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マニャール:室内楽作品全集(4CD)

2014年10月22日 (水)

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マニャール:室内楽作品全集(4CD)
ワグシャル、エリゼ四重奏団、アンサンブル・イニティウム、他


マーラーと同世代のフランスの作曲家、アルベリック・マニャールの没後100周年を記念して、その室内楽作品をまとめたセットの登場。
 マニャール[1865-1914]は、近代フランス音楽にドイツ後期ロマン派の語法を取り入れたような独特の作風で、コアなファンのいることでも知られる存在です。
 裕福な家庭に育ったマニャールは、法律学校を出て学位を取得しますが、その後、パリ音楽院に入学してデュボアに和声を、マスネに作曲を学び、卒業後は、ヴァンサン・ダンディに4年間作曲を師事します。父の道を継ぐことを好まず、作曲家の道を選んだ直接のきっかけは、バイロイトでワーグナーの『トリスタンとイゾルデ』を聴いたことだったとも伝えられています。
 やがて、1896年にはスコラ・カントルムの対位法の教授に就任し、セヴラックなどを教えますが、生活の中心は自宅での作曲活動であり、自費で自作のコンサートを開いたり、作品の出版などもおこないますが、ごく一部の人々を除いて批評家・聴衆共に理解を得られませんでした。
 幻滅を感じたマニャールは、別荘にこもって作曲し、外界との接触を少なくして芸術至上主義的傾向をいっそう強めていきますが、そんな中、第一次世界大戦勃発の年に、別荘に侵入してきたドイツ兵と勇敢に交戦し、二人の兵を射殺するものの、残りの兵によって屋敷に火を放たれ、数々の作品と共に焼き殺されてしまうのです。
 悲劇的というほかない最期を遂げたマニャールですが、残された作品はどれも見事なもので、フランス的な響きと、表現力豊かな旋律、それにドイツ的な形式美が備わるという稀有な美質を湛えたその世界は、マニャールならではの素晴らしさです。
 1980年代から90年代にかけて、ACCORDやEMIによって小規模ながらもマニャール・ルネッサンスのようなものがあり、交響曲や室内楽作品だけでなくオペラの録音などもおこなわれていましたが、その後はそれほど注目されていなかったので、今回の新録音による室内楽作品集の登場は歓迎されるところです。
 マニャールの代表作でもあるヴァイオリン・ソナタと弦楽四重奏曲は、共に30代の時の作品で、ベートーヴェンのようにエネルギッシュでありながら、痛切な心の叫びにも満ちたロマンティシズムの滴る名曲ですし、フーガが印象的なチェロ・ソナタや、ピアノ三重奏曲も実に魅力的な作品だと思います。
 なお、ディスク4には、マニャールの作品についてのフランス語によるレクチャーが収録されています。(HMV)


【収録情報】
Disc1 [68:30]
マニャール:
● ヴァイオリン・ソナタ ト長調 Op.13
● チェロ・ソナタ イ長調 Op.20

Disc2 [71:30]
● ピアノ三重奏曲ヘ短調 Op.18
● フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットとピアノのための五重奏曲 Op.8

Disc3 [43:00]
● 弦楽四重奏曲ホ短調 Op.16

Disc4 [65:00]
● マニャールの室内楽について(フランス語)
 1. イントロダクション
 2. マニャールの100年後
 3. 彼の室内楽について
 4. 五重奏曲について
 5. ヴァイオリン・ソナタについて
 6. 弦楽四重奏曲について
 7. 三重奏曲について
 8. チェロ・ソナタについて

 ローラン・ワグシャル(ピアノ)
 ソレンヌ・パイダッシ(ヴァイオリン)
 カミーユ・トマ(チェロ)
 エリゼ四重奏団
 アンサンブル・イニティウム(管楽アンサンブル)

 録音時期:2014年1月〜7月
 録音方式:ステレオ(デジタル)

※表示のポイント倍率は、
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。

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