【全曲解説】打首獄門同好会『冬盤』

2018年01月23日 (火) 17:00

|

HMV&BOOKS online - 邦楽・K-POP

全曲解説テキスト by 大澤 敦史(Gt/Vo)

1. スマホの画面が割れた日

ええ、このタイトルからも伝わるでしょう、スマホの画面をパリーンとしてしまった時の凍えるような心の寒さ。まさに『冬盤』にピッタリの曲ですね。うん、冬はあんまり関係ないですかね。とにかくそういうテーマの歌です。スマホをアレとかコレしてしまった。アレとかコレってのはソレです、パリーンのみならず、ボチャーンとか、あれ……あれあれ、あれー!?とか。絶望ですよね。うん、絶望感は伝わったと信じます。で、もう心の中は真っ暗闇です。後悔と、自分自身への憎しみ、やり場のない怒り。ああ、まさにこの心情、ダークでヘヴィネスなロックサウンドに直結じゃないですか。そうでもないですか。とにかくそんな、個々のトラウマをエグるように呼び覚まし心の中が真っ黒になるようなデンジャラスソングになっています。覚悟して聴いてください。ちょっとそこ、なんで笑ってるんですか。

2. 忘れらんねえですよ

ええ、想像に難くないでしょう、忘れ物だの買い忘れだのして、寒い外を無駄に往復する羽目になった時の色々な意味での寒さ。まさに『冬盤』にピッタリの曲ですね。うん、冬はあんまり関係ないですかね。とにかくアレですよ、風呂に入って初めて思い出す“あーそういえばシャンプー切れてたんだったー今日薬局いったのにー”コレです。どうしますかシャンプー。旅行用に買ってあったちっちゃいセットを遠出グッズの中から探し出せればよし、あるいはシャンプーの空ケースの中に少量のお湯を入れてジャバジャバし、壁面に残ったシャンプー成分でその日の洗髪をなんとか乗り切るか。あの手この手の苦肉の策。ああ、それもこれも買い物メモに“シャンプー”と書いて出かけてさえおけば。そうだろ。だからさ、メモしておけよ。絶対に、後悔するなよ……。そんな壮大な愛と思いやりのメッセージをこめたハード・ロック・チューンです。あ、ちなみにバンド“忘れらんねえよ”とは一切関係ありませんが、曲名の命名にあたり柴田さんの許可は念のためにいただいております。

3. 布団の中から出たくない

ええ、布団にずっとくるまっていたい、あたたかい布団から出たくない、そんな気持ち。まさに『冬盤』にピッタリの曲ですね。これは本当にピッタリですね。しかし布団って不思議ですよね、アレって結局は布団自体が自発的にあったかくなるわけではないので、よくよく考えてみれば自分自身の体温が移っているだけなわけじゃないですか。なのに、なのにですよ。なぜ朝起きてみれば、布団は俺にぬくもりを与えてくれる存在にまでクラスアップしているのか。いつの間にか、俺があたためられている!ねえ、不思議。うん、少しは曲の話をしろってね、そうですよね。ええとね、この曲は我々としても初めて“映像ありき”で作った楽曲だったりします。なのでぜひ曲名をググるなりヤフるなりして、ミュージックビデオも見ていただきたいですね。ぶっちゃけそうでもしないと、曲だけ聴いて情景が伝わりきるのかあやういです。かなりの想像力を強いられる。高いハードル。試されるセンス。誰ですかここまで読んで“じゃあ、あえて見ないで聴いてみよう”とか決意している天邪鬼は。このミュージックビデオはいいですよ。コウペンちゃんというね、ツイッター中心に大人気のペンギンとコラボしています。かわいいわけです。バンド名が打首獄門同好会だろうとなんだろうと、かわいい時はかわいいわけです。ホントなんでこんなバンド名にしたんでしょうね。あ、結局曲の内容についてはひとつも話してませんねコレ。


4. フローネル(LIVE)

ええ、夜遅くまでがんばって寒い中を家まで帰ってきて、そりゃ風呂に入って速攻寝ますわ。まさに『冬盤』にピッタリの曲ですね。この曲はライブバージョンでの収録です。2017年の3月に新木場STUDIO COASTという会場で開催された、ワンマンライブのアンコールでやったバージョンです。うん、想像してみてください。ワンマンのアンコールですよ奥さん。2時間以上ライブした後の成れの果てです。そりゃもうヘロヘロです。会場すべてがテンションだけでもっている時間帯です。人として最も勢いとノリだけで生きている瞬間です。そりゃもう演奏も歌のピッチも曖昧なら、原曲が5分いかないのに8分以上のトラックになりますよ。いや普通ならないです。しかしそんなテイクを収録してしまうという勇気。漢気。心意気。ちなみにこのCDをお買い上げいただくと、オマケ要素として同テイクの映像バージョンをネットで見られたりします。むしろそっちでご堪能いただく方が正解な気がします。って2曲も続けて“映像も見てね”ってCDレビューとしてどうなのか。どうなのかね俺よ。

打首獄門同好会 『冬盤』


[GENRE:LOUDROCK, MIXTURE]
打首ファンの裾野を広げるバラエティに富んだ四季連続リリース第3弾
『冬盤』では、「布団の中から出たくない」がリード・トラックでMV曲。大澤敦史(Gt/Vo)がナチュラルなトーンで歌っているのが新鮮で(ラウドなパートもあるが)、レゲエ調のゆったりとしたメロディやリフを基調にした曲となった。この曲は MVありきで、映像を観て楽しんでもらうことが前提となっている初めての試みである。曲も視覚的なキャッチーさもあり、打首ファンの裾野を広げそうだ。また、これがあるからこそほかの曲でも振り切っており、SYSTEM OF A DOWNのエッセンスも感じる高速メタルコア「スマホの画面が割れた日」や、彼らのルーツのひとつであるLAメタル全開の「忘れらんねえですよ」は大振りのドラミングやギター・リフがド派手に響きわたるなど、多方面にアピール可能の1枚だ。
吉羽 さおり【ライター推薦】

ご購入はこちら

冬盤

CD

冬盤

打首獄門同好会

価格(税込) : ¥1,296

発売日: 2018年01月24日


激ロックxHMV 1月のレコメンド

激ロック×HMV&BOOKS online vol.58

1月は、Dizzy Sunfist、打首獄門同好会、オメでたい頭でなにより をクローズアップ。その他、レコメンド全11タイトルのレビューを公開。

HMV&BOOKS online-邦楽・K-POP|2018年01月23日 (火) 17:00




ライブ情報




%%message%%

最新ニュース・情報を受け取る

打首獄門同好会

2004年に結成されたスリーピースバンド。男性ギターヴォーカルと女性リズム隊という珍しい男女混合編成で活...

打首獄門同好会に関するニュース

HMV&BOOKS online最新ニュース

最新ニュース一覧を見る