CD Import

Das Rheingold: Keilberth / Bayreuther Festspielhaus Vulpius Schartel

Wagner (1813-1883)

User Review :4.5
(7)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
SBT21390
Number of Discs
:
2
Format
:
CD
Other
:
Import

Product Description


カイルベルトの『ラインの黄金』(1955)
『ジークフリート』『ワルキューレ』に続いてステレオで登場!

世界初のステレオでの『ニーベルングの指環』の録音は、1958年から1965年に行われたショルティ/カルショウによるスタジオ・セッションではありません。1955年夏のバイロイト・ライヴが、なんと全編ステレオで残されていたのです。
 指揮はヨーゼフ・カイルベルト。プロデューサーは、当時まだヴィクター・オロフの助手だった若き日のピーター・アンドリー(後に「アート・オブ・コンダクティング」にも出演)が務め、エンジニアは辣腕ケネス・ウィルキンソンと、技術力のロイ・ウォレス、そしてまだ若かった後の天才エンジニア、ゴードン・パリーがアシスタントというデッカ気鋭のチームにより、ステレオ録音そのものが大変珍しかった時代に、『指環』全曲のライヴ・レコーディングがおこなわれていたのです(ちなみにピーター・アンドリーは、オロフと共にこの3ヵ月後にはウィーンのムジークフェラインでベームの『影のない女』のステレオ録音をおこなっています)。
 ノイマンM49マイクロフォン6本を使用してのここでの録音は、しかしながらある意味“賭け”でもありました。一回設置されたマイクは一度演奏が始まれば二度と触れることができなかったからです。6本のうちの3本は、照明固定用のバーに一緒に吊り下げられ、舞台上20フィートにありました。それらが集約されたのが、ロイ・ウォレスの設計した6チャンネル・ミキサーST2。そして2台のAEG TR9テープ・レコーダーに、ヴィントガッセン、ホッター、ヴァルナイなど、そうそうたるワーグナー歌手たちの競演と、カイルベルトが指揮するオーケストラが醸し出す、バイロイト祝祭劇場の独特なサウンドがステレオで収められたのです。
 一連の試みは、奇跡的としか言いようのないほど成功し、近年の録音と言われれば信じてしまうばかりの瑞々しさで、半世紀前の『指環』を今に伝えているとのこと。

 1955年の夏、『指環』は2チクルス演奏されました。デッカのこの実験的な試みは、1回目のチクルスを録ることにあったといっても過言ではありません。2回目も歌手の変更以外のところではバックアップに使えたのですが、基本的には本番とオーケストラ・リハーサル及びゲネラルプローベの時のテープだけでマスター・テープは完成されています。
 しかしながら、周囲の思惑や、EMIまで含んだ複雑な契約上の問題で、この『指環』がリリースされることはありませんでした。ひとつにはプロデューサーのピーター・アンドリーが、ボスのヴィクター・オロフと共に録音の翌年にはEMIに移ってしまったことが挙げられるでしょう。オロフの後任は、キャピトルからデッカに戻ったジョン・カルショーであり、彼がライヴ録音嫌いであったこと、すでに『指環』のセッション録音の計画を持っていたことが、この『指環』の存在を封印するに充分な要因であったことは容易に想像のつくところでもあります。

・ワーグナー:楽劇『ラインの黄金』全曲(2CD)
 ハンス・ホッター
 グスタフ・ナイトリンガー
 ルドルフ・ルスティヒ
 ルートヴィヒ・ヴェーバー
 ゲオルギーネ・フォン・ミリンコヴィツ
 ユッタ・ヴルピウス
 エリーザベト・シャーテル
 マリア・グラーフ
 ヘルタ・ヴィルファート
 バイロイト祝祭管弦楽団
 ヨゼフ・カイルベルト(指揮)

 録音:1955年8月 バイロイト祝祭劇場[ステレオ]

Track List   

Disc   1

  • 01. Hotter, Hans (wotan) - Das Rheingold
  • 02. Vorspiel
  • 03. Weia! Woga!
  • 04. Garstig Glatter Glitsch'riger Glimmer
  • 05. Wallala! Wallala! Lalaleia! Lalaleia!
  • 06. Lugt, Schwestern!
  • 07. Der Welt Erbe
  • 08. Wotan, Gemahl, Erwache!
  • 09. Sanft Schloss Schlaf Dein Aug'
  • 10. Zu Mir, Freia!
  • 11. Endlich Loge!
  • 12. Immer Ist Undank Loges Lohn!
  • 13. Ein Runenzauber Zwingt Das Gold Zum Reif
  • 14. Hor, Wotan, Der Harrenden Wort!
  • 15. Was Sinnt Nun Wotan So Wild?
  • 16. Jetzt Fand Ich's

Disc   2

  • 01. Auf, Loge, Hinab Mit Mir!
  • 02. Schau, Du Schelm!
  • 03. Nibelheim Hier
  • 04. Nehmt Euch In Acht!
  • 05. Vergeh', Frevelnder Gauch!
  • 06. Ohe! Ha Ha Ha!
  • 07. Da, Vetter, Sitze Du Fest!
  • 08. Gezahlt Hab' Ich
  • 09. Bin Ich Nun Frei?
  • 10. Fasolt Und Fafner Nahen Von Fern
  • 11. Gepflenzt Sind Die Pfaehle Nach Pfandes Mass
  • 12. Weiche, Wotan, Weiche!
  • 13. Hort, Ihr Riesen!
  • 14. Schwueles Geduenst
  • 15. Abendlich Strahlt Der Sonne Auge
  • 16. Ihrem Ende Eilen Sie Zu
  • 17. Rheingold! Rheingold! Reines Gold!

Customer Reviews

Read all customer reviews

Comprehensive Evaluation

★
★
★
★
★

4.5

★
★
★
★
★
 
4
★
★
★
★
☆
 
3
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
★
★
第3場地下ニーベルハイムの場での「ノイズ...

投稿日:2019/12/28 (土)

第3場地下ニーベルハイムの場での「ノイズ」の件について一言。 大きな持続するシューッというノイズの様な音が聴こえ始めるのは、ヴォータンとローゲが地下に下りる時、有名な鋳鉄工たちの立てる騒音あたりから、そして消えるのが、ヒキガエルに化けたアルベリヒを捕まえて再び地上に戻る場面転換の場なので、これは恐らくノイズではなく、硫黄か何かの蒸気みたいな効果音であると思われます。スペアナで見ると分かりますが、冒頭から物凄い超低音が入っており、これは完全にオーディオファイル・レベルの優秀録音です。流石はケネス・ウィルキンソンです。この録音の神様が、そもそも無様なテープノイズを混入させるわけはありません。

ルドルフに告ぐ さん | 山梨県 | 不明

1
★
★
★
★
☆
60年前近くの驚異の録音。まずは音の状態...

投稿日:2013/03/30 (土)

60年前近くの驚異の録音。まずは音の状態から述べましょう。もちろん、1955年のライヴとして驚異的な高質の録音です。歌も管弦楽もまことに明瞭で、しっかりと録れています。これより後の時代のバイロイトでもほかの劇場でも劣悪なライヴ録音が大量に出回っておりますが、1955年でこの水準はまことに見事なものでしょう。但し、勿論限界もあって、確かにニーベルハイムの場面はヒスが結構気になります(ここだけヒドイ)。また、管弦楽はやや引っ込み気味で、ずっしりと迫って来るあのワーグナーらしいオケの魅力は減退しています。そういう意味で、「当時としては驚異的な高音質だし、この演奏を楽しむには十分ですが、過剰な期待をしてはいけませんよ」というレベルだとお考えください。さて演奏ですが、いかにもこの時代の劇場定番演奏という感じではないでしょうか。観客を前にしてステージで繰り広げられる歌の劇、まさしくその形でありましょう。ですから、微細な表現にもとことんこだわって余すところなく歌やドラマを表現する(最近の傾向はこうかな)というのではなく、ドラマの流れを重視した骨太の演奏という感じでありましょうか。だから聴いているうちは、結構すいすい音楽が流れていくような調子でありまして、意外にあっという間に聴き終えてしまいます。劇場で全4部作を演奏し切り聴き切るにはこういうスタイルでいいんだなあ。歌手の皆さんにも無理なところは一切なく、カイルベルトの指揮もその意味では「濃い味」のものではなく、ディスクで聴くよりも劇場映えのするものであったろうなあ。そんなことを想った次第。今やずいぶんたくさん出ている「リング」のディスクと並べて優劣を競うような性格のアルバムではなく、やっぱり「記録」としての意味が大きいものではないでしょうか。そんな風にお聞きになればよいかと思います。

ほんず内閣総理大臣 さん | 北海道 | 不明

1
★
★
★
★
★
全セット購入を近日中に考えています。錚々...

投稿日:2006/12/25 (月)

全セット購入を近日中に考えています。錚々たる歌手陣手ですが、不勉強ゆえ、ローゲ役と推測されるルドルフ・ルスティヒはどんな感じなのでしょう?個人的にはローゲは半分とは言え神様なので、気品を備えたテノールであってほしいのですが・・・。だれか教えて下さい。あとベーム、ショルテイ版のニルソンと比較して、ヴァルナイのブルンヒルトの雰囲気の違いなどもだれか教えて!

ハンスリック さん | 埼玉 | 不明

0

Recommend Items

HMV&BOOKS online Recommend