サーカス』に出演、1971年にはブルーノ・マデルナから『イヴリーのための小品』を献呈され、1972年にはクセナキスの『ミッカ』を初演するなどロック・ミュージシャンや現代作曲家との関わりも見せていました。
 ギトリスはレコーディングにはあまり恵まれず、主なものとしては、1966年におこなわれたパガニーニのヴァイオリン協奏曲集、1968年のサン=サーンスのヴァイオリン協奏曲集、1969年のヴィエニャフスキのヴァイオリン協奏曲集、1970年代初頭のパガニーニ作品集、そして今回登場する1976年の『カプリース』のほか、翌1977年にアルゲリッチと共演したフランク&ドビュッシーのヴァイオリン・ソナタ集1985年の小品集、1989年の小品集、1995年のチャールズ・ハロルド・バーンスタイン作品集といったところが挙げられます。
 ライヴでは、別府音楽祭でのアルゲリッチとのクロイツェル&フランク、1960年代の映像を中心に収録したDVDなどがありました。
   2007年には85歳となるギトリスですが、彼は現在もパリを本拠地として、世界各国でヴァイオリニストや教育者として、またときには作曲家や俳優文筆家としても活躍を続けています。

・パガニーニ:24のカプリース Op.1
 イヴリー・ギトリス(vn)
 録音:1976年3月、パリ(ステレオ)

収録曲   

  • 01. Caprice N°1 En Mi Majeur (Andante)
  • 02. Caprice N°2 En Si Mineur
  • 03. Caprice N°3 En Mi Mineur
  • 04. Caprice N°4 En Ut Mineur
  • 05. Caprice N°5 En La Mineur
  • 06. Caprice N°6 En Sol Mineur
  • 07. Caprice N°7 En La Mineur
  • 08. Caprice N°8 En Mi Bmol
  • 09. Caprice N°9 En Mi Majeur
  • 10. Caprice N°10 En Sol Mineur
  • 11. Caprice N°11 En Ut Majeur
  • 12. Caprice N°12 En Si Bmol
  • 13. Caprice N°13 En Si Bmol Majeur
  • 14. Caprice N°14 En Mi Bmol
  • 15. Caprice N°15 En Mi Mineur
  • 16. Caprice N°16 En Sol Mineur
  • 17. Caprice N°17 En Mi Bmol Majeur
  • 18. Caprice N°18 En Ut Majeur
  • 19. Caprice N°19 En Mi Bmol
  • 20. Caprice N°20 En R Majeur
  • 21. Caprice N°21 En La Majeur
  • 22. Caprice N°22 En Fa Majeur
  • 23. Caprice N°23 En Mi Bmol Majeur
  • 24. Caprice N°24 En La Mineur

ユーザーレビュー

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演奏は予想通りすばらしい。 大手会社から...

投稿日:2007/08/04 (土)

演奏は予想通りすばらしい。 大手会社からピッチのおかしいCDを出すのはなぜ? 1枚に収めるためにしてるのか。本人にきちんとアポとっているのだろうか? ディスコグラフィが付いているのがうれしい。

余生風志芸亭 さん | 鳥取県 | 不明

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素晴らしいけど 音が一音高い・・・ 早く直し...

投稿日:2007/07/07 (土)

素晴らしいけど 音が一音高い・・・ 早く直して再発売してくれ。

Gitlist さん | 不明

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