燕は戻ってこない 集英社文庫

桐野夏生

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087446258
ISBN 10 : 4087446255
フォーマット
出版社
発行年月
2024年03月
日本
追加情報
:
472p;16

内容詳細

「金がないことがこんなに心細く、息苦しいとは思わなかった」。憧れの東京で病院事務に就くも、非正規雇用ゆえに困窮を極める29歳女性・リキ。「割のいいアルバイト」だと同僚に卵子提供を勧められ、ためらいながらもクリニックに向かうと国内では認められていない“代理母出産”を持ちかけられ―。女性の貧困と生殖医療ビジネスの倫理を問う衝撃作。第64回毎日芸術賞、第57回吉川英治文学賞受賞作。

【著者紹介】
桐野夏生 : 1951年、金沢市生まれ。93年『顔に降りかかる雨』で第39回江戸川乱歩賞受賞。98年『OUT』で第51回日本推理作家協会賞、99年『柔らかな頬』で第121回直木三十五賞、2003年『グロテスク』で第31回泉鏡花文学賞、04年『残虐記』で第17回柴田錬三郎賞、05年『魂萌え!』で第5回婦人公論文芸賞、08年『東京島』で第44回谷崎潤一郎賞、09年『女神記』で第19回紫式部文学賞受賞。10年、11年『ナニカアル』で第17回島清恋愛文学賞、第62回読売文学賞の二賞を受賞。15年、紫綬褒章を受章。21年、早稲田大学坪内逍遥大賞受賞。23年『燕は戻ってこない』で第64回毎日芸術賞、第57回吉川英治文学賞の二賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 鉄之助 さん

    「女を買うくせに、売る女を馬鹿にする男」。その通りで耳が痛い。代理母も男の身勝手の極地のような気もする。男にも、身につまされるフレーズが多くあって、あっという間に読み切った。

  • kei302 さん

    女性の貧困につけ込んだ生殖ビジネス、問題作だと思うけど、ドラマが始まるらしい。たぶん、りりこさんはドラマでは省略される(出せない)重要なポジションなのに。リキ・基・悠子。三人の心情が刻々と変化していくのが興味深いし、現実で起きても、きっとこんな感じなんだろうなあと思わせる巧さがある。

  • 道楽モン さん

    これがリアルの一形態だ。桐野夏生は現実社会の抱える問題に対峙し、与えられる選択肢から容赦なく最悪解を選び続ける。その執念深さは、パラレルワールドとして何通りもあり得るストーリーから、悪夢のような最悪の世界へと読者を強制連行する。登場人物は誰一人真っ当な選択が出来ず、言い訳と責任転嫁によって己の欲望にのみ忠実で薄っぺらな思考を原理とする。つまり、知性による思考を放棄した、感情と欲望と快・不快だけの基準に満ちた世界。これを作品化することで、現実社会を俯瞰させる試みなのだろう。楽しい読書ではないのが当然だ。

  • カブ さん

    代理母出産がテーマ。お金がなくてカフェのコーヒーすら飲めない都会のひとり暮らしのリキ。不妊治療を続けたけれど子宝に恵まれない1組の夫婦。国内では認められていない代理母出産。人助けになるともちかけられて決心するのだが、それでも迷いは消えない。お金のためと割り切れるのか、産んだあとの予想も出来ない気持ちの変化など、読んでいるだけでハラハラしてしまう。それでも先が気になりあっという間に読了。

  • Shoji さん

    遺伝子上の親、産みの親、育ての親、罪のない子どもに最も愛情を注げるのはどの親だろう。子は親を選べないというが、まさにその通りだ。様々な事情を持つ男と女の人間模様の描写がもの凄いです。非正規雇用の問題、経済格差、貧困女子、生殖医療の倫理、風俗で働くこと、性を売ること、性を表現する事、そもそも多様性とは何か、色々詰まった一冊でした。考えさせられました。

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桐野夏生

1951年、金沢市生まれ。93年『顔に降りかかる雨』で第39回江戸川乱歩賞受賞。98年『OUT』で第51回日本推理作家協会賞、99年『柔らかな頬』で第121回直木三十五賞、2003年『グロテスク』で第31回泉鏡花文学賞、04年『残虐記』で第17回柴田錬三郎賞、05年『魂萌え!』で第5回婦人公論文芸賞

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