ベートーヴェン(1770-1827)

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SACD

交響曲第3番『英雄』&第8番 パーヴォ・ヤルヴィ&ドイツ・カンマーフィル

ベートーヴェン(1770-1827)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
BVCC34139
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
日本
フォーマット
:
SACD
その他
:
ハイブリッド

商品説明

パーヴォ・ヤルヴィ&ドイツ・カンマーフィル
ベートーヴェン:交響曲全集シリーズ VOL.1
交響曲第3番『英雄』&第8番

今ヨーロッパで最も刺激的なベートーヴェンはこれだ!

ドイツ・カンマーフィル芸術監督、シンシナティ交響楽団の音楽監督、エストニア交響楽団の芸術顧問を兼務する現代指揮界の若きリーダー、パーヴォ・ヤルヴィと、ヨーロッパ屈指の室内オーケストラ、ドイツ・カンマーフィルが繰り広げる、迫真のベートーヴェン・サイクル、ついに始動。この第3番『英雄』と第8番はその第1弾で、横浜での交響曲全曲演奏会を含む5月の来日公演にあわせて海外よりひと足早く日本でリリースされました(海外では8月以降に発売予定)。
 ちなみに、横浜みなとみらいホールでのツィクルスは3日間4公演に加え、公演前日の第9公開リハーサルとプレ・トークを含む大規模なもので、コンサートを単に演奏だけにとどめず、多様な知的関心に訴えかけるべくトータル・コーディネートするあたり、この指揮者の現代的な知性と音楽に対する強い意欲を窺わせます。

 弦は6-6-6-4-3という小編成で対向配置、トランペットとティンパニにはオリジナル楽器を使用、また控えめにヴィブラートを使うオリジナル楽器の奏法を取り入れることによって、ベートーヴェンがそれぞれの交響曲にこめたドラマがくっきりと描き出されます。名手をそろえた管楽器が弦楽器にかき消されずに浮かび上がり、革張りのティンパニを木製の硬いバチで叩くことで、明確なリズムが刻まれるのも大きなポイント。
 『英雄』は、素晴らしく切れ味のいい第1楽章、感傷を排した厳しいアプローチを採る第2楽章、3本のホルンが活躍するトリオの痛快な響きが印象的な第3楽章と実に見事。若きベートーヴェンがこの作品に仕掛けた様々な野心的な試みがくっきりと表出され、しかもそれを単なる実証主義に終らせない覇気の横溢が、演奏全体に目覚しい鮮度を与えていることも見逃せません。快速テンポの中でこれほど精密で、しかも生気あふれる演奏を実現している指揮者とオケの技量には驚くほかありませんし、その彼らが全精力を傾けたと思われる終楽章の大規模な変奏曲は、それだけに全曲中最高の聴きものとなっています。 第8番も最初から最後まで鮮度抜群。第7番と第9番に挟まれて軽く見られがちなこの作品に、あふれんばかりのアイデアがひしめいていることを、これほど痛快な形で教えてくれる演奏は近来稀と言いたくなる素晴らしさです。
 録音が優秀なことも、そうした印象を助長する大きな要因と言えるでしょう。敏捷をきわめた演奏を完璧と言いたいほど見事に捉えたセッション・レコーディングは、ベルリンのスコアリング・ステージでおこなわれたもの。旧東ドイツ時代に響きの良さで知られた放送局スタジオに最新鋭の機材を装備したというこの会場は、ツィンマーマン&ラトルのブラームス:ピアノ協奏曲第1番の録音がおこなわれたスタジオとしても記憶に新しいところです。
 楽譜はベーレンライター新版を使用。かつてジンマン盤でも試みられていた、第3番終楽章での主題を弦楽四重奏で提示するアイデアが、ここでも採用されています。
 父が指揮者(ネーメ・ヤルヴィ)、弟や妹も音楽家という恵まれた環境で、幼いころからベートーヴェンの音楽にのめりこみ、何度もその解釈を練り上げてきたパーヴォ・ヤルヴィが、まさに満を持して取り組んだベートーヴェン・サイクル。次世代の巨匠と目されるP.ヤルヴィならではの、刺激的な解釈を聴くことができます。

 横浜でおこなわれた交響曲全曲ツィクルスも、各公演がスタンディング・オヴェイションとなる大盛況だったとか。実際に第6番と第7番の演奏を聴いた方によれば、特にアレグロ楽章の切れ味と躍動感は抜群で、それだけに第7番がひときわ際立った演奏だったとのこと。ヤルヴィ自身が「エレガントな舞曲」と述べている第2楽章の優雅な表現も実にユニーク、ティンパニの小気味良い打撃も印象的な終楽章が痛快に締め括られると、興奮状態に陥った客席から割れるような喝采が沸き起こったそうです。この熱気はアンコールの『コリオラン』序曲(これがまた素晴らしかったとか)が終っても冷めやらず、オケの面々が去ったあとも鳴り止まない拍手にふたたび登場したヤルヴィが喝采に謝意を表するほどだったそうで、レコーディングも後続が大変に期待されるところです。

ベートーヴェン
・交響曲第3番変ホ長調 Op.55『英雄』
 I. Allegro con brio 15:24
 II. Marcia funebre. Adagio assai 13:18
 III. Scherzo. Allegro vivace 05.31
 IV. Finale. Allegro molto 10.54

・交響曲第8番ヘ長調 Op.93
 I. Allegro vivace e con brio 08:05
 II. Allegretto scherzando 03:50
 III. Tempo di Menuetto 05:30
 IV. Allegro vivace 06:43

ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメン
指揮:パーヴォ・ヤルヴィ

録音時期:2005年8月24-29日(第3番)、2004年8月26-28日(第8番)
録音場所:ベルリン、スコアリング・ステージ
録音方式:ステレオ(DSD/セッション)
SACD HYBRID
CD 2.0ch./ SACD 2.0ch./ SACD 5.0ch.

内容詳細

パーヴォ・ヤルヴィとドイツ・カンマーフィルが一体となって新たな地平に踏み出した記念碑的企画の第1弾。ベーレンライター版、小編成オケ、古楽器の一部使用などなど、すでにやり尽くされたかにも思える技の総合が、ヤルヴィたちのエネルギーを得て新たに輝く。★(田)(CDジャーナル データベースより)

収録曲   

総合評価

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インテリぶる気はなくとも、教科書の言う「...

投稿日:2012/02/16 (木)

インテリぶる気はなくとも、教科書の言う「初めて自分の作りたい音楽を自在に具現化したした作曲家」の音楽とは到底馴染まない20世紀の重厚なベートーベン解釈に付き合うのはもう御免、そんな演奏家の本音が至る所に迸っていて、共感を禁じ得ない一枚です。

Ibsatoshi さん | 東京都 | 不明

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解釈というものは、音楽学者方々の研究が進...

投稿日:2010/03/14 (日)

解釈というものは、音楽学者方々の研究が進み原典版と言われるものが、見直されていくにつれて変化していくと痛切に感じます。演奏法についても、ピリオド楽器について見直されていくにつれ、現代楽器に取り入れた演奏法確立されていくのは、良いことだと思います。パーヴォ・ヤルヴィー氏のベートーヴェン解釈には共感を感じます。ボン・ベートーヴェン音楽祭全曲演奏会のブルーレイディスク化を切望します。巨匠時代と言われたベーム・バーンスタイン・カラヤン・クレンペラーといった指揮者の解釈とは一線を画する演奏であることは間違いないと思います。現代の巨匠の一人として次なる新しい作曲家シューベルト・シューマン・メンデルスゾーンといったロマン派の作品をどのように解釈していくのか期待したいものです。

山形の髭熊 さん | 山形県 | 不明

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バーレンライター版もかなりの点数になって...

投稿日:2009/07/28 (火)

バーレンライター版もかなりの点数になってきたが、これを聴くと、ジンマンは、単なる露払いだったのだな、と思わざるをえない。それくらい、アタックが強く、ラトルよりも徹底しており、楽譜に書き込まれたあらゆる音が聴こえてくる爽快感は他に変えがたい。3番は予想の範疇を超えないが、8番は相当聴き応えがある。この版のひとつの頂点を築く演奏だと思う。ヴァイオリンが対向配置なのは、きわめて重要な要素で、その意味でもこの演奏に不満はない。

七海耀 さん | 埼玉県 | 不明

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ベートーヴェン(1770-1827)

1770年12月17日(16日?):父ヨハン、母マリアの次男としてドイツのボンに誕生。 1778年:7歳でケルンでの演奏会に出演。 1781(1782?)年:クリスティアン・ゴットロープ・ネーフェに師事。 1800年:交響曲第1番を宮廷劇場で指揮。 1804年:交響曲第3番『英雄』を発表。 1805年:交響曲第5番『運命』、交響曲

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