【インタビュー】FAT PROP『Leap Of Faith』

FAT PROP 「Leap of Faith」インタビュー

---約3年半ぶりの新作となりますが、制作はいつ、どのようにスタートしたのでしょうか？

ライブ活動をメインにしていたのですが、 その間もデモ曲は作成しつづけていまして、 多分50曲以上はあると思います。
その曲の中から今作へのテーマを決めて2015の春位からレコーディングに入りました。
リリースも去年決めたのですが、かなりスピーディーに進みました。

---タイトル「Leap of Faith」にはどのような想いが込められていますか？付けた理由を教えて下さい。

「清水の舞台から飛び下りる」と言う意味があるのですが、 「信仰（ あるいは信頼）にもとづいて、結果を考えずに跳躍すること」 という意味もあると知りました。
僕たちはFAT PROPというバンドを絶対的に信じてますし、それが確信的なものと繋がっています。過去からの脱却であったり、未来への指針。
FAT PROPというバンドの「覚悟」を表現するにあたり、 これ以上のタイトルは無いと思い、 今作は「Leap of Faith」というタイトルになりました。

---新体制になってからの初音源となりますが、今作はFAT PROPにとってどのような位置づけの作品となりましたか？

ビートルズでいう所のホワイトアルバムにしたいと思って構想を練っていました。
曲の作り方やアレンジ方法、その全てが過去とは違うんですけども、
「FAT PROP的には当たり前の事でも、僕らが持たれているイメージを考慮しちゃうと ちょっとこれってイレギュラーな曲だよね？」 と、メンバー間でもやりとりありまして、 だったら、新たな提示としてこの作品がこれからのFAT PROPの中心にあればいいかなと思ってます。

---変化することを受け入れて進化し続けているFAT PROPですが、前作「SHINE」と今作で決定的に違うこととは何でしょう？

SHINEをリリースした時期にもよるんですが、 世界に対して、その世界に住む全住人、要は地球人それぞれが生きていく中、 それぞれの正義や意思があるわけで 外と向き合い続けた先にはきっと希望が存在して、 プラスの原動力になるはずだと、 そういう内から湧き出る希望を歌にしたのがSHINEでした。
あくまでバンドの内側からリスナーが存在する外側へのアプローチです。
今作の「Leap of Faith」はメンバー脱退/加入もありましたし、 外側から内側へ、僕らのバンドの魂というか精神とすごく向き合いました。
3年半は向き合うのに充分な時間がありましたし。
決定的な違いが何かと言われれば、 前作は誰かに向けて、今作は自分たちへ向けて。
そこが決定的に違う事と思います。
会場限定では2曲ほどリリースしているのですが、 その2曲はここにいたるまでの途中経過という感じです。

---収録曲それぞれの解説をお願いします。

1.Take Your Time
ゆったりとして、寝る前や休日に家でまったりと聴いて欲しいなー、という思いで作りました。例えばJack Johnsonのような。アレンジも少なめにしてシンプルで聴きやすい曲に仕上がったんじゃないかなー、と思います。

2.Fault
今までのFAT PROPを聴いてくださってる方は感じるでしょうが、これぞ、と言える直球エモと言えるのではないでしょうか。Cメロ部分が実は別で作った曲のサビをそのまま使ってみたり、ベースラインはJUNKOの強烈なロックフレーズで攻め攻めになったり。曲調こそ今までの流れではあるんですが、1ランクか2ランクぐらい上の曲になってくれました。それと、めちゃくちゃ歌詞の内容が暗くて、翻訳してくれた方に心配された思い出があります。笑

3.Tricks
これは僕らなりのアシッドジャズです。全然出来てませんが。笑
ギターが中心にあるのは今回のアルバムではこれだけじゃないかな？裏ではKey.Ba.Dr.それぞれがある程度自由に演奏してます。こういうセッションしたら楽しそうだな、って思います。

4.Luminous World
Leap of Faithってのはこの曲のためにあるようなもんじゃないでしょうか。やりたい事を詰め込みまくったらこんな曲が出来上がりました。コーラスワークがかなり激しいですが、実はボーカル含めて4人いれば出来ちゃうんです。最初と最後以外。気が向いたら歌ってみてくださいね。

5.Ms.Woman
FAT PROPの遊び心満載な曲です。楽器も歌も、ずっと遊んでるイメージですね。曲調もアルバムの中で一番明るいですし、自然と笑みがこぼれてれば嬉しいな、と。どっかで聞いた事あるフレーズがあるかと思いますが、僕らがパクりするわけないですし。すみません。

---制作中の印象的なエピソードがあったら教えて下さい。

ん〜。
JUNKOさんにベース弾いてもらってるんですが、 ドラムのEmaの新しい引き出しを沢山あけてもらいました。
国内最強クラスのグルービーなリズムが構築されていってると レコーディング中は震えました(笑。
あと、レーベル担当は一回しかスタジオに来なかったです。
放置されてました(笑


---今作はグローファイをも昇華したサウンドとなっていますが、制作にあたって影響を受けた、あるいは最近よく聴いているアーティストがいたら教えて下さい。

グローファイを一辺倒に聞き、その影響を受けたかというと、そうではなく、 レーベル担当の人間にデモを数曲きかせてたら、 「やばい！グロファイをも超越してきた！」 ということでそのまま宣伝文句になったのかと(笑
正直グローファイという事を認識してませんでしたし、 そこで初めて聞いたジャンルではありました、 自分で調べたりしつつ ウォッシュド・アウトの『Life Of Leisure』を聞いたりしてみました。制作後ですが(笑

---年明けから始まるリリースツアーにかける意気込みをお願いします。

久々のアルバムツアーという事で、メンバー全員気合いが入っております！そして、ツアー各所でこういう形で回れる事に感謝の気持ちでいっぱいです。
新作を待っていてくれたファンの皆さん、そしてまだFAT PROPを知らない初めましての皆さん。
是非、ライブに遊びに来て、FAT PROPを体感してください！

3/26 ツアーの集大成、ワンマンやります！
1本、1本大事に駆け抜けていきます！よろしくお願いします！

---最後にローチケHMVをご覧の皆様にメッセージをお願いします。

どうも！FAT PROPです！
今作は3年半ぶりのリリースという事で、 これまでのFAT PROPを知っている人も、知らない人も 「日本発でここまでの音楽があったんだ！」 と感動してもらえる様な作品に仕上がったかなと！
ぜひ、お手元にとってレジまでダッシュしていただけたらと思います！
試聴機に入ってると思うんですけど、もしも入ってなかったらクレームだしておいてください(笑
FAT PROP
6thミニアルバム「Leap of Faith」
宜しくお願い致します！

---ありがとうございました！

FAT PROP「Leap Of Faith」 [2015年12月23日発売]

「変わり続ける事が変わらない事」
FAT PROPが約3年ぶりにミニアルバムをリリース。
永い沈黙の果てに辿り着いたFAT PROPの境地。
グロファイすらも取り込んだ今のバンドが提示する新ジャンル。
新メンバー加入後、初の音源は今のFAT PROPを象徴する一枚。
過去と未来を繋ぐ今のFAT PROPを見事に具現化している。

【収録曲】

▼CD

• 01. Take Your Time
• 02. Fault
• 03. Tricks
• 04. Luminous World
• 05. Ms.Woman

http://www.fatprop.com/