激安! クラウディオ・アバド/ポートレート(4DVD)
マーラー第2番、第9番、ブルックナー第7番、他
マーラーの交響曲第2番『復活』(ルツェルン祝祭管 2003年)と、交響曲第9番(マーラー・ユーゲント管 2004年)、ブルックナーの交響曲第7番、他(ルツェルン祝祭管 2005年)に、ドキュメンタリー『沈黙を聴く』の4枚のDVDを収録。
Disc1
マーラー:交響曲第2番『復活』
芸術監督にアバドを迎え、伝統あるルツェルン音楽祭のレジデンス・オーケストラを再編成するという試みは、比類ない新しいオーケストラの誕生を意味することにもなりました。アバドが創設に寄与したグスタフ・マーラー・ユーゲント管を母体とするマーラー室内管弦楽団が中核となり、各パートのトップにはベルリン・フィルの現・元首席奏者を始めとする名手を据え、これに最先端でソリストとして活躍するプレイヤーたちも加わり、実に錚々たる顔ぶれが揃ったスーパー・オーケストラが実現しています。
コンサートマスターは元ベルリン・フィルのコーリャ・ブラッハー。弦の各パートにハーゲン四重奏団が参加。第1ヴァイオリンにはルノー・カプソン、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管コンマスのセバスティアン・ブロイニンゲ、フィレンツェ五月祭管コンマスのドメニコ・ピエリーニ、北ドイツ放響コンマスのブリジット・ラングらが参加。第2ヴァイオリンのトップは元ベルリン・フィルのハンス=ヨアヒム・ヴェストファル。ヴィオラのトップは元ベルリン・フィル首席のヴォルフラム・クリスト。チェロにはベルリン・フィル首席のゲオルク・ファウストをはじめ、注目のナターリャ・グートマン、ゴーティエ・カプソンも参加。コントラバスにはウィーン・フィルのアロイス・ポッシュが加わっています。
管楽器には、フルートのエマニュエル・パユ、オーボエのアルブレヒト・マイヤー、ホルンのシュテファン・ドールとベルリン・フィル首席が並び、クラリネットのザビーネ・マイヤー、トランペットのラインホルト・フリードリヒが名を連ねています。
新生ルツェルン祝祭管との演奏のために満を持してきたアバドは実に精力的で、推進力に富む指揮ぶりがこのスーパー・オーケストラからみずみずしい音楽への忠誠を見事に引き出しています。
特に終楽章では、作品に内蔵される音楽的生命感が一回性の感興の中でひときわ高揚しており、カタストロフを暗示する展開部を一気呵成に貫くエネルギーが圧倒的です。また、生への準備を力強く呼びかける男声合唱の導入以降、しなるように音楽が強まっていく大団円は「生の歓喜」を限りなく讃えるもので、聴き手に大きな感銘をもたらすことでしょう。まさに記念碑的な『復活』として末長くクラシック・ファンの耳目を集める名演ということができます。
新聞各紙も、『アバドはルツェルンに驚異のニュー・オーケストラを創造した』(フランクフルト・アルゲマイネ紙)
『それは稀にみる友情の結合であった。全員が音楽を創ることに喜びや楽しさを感じ、熱意と情熱を傾けて演奏するために参加していた。彼らは音楽のためならばどんな狂気じみたことでもやってのける覚悟で臨んでいたのだろうか。炎を踏み越えて歩み、飛翔するほどに』(ニューヨーク・タイムズ紙)と絶賛していました。
・マーラー:交響曲第2番ハ短調『復活』
エテリ・グヴァザヴァ(ソプラノ)
アンナ・ラーション(メゾ・ソプラノ)
オルフェオン・ドノスティアルラ合唱団
ルツェルン祝祭管弦楽団
クラウディオ・アバド(指揮)
収録時期:2003年8月19日、20日
収録場所:ルツェルン、コンサート・ホール(ライヴ)
画面:カラー、16:9
音声:PCM Stereo、Dolby Digital 5.1、DTS 5.1
字幕:英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語
Disc2
マーラー:交響曲第9番
当DVDは、自らが創設に関わったグスタフ・マーラー・ユーゲント・オーケストラを率いた2004年4月のライヴです。まず驚かされるのは、このオーケストラの反応の良さと、音の精度の高さでしょう。何しろマーラーが好きで好きでしょうがない人たちです。アバドの硬軟自在のアプローチをくまなく再現して行く高度な演奏能力は、ソロ楽器の巧さも含めて、実に見事なものです。音のパワーも若いだけに相当なもので、アバドならではのしなやかな旋律表現にここではしなるような強さが加わって、一種凄絶な美感を醸し出しています。第4楽章はやはり全曲の白眉と言うべきで、速めのテンポ設定で滔々と流れる旋律と気迫はさすが。なお、この第4楽章では、14分付近から会場の照明が徐々に暗くなり始め、終結部では楽員の楽譜を照らすライト以外はほとんど消えてしまうという演出が施されています。終演後、薄闇の中で余韻を噛み締めるように、拍手が始まってもなお目を閉じて立ち尽くすアバドの姿(約1分間)がたいへん印象的です。
・マーラー:交響曲第9番ニ短調
グスタフ・マーラー・ユーゲント管弦楽団
クラウディオ・アバド(指揮)
収録時期:2004年4月14日
収録場所:ローマ、聖チェチーリア国立音楽院
画面:カラー、16:9
音声:PCM Stereo、Dolby Digital 5.1、DTS 5.1
Disc3
ブルックナー:交響曲第7番
ルツェルンでのアバドの充実した活動を象徴するかのような伸びやかで晴れ晴れと澄み切った美しいブルックナー演奏。第2楽章は特に感動的な仕上がりとなっています。
組み合わせのベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番では、ブレンデルが底光りするような落ち着いたピアノで、作品に備わったヒロイズムを見事に表現。伴奏の達人、アバドの統率も素晴らしく、深い情感がにじみでる第2楽章などさすがというほかありません。
・ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番ハ短調 op.37
・ブルックナー:交響曲第7番ホ長調(ノヴァーク版)
アルフレート・ブレンデル(ピアノ)
ルツェルン祝祭管弦楽団
クラウディオ・アバド(指揮)
収録時期:2005年8月10-12日
収録場所:ルツェルン、コンサート・ホール(ライヴ)
画面:カラー、16:9
音声:PCM Stereo、Dolby Digital 5.1、DTS 5.1
Disc4
ドキュメンタリー『沈黙を聴く』
指揮者クラウディオ・アバドの芸術的肖像。若き日のウィーン・フィル、10年余りにわたったベルリン・フィル音楽監督時代、近年のグスタフ・マーラー・ユーゲントオーケストラ、ルツェルン祝祭管弦楽団での演奏映像、インタビューや、名優ブルーノ・ガンツを初めとする芸術的盟友たちの証言によって、アバドの人間像を描きます。
2004年モントリオール国際映像芸術祭、ベスト・ポートレート賞、2004年パリ映像(芸術&教育)祭グラン・プリ受賞と、世界的に絶賛されたドキュメンタリー作品です。
・ドキュメンタリー『沈黙を聴く』〜クラウディオ・アバドの芸術的肖像
出演:クラウディオ・アバド、ブルーノ・ガンツ、他
制作:2003年
監督:ポール・シュマツニー
収録時間:67分
画面:カラー、16:9
音声:PCM Stereo
字幕:英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語
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