チャイコフスキー(1840-1893)

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CD 輸入盤

ヴァイオリン協奏曲、他 チョン・キョンファ(vn)プレヴィン&ロンドン交響楽団

チャイコフスキー(1840-1893)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
4757734
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

チョン・キョンファ / チャイコフスキー&シベリウス

現代世界最高のヴァイオリニストのひとりチョン・キョンファが1970年に録音した、記念すべきデビュー・アルバム。録音時22歳、すでに高度のテクニックと迸る情熱を見事に昇華させた比類のない音楽を築き上げています。極めてヴォルテージの高い演奏で、プレヴィンの重厚にして華麗なサポートも見事です。

・チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲ニ長調 作品35
・シベリウス:ヴァイオリン協奏曲ニ短調 作品47
 チョン・キョンファ(vn)
 ロンドン交響楽団
 アンドレ・プレヴィン(指揮)
 録音:1970年6月、ロンドン(ステレオ)

収録曲   

  • 01. Konzert Fuer Violine Und Orchester D-dur Op. 35
  • 02. Tschaikowsky, Peter I. - 1. Allegro Moderato
  • 03. Tschaikowsky, Peter I. - 2. Canzonetta Andante
  • 04. Tschaikowsky, Peter I. - 3. Finale Allegro Vivacis
  • 05. Violin Concerto In D Minor, Op.47
  • 06. Sibelius, Jean - 1. Allegro Moderato (original Ver
  • 07. Sibelius, Jean - 2. Adagio Di Molto (original Vers
  • 08. Sibelius, Jean - 3. Allegro, Ma Non Tanto (origina

総合評価

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近年では、その活動も低調なチョン・キョン...

投稿日:2012/03/03 (土)

近年では、その活動も低調なチョン・キョンファであるが、本盤におさめられたチャイコフスキー&シベリウスのヴァイオリン協奏曲の演奏は、22歳という若き日のもの。次代を担う気鋭の女流ヴァイオリニストとして、これから世界に羽ばたいて行こうとしていた時期のものだ。チョン・キョンファは、シベリウスのヴァイオリン協奏曲については本演奏の後は一度も録音を行っておらず、他方、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲については、ジュリーニ&ベルリン・フィルとの演奏(1973年ライヴ録音)、デュトワ&モントリオール交響楽団との演奏(1981年スタジオ録音)の2種の録音が存在している。両曲のうち、ダントツの名演は何と言ってもシベリウスのヴァイオリン協奏曲であると考える。とある影響力のある某音楽評論家が激賞している演奏でもあるが、氏の偏向的な見解に疑問を感じることが多い私としても、本演奏に関しては氏の見解に異論なく賛同したい。シベリウスのヴァイオリン協奏曲の演奏は、なかなかに難しいと言える。というのも、濃厚な表情づけを行うと、楽曲の持つ北欧風の清涼な雰囲気を大きく損なってしまうことになり兼ねないからだ。さりとて、あまりにも繊細な表情づけに固執すると、音が痩せると言うか、薄味の演奏に陥ってしまう危険性もあり、この両要素をいかにバランスを保って演奏するのかが鍵になると言えるだろう。チョン・キョンファによる本ヴァイオリン演奏は、この難しいバランスを見事に保った稀代の名演奏を成し遂げるのに成功していると言っても過言ではあるまい。北欧の大自然を彷彿とさせるような繊細な抒情の表現など、正に申し分のない名演奏を展開しているが、それでいていかなる繊細な箇所においても、その演奏には独特のニュアンスが込められているなど内容の濃さをいささかも失っておらず、薄味な箇所は一つとして存在していないと言える。チョン・キョンファとしても、22歳というこの時だけに可能な演奏であったとも言えるところであり、その後は2度と同曲を録音しようとしていないことに鑑みても、本演奏は会心の出来と考えていたのではないだろうか。こうしたチョン・キョンファによる至高のヴァイオリン演奏を下支えするとともに、北欧の抒情に満ち溢れた見事な名演奏を展開したプレヴィン&ロンドン交響楽団にも大きな拍手を送りたい。いずれにしても、本演奏は、チョン・キョンファが時宜を得て行った稀代の名演奏であるとも言えるところであり、プレヴィン&ロンドン交響楽団の好パフォーマンスも相まって、シベリウスのヴァイオリン協奏曲の演奏史上でもトップの座を争う至高の超名演と高く評価したいと考える。他方、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲については、ヴィルトゥオーゾ性の発揮と表現力の幅の広さを問われる楽曲であることから、人生経験を積んでより表現力の幅が増した1981年盤や、ライヴ録音ならではの演奏全体に漲る気迫や熱き生命力において1973年盤の方を上位に掲げたいが、本演奏もチョン・キョンファの卓越した技量と音楽性の高さを伺い知ることが可能な名演と評価するのにいささかの躊躇もするものではない。音質は、英デッカによる優秀録音であるのに加えて、リマスタリングが行われたこと、更にSHM−CD化(現在では入手難)が図られたこともあって、十分に満足できるものであると言える。ところが、今般、ついに待望のシングルレイヤーによるSACD&SHM−CD化が行われることによって大変驚いた。従来CD盤やSHM−CD盤とは次元が異なる見違えるような鮮明な音質に生まれ変わった言える。チョン・キョンファのヴァイオリン演奏の弓使いが鮮明に再現されるのは殆ど驚異的であり、あらためてSACDの潜在能力の高さを思い知った次第である。いずれにしても、チョン・キョンファ、そしてプレヴィンによる素晴らしい名演を、シングルレイヤーによるSACD&SHM−CDによる極上の高音質で味わうことができるのを大いに歓迎したいと考える。

つよしくん さん | 東京都 | 不明

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本録音はケネス・ウィルキンソンが本拠地キ...

投稿日:2012/02/25 (土)

本録音はケネス・ウィルキンソンが本拠地キングスウェイホールで収録した無数の優秀録音の中にあっては、どちらかというと目立たない存在であったかもしれない。それは、初出CDやその後のクラシックサウンドの劣悪なリマスターは論外として、96-24リマスターされたオリジナルスにおいてすら、全体的に厚みが不足気味で、高域に若干のピーク感が感じられ、音がほぐれ切らないきらいがあったことが原因であろう。そこに今回の切り札ともいえる最新DSDリマスターSACDの登場であるが、冒頭から聴こえてくる、深い洞窟を思わすキングスウェイホール独特の暗騒音に、このリマスターが十分に信頼できるということを確信させられる。Dレンジ、Fレンジ共にアナログの限界までフラットに伸び、ミクロディテールの解像度と再現性は信じ難い高みに達している。オケの厚みや、サウンドステージの左右奥行き方向への大幅な拡大とトランスペレンシーの改善も目覚ましく、ソロの音像の大きさやオケとのバランス、各楽器のバランスと距離感、直接音とホールトーンとのブレンド感も完璧といってよい。従来気になった高域のピーク感も完全に払拭され、北欧とロシアのコンチェルトが有する冷たい空気感と木質の暖かみをしっかりと聴き手に実感させる。チョンの演奏においても、かすれる寸前の震えるようなppから、ボウイングノイズまでリアルなffに至る幅広いダイナミズムと音色の変化が、無段階にかつ忠実に再現されることで、逃げ場が無いほど体当り的で痛いほどの緊張感に貫かれた表現の中にも、一瞬の安らぎやゆとりも含まれていることが初めて分かった。録音の聴きどころはそれこそ全編に渡って現れるが、特にチャイコフスキーの第一楽章再現部で主題を吹くフルートが、オケの中からふっと浮かびあがる瞬間の正確な定位と立体感、音場の透明感、メロウでスウィートな音色、ホールトーンとの絶妙な溶け合いは、聴き手に麻薬のような陶酔感をもたらすに違いない。今回のSACD化により、本ディスクは音楽的にもオーディオソースとしても究極の一枚としてのゆるぎない位置を改めて確立することになったが、これを可能にしたウィルキンソン録音が有するとてつもないポテンシャルに改めて驚かざるを得ない。ウィルキンソン録音の中には、メータのトゥーランドットやショルティの幻想を初めとする、未だにハイビットリマスターすらされていない、超優秀録音が数多く存在するが、ユニバーサル社にはこれらのSACD化を強く望むものである。最後に本SACD-SHMシリーズも回を重ね、耳の悪くセンスが無い評論家による月並みな賛辞が並べられた解説の代わりに、セッション当時のモノクロ写真が掲載されてるが、これは大いに歓迎したいと思う。

meji さん | 神奈川県 | 不明

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1970年まだ少女の面影が残る印象的なLP時代...

投稿日:2010/01/22 (金)

1970年まだ少女の面影が残る印象的なLP時代のジャケットも懐かしいチョン・キョンファ22歳頃のプレヴィン/LSOバックの二つの協奏曲、私はLPで聴いていた者ですが当時韓国系の演奏家は珍しくこの後彼女の兄弟がぞろぞろ出だしたという覚えを持っていました。それはさておき先ずチャイコフスキーの方ですが演奏タイムが@18’51A6’24B9’36ととりたてた特徴はありませんが決してギスギスしないでゆったりした印象がありカデンツァもしっかり弾いているという感じで第2楽章なども甘さに浸らずやはり東洋的な片鱗・・・同じ東洋でも実はいろいろあるのですがマァ一括りすればということで・・・が見られるのでしょう。最近チョン・キョンファがジュリーニ/BPOと共演した1973年ライブ物が出ましたがそのタイムは@19’41A7’29B10’27と各楽章一分近く長くなっているのはジュリーニ有りきという感じですしずうっと下がって1981年デュトワ/MSOバックでは@17’52A6’28B10’14と回帰されているのも面白いですね。チャイコフスキー協奏曲は彼女の十八番になって来ていたのではないでしょうか。シベリウスの方も技巧は流石ですがやはり若いのに慎重さが先行という印象の演奏ですが第2楽章など語りかける様な処が素晴らしいです、演奏タイムは@15’26A8’09B7’22とこれも特段記することはありません。このシベリウスの伴奏ではティンパニーと管楽器のクレッシェンドとか後半クライマックスへの盛り上げは結構頑張っておりプレヴィンの指揮者スタートから間もない充実ぶりが垣間見れます・・・音の片寄った鳴り方というか気になった箇所がLPではありましたが・・・。結論的にはこの本盤両曲演奏に強烈な個性乃至若さから漲る発露を私はあまり聴けないのですがある普遍性を有した演奏盤としては素晴らしいものと思っております。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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チャイコフスキー(1840-1893)

1840年:ロシアのウラル地方ヴォトキンスクで鉱山技師の次男として誕生。 1859年:法務省に勤務。 1861年:アントン・ルービンシュタインが設立した音楽教室(1962年にペテルブルク音楽院となる)に入学。 1863年:法務省を退職。 1866年:交響曲第1番『冬の日の幻想』初演。初のオペラ「地方長官」を完成。 1875年:ピア

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