【インタビュー】 Lamp 『ゆめ』 (前編) ジャパニーズ・ポップス・インタビューへ戻る

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2014年2月4日 (火)

染谷大陽、永井祐介、榊原香保里によって、2000年に結成されたLamp。ポップスの金字塔的名作『東京ユウトピア通信』から3年。この冬(2014年2月5日)、7枚目のオリジナル・アルバムとなる『ゆめ』がリリースされる。

--波間をたゆたうような美しいメロディーと洒脱なコード進行、過ぎるほど奔放に変化するリズムと複雑なアレンジ、日本語の美しさを湛えた詩世界と天上的なハーモニー・ヴォーカル。
稀代のポップス・クリエイターとして、ニューアルバムを発表する度に数多の称賛を受けてきた彼らだが、今作はこれまでにも増して、より一層の進化と跳躍をみせた、歴史的とも言える傑作に仕上がった。とりわけ、アルバムの幕開けを告げる「シンフォニー」、掉尾を飾る「さち子」の奇跡的な美しさと情感は、ポップスを芸術的な領域にまで高めたと言える。

シティ・ポップ、AOR、ブラジリアン、ニューソウル、サイケデリック、SSW、ハーモニー・ポップの意匠を華麗にまとい、描き出される、二度と戻ることのできない青き日々の叙情。
--『時代やジャンルを越える』。そう、本人たちが掲げた目標は十全にして達成しつつある。

今回のロング・インタビューは、ニューアルバム『ゆめ』の話を中心に、Lampの過去と未来、その音楽的姿勢と嗜好をたどるクロニクル的な内容となった。彼らの素晴らしい音楽と共に、その心の深奥にどうか触れてみて欲しい。

前編となる今回は、アルバム『ゆめ』の1〜7曲目、Lampを中心とした緩やかな音楽的サークルについて触れた。
(インタビュー・文:関根敏也)




-- まずはLamp、7枚目のアルバムにして、メジャーでの1枚目となる『ゆめ』を完成させた、今の率直な感想を聞かせてください。

染谷大陽(以下、染谷) : 自分のことしか考えないで言うと、早く次がやりたい(笑)。

永井祐介(以下、永井) : ひとつ作り終えて、うまく気持ちが次に向かってるという感じですね。

-- じゃあ、次がもう早い感じでリリースがあるということで(笑)。

染谷 : 可能性としてはありますね(笑)。

榊原香保里(以下、榊原): 昨年の秋ぐらいにレコーディングが終わって、結構忘れてた頃に試聴会のイヴェントなんかがあって。急に思い出して、何かその「ゆめ」の世界に引っ張られてるみたいな。

染谷: 「ゆめ」ってタイトルの『ゆめ』?

榊原: 両方です(笑)。

永井: 今までは発売の1ヶ月前とかまでミックスやってたんだよね。そういう違いがある。

-- 制作するにあたって今までと何か変わったことはありましたか?意気込みや、レコーディング環境など。

染谷: 今回使ったスタジオは、初めてのところだったんですけど、やってる内容は今までとそんなに変わらない。あえて言うと永井が家でやる作業が増えて、そこが一番違ったかな。

永井: 正直、僕は共同作業のようなものが苦手で、家でできることはなるべく家でやろうという形に変えました。昔はスタジオでやってたんですけど、周りに迷惑をかけることも結構あったんで、今回は家でやってまあまあうまくいったかなあと。

-- 音の感じってエンジニアさんとかスタジオで変わりますよね。

染谷 : エンジニアさんは『ランプ幻想』以降変わってないですし、実際に出てる音がどうかは分からないですけど、自分たちの耳が結構良くなってきてるんで、そこら辺は結果に結びついているような気はしますね。努力してるつもりはそんなにないんですけど、まあ、経験が積み重なって。

-- なるほど。ここから先はニューアルバムの曲について一曲ずつお伺いします。1曲目は、永井さん作詞・作曲の「シンフォニー」。

永井 : 最初に染谷さんの「さち子」という曲を聴いて、これまでにないような感動というか、これはすごい曲だっていう感覚が自分にあって。そこに自分もある程度追いつきたいと、そういうような気持ちがモチヴェーションになって作った曲です。

-- 確かに冒頭からびっくりするくらい良い曲だったんですけど、最初、ハイトーンのシンセの音で始まるじゃないですか。あれに結構驚きました。今までのLampの音と違って、硬めというか、ちょっと鋭利な感じを第一印象として強烈に受けました。これは意識してやったんですか?

永井 : イントロの部分は印象的かもしれないですけど、あそこはそれ単体で、何かこういう感じでアルバムが始まったら良いなっていうのが僕の中にあったんですよ。その後はまた別のアイデアで作った曲で、そこを繋げた感じなんですよね。

-- 新生Lampが始まって行く、というような印象を受けました。

染谷: そうですね、とにかく出だしは勢いがあるなって思いますし、全体的にこのアルバムは今までより音が硬めではありますよね。

榊原: あのシンセは永井が最初デモのつもりで入れていて別の音で録り直すつもりだったんですけど、それを大陽もすごく気に入って、あれが良いということになって。

永井: 僕はそういう部分のメンバーの意見は素直に聞く方なんですよ。良いって言われたらそうかと思って、割とそのまま使います。

-- 2曲目は、染谷さん作曲、榊原さん作詞の「A都市の秋」ですね。

染谷 : 毎回そうなんですけど、アルバムを作るにあたっては自分が納得するとか満足するとかいうこともそうですが、まず質の高い曲を作らなきゃ気が済まないというか、落ち着かないタチなので、自分の中でこの曲は質をともなったものを作ろうっていう気持ちで作りました。これまでLampを聴いてきた人が僕らに求めてるものに応えるような感じというか。ただ僕は、器用なタイプじゃないんで、とても苦労しました。

-- 最初聴いた時は、かなり複雑な構造というか、展開がめまぐるしいと感じました。

染谷 : そうですね。それは原曲のせいもありますし、アレンジのせいもあります。

-- この曲と冒頭の「シンフォニー」、3曲目の「ため息の行方」は、アレンジャーとして北園みなみさん(1990年生まれの23歳!)が参加されていますね。インターネットサイト「SoundCloud」にアップされた音源が早耳の音楽ファンの間で一時話題となりました。今回、彼を起用した経緯というのは?

染谷 : Twitterで、「どこからこんな人の情報を見つけて来るんだ」というアンテナを持っている若い人がいまして、前にその人が薦めていた人の音楽を聴いてみたらすごく良かったということがあったんですね。で、その人が北園さんをTwitterでべた褒めしていたので、どんな音楽だろうと聴いてみたんです。そしたら凄く良かった。僕はピンときたらすぐに連絡をとるような人なんで、その日のうちに北園さんに連絡をとったんです。「本当によかった」っていうことをまず伝えて、いろいろ彼の細かい状況を電話で聞いたりしてたんですけど、何回か話すうちに、彼に今回のLampの制作に参加してもらえたらすごく良いなと思い始めたんです。

-- じゃあ、すぐに快諾してくれて、という。

染谷 : 実は北園さん、(2011年に)名古屋でやった僕らのライヴにきてくれてたみたいなんですよ。だから彼は僕らのことを知ってたんですね。本屋さんで流れていた『雨降る夜の向こう』を初めて聴いて「すごい人たちがいる」と思ったって、言ってくれてましたけど。

-- じゃあ、相思相愛みたいなものがちょっとあったんですね(笑)。

染谷 : そうですね、良い方向に進みました。

-- 3曲目は永井さん作編曲、榊原さん作詞のロマンチックなバラード「ため息の行方」。

永井 : これは自分的には新しいこと、映画音楽みたいなものを作りたいなっていう気持ちで作った曲です。前半部分は自分で管弦のアレンジをしてたんですけど、自分の理想みたいな領域に全然達してないっていう実感があって、それがちょうど北園さんと接触してたような時期と重なってたんですね。そこで、間奏の手前までは僕で、そこから後のアレンジを北園さんに全部任せました。だからこの曲はアレンジャーが真ん中でぷっつり分かれてるんですね。最初はやっぱり違和感みたいなものがあったんですけど、今はもうそんなに気にならない。割と自然にバトンタッチできてる感じがします。もうひとつこの曲で言うと、元々は全部自分で歌おうとしてたんですけど、うまく歌えなくてですね。キーを上げて香保里さん用の曲にして、Bメロみたいな部分の歌唱を、新川忠さんという歌の上手いシンガー・ソングライターにお願いしたんです。Lampとしては割と新しい、輪唱みたいなパートを作ったりして、なかなか出来には満足してます。新しいことをやろうとして、ある程度は成功できたかなっていう。

染谷: 新川さんは最初に聴いた時からすごい良い歌声の人だなと思ってたんで、Lampのファンの人たちも気に入るんじゃないかなという感じを僕は受けていました。ただ、すごくこだわりを持って音楽をやってそうな人なんで、最近まで親密なつきあいはなかったんですけど。

-- 本当に、Lampの楽曲に馴染んでいる感じがしましたね。染谷さんの書いたセルフライナーノーツを読ませて戴いた時にリードヴォーカルにメンバー以外の人が起用されているという記述を見て、ちょっとびっくりしたんですけど、実際聴いてみると全然そんな風には思わなくて「これ、良いじゃないっ!」という感じで。永井さんの声と共通するものがあると思いました。

榊原: 私は別に永井のヴォーカルでも全然悪いと思わなかったですけどね。でも、こだわりの強い永井が、アレンジを北園さんに任せたり、ヴォーカルを新川さんに任せたり。実はちょっと心配だったんですけど、結果的に曲が良くなってすごい良かったなって。

染谷: まあね、永井は今回仕事が多過ぎたっていうのもあるよね(笑)。これが、前回みたいに2曲くらいだったらそこまでいかなかったろうね。

永井: まあ、そうだね・・・。

-- ここにこういう曲が入ってくるのって、ユーミンの『流線形'80』に入っているデュエット曲「Corvett 1954」の感じを思い出しますね。

榊原 : 私もそれ思ってました。そんな感じかなって。

-- これから先も、外部から誰かヴォーカリストが入ったりすることはあるんでしょうか?

染谷: それはもう、流れとか、そういう人がいるかどうかによりますね。

永井: 起用しようっていう目的があったわけじゃなくて、なるべくしてそうなったというか。

-- なるほど。今回、制作を共にした新川忠さん、北園みなみさんはじめ、パーカッションとして参加しているMinuanoの尾方伯郎さん、ダニエル・クオンさん、菅井協太さんなど、Lampを中心にどこか緩やかな音楽的サークル--たとえるならブラジルのクルビ・ダ・エスキーナ〜トロピカリズモのようなものの日本版を形成しつつあるような気がしているのですが、そう思うとワクワクします。何か発展性があるのかなと思ったりもするのですが。

染谷: そうですね、普通だったらもっとサークルが強固なもので大きくなっていくものだと思うんですけど、僕らって元々そういうタイプじゃないじゃないですか、孤立しているというか。ひとりでやっている人とはそういう繋がりになっていくことがあります。もっとバンド同士でこういうことがあると良いんでしょうけどね。僕らの場合は僕が一方的に相手を気に入ってアプローチする感じで、そこから作品や活動に繋がっていくかどうかはケース・バイ・ケースですね。さらに言うと、僕が良いなと思う人って、みんなかなりのひねくれ者なんで、ちょっとやそっとじゃ、Lampが良いとか言わないですし(笑)。

榊原: 新川さんと尾方さんくらい。

染谷: そうだね(笑)。

-- そうですか、でも、良い感じに発展していったら良いかなと思いますけどね、リスナーはそういう聴き方をしている人も多いと思うんですよ。今回のことで、新川さんのアルバムを聴く人も出てくるだろうし、もちろんMinuanoの曲は前からみんな聴いているだろうし。

染谷: まあ、そうですよね。

榊原: はい・・・。

-- 4曲目は染谷さん作編曲、榊原さん作詞の「6号室」。

染谷 : この曲は僕としては聴く度にじわじわくるような仕上がりになっていたら良いなと思って作った曲で、例えばサビのメロディーがすごく印象的だとかそういう曲じゃないと思うんです。そんなに転調なんかもせず、自然な範囲でメロディーとコード進行を作って自然に聴かせるという、本当に良いメロディーの曲。そういう気持ちでつくりましたね。

-- ディレイのかかったハープが印象的で、しかも宇宙っぽいというか、こういうアレンジも今まではなかった要素ですよね。「打ち込み」ものじゃないんだけど、そういう曲とも相性が良いというか、現在進行形のポップスに近いというか。Lampにしてはそっち側に近くなってるかなという印象を受けました。

染谷: そうですね、ハープは2つの曲の影響を受けていて、ひとつはエンニオ・モリコーネの『Veruschka』、もうひとつはスマッシング・パンプキンズの『メロンコリーそして終りのない悲しみ』の「Cupid De Locke」。あれにディレイの効いたハープが入っていて、しかもオルガン等の音程がちょっとゆがんでるんですよ。そのサウンドが昔から好きで、そんな印象で作りましたね。

榊原: 最初、シューゲイザーっぽくするって言ってて(笑)。私も最後の方までそう思っていて、乗り気で楽しみにしてたんだけど。

染谷: 結局、全然シューゲイザーっぽくならずに。

-- Lampのファンには衝撃的な話ですが(笑)。

榊原: そういう感じは結局入れなかった。

染谷: でも、僕がシューゲイザーって言ってもモロになるわけじゃないですよ。シューゲイザーから感じる雰囲気を何かこう・・・。

-- 間奏にもサンプリングSEみたいなものが入っていますよね。英語のセリフというか。

染谷: あれはダニエル(・クオン)に頼みました。

榊原: あそこは最初何もなくてずいぶん間が空いてたんです。そんな時、ユーロスペースでやっていたロベール・ブレッソンの『白夜』って映画を観たんですけど、何かこう、カセットテープに主人公が独り言を吹き込むんですよ。それを聞きながら時間を過ごすっていう変な人で。それが良いなと思って。声の良い人で新川さんとかに頼もうと思ったんですけど、日本語でやると結構変な雰囲気になっちゃうんで、それで英語で。英語で良い声っていったらダニエルしかいないので。モノローグの部分は、最初に私が書いた英文をダニエルが彼らしくアレンジしてくれた、という感じです(笑)。結構すぐに録ってくれましたけどね。

-- そうなんですか。何か映画のセリフみたいなものをサンプリングしたのかなと思ってたんですが(笑)。

榊原 : あ、でも本当にそんなイメージです。カセットテープのガチャンっていう音とか入ってますし。

-- 5曲目は染谷さん作編曲、榊原さん作詞の「空はグレー」ですね。

榊原 : これはロックっぽくて、ドラムやベースがすごく出ていてかなり気に入ってますね。歌詞も男の人の格好良い感じで、ちょっと永井をイメージして書いたんですけど、楽しかったです。

-- ギターのガッガッっていうカッティングで始まる感じは、ちょっとエレクトロニカっぽいというか、この曲もLampにしてはすごく最近っぽい音の感じがしましたね。前作あたりから少しずつ音が新しくなり始めたじゃないですか。そういう風な流れで聴けば今回も違和感はない。でも、この曲あたりはちょっと跳躍があるかもしれないって思いましたね。音色なんかも含めて音が新しい。こういうアプロ−チをするなんて思ってなかったから。今回のアルバムには全体にそういう雰囲気があります。

染谷 : そうなんですか…。人の感想を並べた方が面白いんじゃないかと(笑)。オレらもう分かってないよね。

-- 特に新しいとか古いとかいう感覚は持ってないんでしょうね。

染谷: まあ、どこか今までとは違うことをやりたいって気持ちはあるので、そういう感想が出てきてあたり前なんですよね、きっと。でも、自分ではこの曲のどこが新しいかはもう分からない。

永井: 世間的に新しいってことよりも、やっぱり自分として新しいことをやろうって気持ちがあるんですよね。そういうのがここら辺には結構出てる。

-- Aメロはそういう感じですけど曲の中の方に入っていくと、やっぱりLampだなと思いますね。

染谷: たぶん僕らって時間をかければかけるほど、Lampっぽくしちゃうんですよ。だから、もっと短期間でレコーディングすれば、もっと新しく聴こえる感じのものになると。

永井: そう、時間をかけると自分の地の部分がすごく出てくるっていうか。

-- 今までの印象としては、割と古い、70年代くらいのものが好きで、そういう音楽をやっているのかなっていう印象があったんですけど、意外と違うんですね。

染谷: そうですね、前ほどそういう70年代の音とかっていうこだわりはなくて。自分が聴いて良いと思える音ならありにしています。まあそうは言っても最近の音楽の作り方は総じて好みじゃないですけど。

-- 曲中、煙草を吸うような音が入ってますね。

榊原: ええ、これを入れたくて、大陽を説得するためにビートルズの「ガール」とか、はっぴいえんどの「抱きしめたい」を例に出して・・・。

染谷: 最初っからそんなに反対してないよ(笑)。

榊原: 何かいつも反対されるっていう恐怖観念があって(笑)。

-- 今回のアルバムは全体にギミカルな部分がいろいろ入っていますね。「6号室」もそうですけど。

染谷: そうですね。遊びがなかったですからね、過去の作品には。昔はそういうものは避けていたくらい。

-- 今回はそういうものが細かく配置されているので、そういうのも新鮮に感じましたね。

染谷: そうかもしれない。ちょっと余裕が出てきたんですかね。分からないですけど。

-- 次の6曲目は永井さん作編曲、作詞を永井さんと榊原さんで手懸けた「渚アラモード」。

永井: これは何か新しいことをやろうって気持ちよりは、まあ普通のポップソングを作ったという感じの曲で。サビを香保里さんに歌ってもらって結果的に良くなった思いますが、チャレンジという部分では葛藤があって、ある意味いろいろ大変だった曲かもしれないですね。

-- 聴く側からすると逆にすごく良かったですけどね。この曲の前までが割と新しい感じできてるから、どこか安心するというか。

永井: そういう部分はたぶん出てますね。今まで通りのLampの世界が広がってるような曲だと思います。

-- 多少そういう、肩の力を抜いたような曲も必要なんじゃないかなっていう印象がありましたけどね。本当にシングルにでもできそうな感じの、良い曲です。

永井: まあ、そういう意味ではサビなんかはポップな曲だと思うんで、もしかしたらこのアルバムで一番良いって言う人もいるかもしれないですね。

-- 続いて7曲目。永井さん作詞、作編曲の「残像のスケッチ」。ドラムとフルート、コーラス以外は、ほぼ永井さんのひとり多重録音ということですが。

永井: この曲と1曲目の「シンフォニー」は自分の中で新しいことができたなっていう感じで、気に入ってる曲なんです。音楽ってコード進行がどうこうっていろいろあると思うんですけど、これだけポップスが出切っちゃった世の中で完全なオリジナルをやるっていうのは本当に難しいし、ほぼ無理だと思うんですけど、そんな中でも「ああ、こういう曲は俺じゃないと作れないな」っていう感覚があって、作ってる頃から僕はすごい好きだったんです。Lampの今までのファンがこの曲をどう聴くかはちょっと分からないんですけど、今までには全然なかった要素っていう感じですかね。

染谷: 僕もこの曲がみんなにどう聴こえるのか分からないんですけど。ただ、もうちょっとベーシックな部分を4人くらいで合わせて、そこから重ねていくって作業にしたら、また違った感じになったかなあと思っていて。こういう風に自分だけで重ねて録音すると、どうしてもクリック頼りになっていっちゃうんですよね。クリックに合わせた音楽ってのはたぶん、これから100年後も200年後も同じようなノリになると思うんですけど、違う人同士でせーので合わせた音楽って、やっぱりその時、その場所でしかできなかったものになると思うから。まあ録り方をもうちょっと考えたかったなっていう気持ちはありましたね。そういうことを考えてた時だったんで。

永井: この曲は、好きなんだけど録音には満足してなくて、やっぱりその演奏のノリっていうか、ドラムとベースが有機的に絡んだ、もっとグルーヴィーな音が自分の頭の中では鳴ってたんですけど、それにはちょっと至らなかったっていう。

-- ベースがブンブン鳴っていて、十分グルーヴィーに聴こえましたけどね。アルバム全体にそうなのかもしれないですけど、今回、永井さんの曲はとりわけベースの大きい曲が多い。以前よりずっと低音が聴こえてくる感じがしますね。

永井: こういう曲はベースが命みたいなところがあって、それは意識的に出しました。

榊原: ずっと永井ひとりでやってたから最初は本当に断片しか見えてなくて、よく分からなかったんですけど、だんだんすごい格好良くなっていって。これについては、私が何か言ったりするのは良くないって感じがしますね、男の世界って感じで(笑)。






Lamp 『ゆめ』
 [2014年02月05日 発売]

特定のジャンルや他のアーティストを引き合いに出して語ることが憚られるほどの独自性を纏ってきたLampの7作目。今作のテーマでありタイトルでもある『ゆめ』に沿った十篇の物語で構成される。『ランプ幻想』とはまた異なる耽美主義的な志向性が色濃く出た“音楽のための音楽”とでも言うべき内容となっており、とりわけ、複雑さと美しさが高いレベルで調和した「さち子」「シンフォニー」「A都市の秋」等は、ポピュラー・ミュージックを芸術の域に昇華させたといっても過言ではない。彼等に対し使われてきたシティ・ポップスやブラジル音楽、ハーモニー・ポップス等の様式は今作にも見られ、そういう面を期待するファンを十二分に満足させる内容であることは論を俟たない。音楽に対する誠実さ、創作意欲、そして、イマジネーションが見事に結実した新作『ゆめ』には、確かな視線と揺るぎない価値観が貫かれている。その姿勢は“Lamp流ロック”ともいえるだろう。ジャケットには、ロッテ「小梅ちゃん」のイラストレーションや漫画「赤色エレジー」等で知られる70 年代の若者文化を代表する画家・イラストレーター:林静一氏の絵を起用。繊細で叙情的なLampの世界に彩りを添えている。



【HMVオリジナル特典】

Lamp 『ゆめ』をお買い上げの方に先着で「Lampの未発表曲「或る夜」CD-R」をプレゼント!
※先着ですので、なくなり次第終了となります。ご了承ください。
※特典の有無は商品ページにてご確認ください。


収録曲

  • 01. シンフォニー
  • 02. A都市の秋
  • 03. ため息の行方
  • 04. 6号室
  • 05. 空はグレー
  • 06. 渚アラモード
  • 07. 残像のスケッチ
  • 08. 二人のいた風景
  • 09. 静かに朝は
  • 10. さち子


【Lamp(ランプ) プロフィール】


Lamp
染谷大陽、永井祐介、榊原香保里により、2000年の冬に結成される。曲作りや録音方法だけでなく、言葉の世界やコンセプト、さらにはアートワークまで、時間を掛け徹底的に拘り抜く制作姿勢とその濃密な作品内容から、リリースの度に多くの熱心なファンを獲得してきた。70年代〜80年代のブラジル音楽や60年代後半のサイケデリック・ミュージック等に影響を受けつつも、それをワールドミュージック的な観点や洋楽至上主義的な観点からではなく、今の日本人、今の東京の音楽として創作されている。懐古趣味や耽美的な面を感じる一方、音楽に対する自由な発想が唯一無二の世界観を生んでいる。現在まで6枚のアルバムをリリースしている。

[関連リンク]
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