quasimode インタビュー

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2011年1月20日 (木)

interview
quasimode インタビュー


 2006年の衝撃のデビューから早5年、今や新世代ジャズ・シーンの担い手として国内外の音楽シーンに影響を与えているquasimode

 「ブルーノートの伝統」という重い看板を背負いながらも、ブレることなく着実に、まだ見ぬジャズの新しい境地へと歩を進める彼ら。来る1月26日にリリースされるニュー・アルバム『Magic Ensemble』では、quasimodeとゲスト・ミュージシャンとの個性が調和と拮抗を繰り返し、文字通り「魔法のアンサンブル」を生み出している。”ライオンのひ孫世代” の身のこなしは、想像以上にしなやかだ。

 常に「ジャズの現在進行形」を踊り場で表現し続けるquasimode、メンバー4人にお話を伺いました。


インタビュー/構成: 小浜文晶
 



--- 1月26日にニュー・アルバム『Magic Ensemble』がリリースとなります。まずは、それに先立つカタチで昨年12月にリリースされたマキシ・シングル『Whisky's High』についてお訊きいたします。バンドとして初めてCDシングル・フォーマットでのリリースとなりますよね?

平戸祐介(以下、平戸):そうですね。シングルを出すということは、ラジオ、テレビなどを通じて僕らの曲をもっと多くの人たちに耳にしてもらういい機会にもなるわけですから、僕個人的には、それ相当の覚悟を持って作り込んでいかなきゃいけないなという気持ちはありましたね。

松岡“matzz”高廣(以下、松岡):とは言っても、そこまで“シングルありき”での今回のアルバム、というわけではないんですよね。これまでにも、アナログの12インチはシングル・カットしてきたので、僕の中ではそこまで特別な意識はなかった。

--- タイトル曲の「Whisky's High feat. AFRA」には、ヒューマンビートボクサーのAFRAさんがフィーチャーされています。

平戸:元々は、サミー・デイヴィス Jr. がヴォイス・パーカッションをしている昔のウィスキーのテレビCM(「サントリー・ホワイト」)をたまたまみんなで観たことが、この曲のアイデアにつながっているんですよ。そこで衝撃を受けて、「ヴォイス・パーカッションをする人と共演してみたいよね」となったとき、メンバー全員一致でAFRAさんの名前が出たんですよね。

松岡:あとは、文字通りウィスキーを飲む機会が頻繁にあって、そこからインスパイアされた部分もあります。

--- quasimodeのみなさんの中で、「ジャズ×ヒップホップ」というような相互性を高める意識が特別にあったのでしょうか?

平戸:実際、ドラムの今泉(総之輔)が加入した頃から、そういう空気がバンドの中に流れ始めていましたね。「ジャズにヒップホップを混ぜたら、おもしろいんじゃないか?」って。

--- その点に関しては、今泉さん、いかかがでしょうか?

今泉総之輔(以下、今泉):やっぱり、すごく密接な関係だと思いますよ。多分、今のニューヨークの若いジャズメンなんかは、ジャズもヒップホップも分け隔てなく聴いて演奏しているんじゃないでしょうか? しかも、ジャズの人が斬新な打ち込みのトラックを用いたり、ヒップホップの人が生楽器を入れたりと、お互いの行き来がしっかりある。そういう意味でもかなりボーダーレスですよね。

--- HMV ONLINE企画の「Best Of 2010 selected by quasimode」で、今泉さんはフライング・ロータスの『Cosmogramma』とN★E★R★Dの『Nothing』をセレクトされていますね。

今泉:フライング・ロータスを中心とした「ビート革命」にしても、海外の若いジャズメンは、そのコード感やミックスの質感を模倣して積極的に取り入れていますからね。特にフライング・ロータスの『Cosmogramma』に関しては、彼がジョン・コルトレーンの甥ということもあって、当時フリー・ジャズと呼ばれていたものが現代の音としてサイケデリックに表現された着地点みたいなものがあって、すごく納得させられましたね。例えば、ロバート・グラスパーのエクスペリメントにしろ、そうしたサンプラーで作られた音楽に方法論の面においてもすごく影響を受けているんじゃないかなと思います。この状況は、今の日本のジャズ・シーンでも徐々に見られるようになったことだと感じますけどね。

松岡:ただ、「ジャズとヒップホップの融合」を特別視したわけではないんですよ。広義の意味でのバンドの色々な挑戦の中で、今回たまたまヒップホップににじり寄ったという感じでもあるんです。



quasimode
左から:今泉総之輔(ds)、松岡“matzz”高廣(per)、平戸祐介(p)、須長和広(b)



--- 最新アルバム『Magic Ensemble』では、そのAFRAさんをはじめ、日本国内の錚々たるアーティストのみでゲストが固められていますが、やはり今回そのあたりが大きなポイントになっているのではないでしょうか?

平戸:そうですね。これまでは、海外のアーティストとのコラボレーションが比較的多かったので、今回は少し志向を変えて、「ゲストは、日本人のアーティストに絞ろう」ということになりました。

松岡:というのも、アルバムのリリースを重ねていくうちに、「quasimodeを入り口にして、ジャズを聴くようになった」と言ってくれる人が、嬉しいことにどんどん増えてきていることを実感したんですね。であったら、そういう人たちがより入りやすいものを用意できるかなと思って、今回こういった素晴らしいゲストの方々に参加していただきました。HanaHさんや畠山美由紀さんに参加していただいたヴォーカル曲の歌詞にしても日本語ということで、すごく入り込みやすくなっているんじゃないかなと思います。

 前回のアルバム『daybreak』では、ディスコ・ヒットの「Relight My Fire」をカヴァー曲として取り上げていたんですが、「さらに幅広い人たちに、より分かりやすく」という意味合いも込めて、今回、タブゾンビさん(Soil & “Pimp” Sessions)と一緒にローリング・ストーンズの「悪魔を憐れむ歌」をカヴァーしているんですよ。

--- 菊地成孔さん、こだま和文さんがゲスト参加されている2曲(「Cosmic Eyes」、「Seven Colors」)にも俄然注目ですよね。

須長和広(以下、須長):菊地さんにしても、こだまさんにしても、quasimodeのサウンドを残しつつ、おふたりのカラーをしっかり練り込んでくださって。すごく和やかな雰囲気の中で共演させていただきました。

松岡:こだまさんに参加していただいた「Seven Colors」に関して言うと、ジャズにレゲエを融合したサウンドを僕はずっと作りたかったということもあったんですよね。過去のアルバムでも何となくチャレンジはしていたんですが、今回はちょっとガッツリいこうかな、みたいな(笑)。

--- 松岡さんは常々「レゲエのミュージシャンが持っているスピリットには大きなシンパシーを感じている」とおっしゃっていますよね。

松岡:細かい技術ばかりを重視した音よりも、魂の入った“ひと吹き”でその場の空気を一瞬で変えてしまうような音。それを生み出すことがいかに難しくて大切かということを、今回のレコーディングであらためて思い知らされましたね。

--- そうしたゲストの方々の参加も含めて、『Magic Ensemble』は今まで以上にカラフルなアルバムになっているな、という印象を受けました。

須長:今回のアルバムは、より多くの人に聴いてもらいたいと思って、これまで以上にバラエティに富んだ内容にしようっていうところはありましたね。「quasimodeは、こんなこともやるんだ!」っていうサプライズも含めて。

平戸:今までの「quasimodeの音」というのはしっかり根底にありつつ、そこからさらに拡げたカタチとしてのアレンジ。そういう部分は意識的に行なっていたかもしれませんね。

松岡:その幅広さがジャズのおもしろさのひとつだとも思うんですよね。そういう意味では、今まで僕と平戸のふたりでやっていた曲作りに、今回から須長と今泉にも全面的に参加してもらって、曲調に幅を持たせたんですよね。だから、須長のポップな部分が前面に出た曲なんかはすごく新鮮なんですよ(笑)。 そういう部分も含めて、今回あらためて曲作りのおもしろさを実感しましたね。

 「ジャズはこうあるべきだ」っていう昔気質の縛りはなくて、むしろ、様々な要素を自由に取り込んだ「現在のジャズ」として、より多くの人に愉しんでもらえるアルバムになったんじゃないかなと思います。

--- それでは最後に、今後の活動予定や展望などをお聞かせください。

平戸:『Magic Ensemble』のツアーが3月から始まりますので、みなさん是非ライヴに足を運んでみてください。それから、昨年に引き続いて今年も色々なフェスに出演したいなと。ジャズ・フェスはもちろんなんですが、ロック・フェスのような多少”アウェイ”な空間でも(笑)、自分たちの音楽をしっかり提示できるようにしたいなと思っています。

須長:CDとライヴとの違い、ナマのよさを体感してもらいたいですよね。今回、ストリングス・アレンジなどもやらせてもらったりして、本当愉しかったんですよ(笑)。全体を見るということが。だから、今後は今回の経験を軸にしてもっともっと曲を作りたい。

今泉:ボトムを支えるドラマーとしては、今回のアルバムでもそうですが、「2拍4拍」にスネアがガンガン入る、ファンクっぽい感じの曲が多いので、今年はそこにもっと磨きをかけたいですね。で、オーディエンスをめちゃめちゃ踊らせたい(笑)。

松岡:今回のツアーは初めて訪れる土地も多いので、是非観に来てほしいですね。今までジャズをまったく聴いたことがない人たちの前にもどんどん出て行って、そういった人たちでも純粋に愉しめるようなライヴ・パフォーマンス、それを突き詰めていきたいですね。




【取材協力:EMIミュージック・ジャパン】

Magic Ensemble
ヒューマンビートボクサーのAFRAを迎えた話題のシングル「Whisky's High」の他、ソウルフルかつ透明感あふれる歌声で幅広い支持を集めているシンガーの畠山美由紀、全国20局以上のラジオ・CSパワープレイを獲得した注目の実力派シンガーHanaH、現代ジャズ界を代表する多才なサックス奏者である菊地成孔、同世代の爆音ジャズ・バンド SOIL&PIMP SESSIONSのトランペッターのタブゾンビ、ジャパニーズ・ダブの先駆者であり、孤高のトランペッターであるこだま和文が参加。ラテン、ソウル、ヒップホップ、ロックなどあらゆる音楽をquasimodeサウンドへ昇華し、さらなる進化を遂げたキラー・トラック満載の会心作!

「魔法のアンサンブル」、解禁!

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HMV メンバーズ・カード会員限定 抽選特典


HMV各店舗、HMV ONLINE / MOBILEで、1月26日発売のquasimode ニュー・アルバム『Magic Ensemble』のDVD付初回限定盤(TOCT-90020)、または通常盤(TOCT-27025)のどちらか1点をお買い上げのHMV メンバーズ・カード会員に登録されているお客様の中から抽選で、quasimodeメンバー全員の直筆サイン入りメモパッド(3名様)、同じくサイン入りチェキ写真(1名様)をプレゼントいたします。

* 詳しくはご購入後にHMVから配信されるメール案内をご覧ください。


quasimode スペシャル・ライブ HMVルミネエスト新宿屋上「ガーデン9」


日時:2010年3月6日(日)14:00〜

<優先入場参加方法>
ご予約の方優先で、HMVルミネエスト新宿・HMVルミネ池袋・HMVアトレ目黒・HMVラゾーナ川崎・HMV立川にて、1月26日発売の『Magic Ensemble』 DVD付初回限定盤(TOCT-90020)、または通常盤(TOCT-27025)のどちらか1点をお買い上げ頂いたお客様に先着で、イベント参加券をお渡しいたします。 * どなたでも無料でご覧頂けるイベントではありますが、イベント参加券をお持ちのお客様はイベントスペースへの優先入場の他、握手会にもご参加頂けます。

<注意事項>
*イベント対象商品をご予約頂いたお客様にも、イベント参加券はイベント対象商品をご購入時にお渡し致します。
*イベント参加券1枚で2名様まで、上記イベントにご参加頂けます。
*イベント参加券は、イベント当日のみ有効となります。
*イベント当日は、イベント開始の30分前迄に会場にお集まり頂き、その後整理番号順によるご入場となります。
*イベントには必ずイベント参加券をご持参下さい。なお、紛失等によるイベント参加券の再発行は一切致しません。
*トラブルやアーティストの都合により、予告無くイベントが中止となる場合がございます。
*イベント会場での録音、録画、及び写真撮影は、一切禁止とさせて頂きます。
*イベント終了後は、規制退場となります。
*雨天時の雨具などの会場用意はございません。







今後のライヴ・スケジュール

quasimode “Magic Ensemble Tour 2011”


3月11日(金)長崎 キッチン雨月 (問) 095-839-4616(雨月)
3月13日(日)福岡 ROOMS (問) 092-714-0159(キョードー西日本)
3月15日(火)岡山 MO:GLA (問) 086-231-3531(夢番地岡山)
3月17日(木)高松 DIME (問) 087-862-4440(DIME)
3月18日(金)松山 サロンキティ (問) 089-945-0020(サロンキティ)
3月19日(土)京都 CLUB METRO (問) 075-752-2787
3月21日(月)金沢 Queen's Court (問) 076-232-2424(FOB企画)
3月22日(火)新潟 GOLDEN PIGS RED STAGE (問) 076-232-2424(FOB企画)
3月29日(火)松阪 M'AXA
3月30日(水)浜松 窓枠
4月2日(土)水戸 SPACE LAB BUBBLE (問) 029-303-1331(SPACE LAB BUBBLE)
4月4日(月)盛岡 CLUB CHANGE WAVE (問) 019-613-6618(CLUB CHANGE WAVE)
4月5日(火)青森 Quarter (問) 017-777-3337(Quarter)
4月6日(水)仙台 darwin (問) 022-256-1000(ノースロードミュージック)
4月22・23日(金・土)渋谷 WWW (問) 03-5464-3966(楽天堂)
5月2日(月)大阪 JANUS (問) 06-6341-3525(夢番地大阪)
5月3日(火)名古屋 ell FITS ALL (問) 052-320-9100(サンデーフォークプロモーション)

profile

quasimode
(クオシモード)

 2006年に1stアルバム『Oneself - LIKENESS』をリリースしCDショップのクラブ・チャートで軒並み1位を獲得、2ndアルバム『The Land of Freedom』を2007年にリリース、ジャイルス・ピーターソンのBBC”WORLDWIDE”で2007 BEST JAZZ RECORDSの4位に選出、i-Tunes Music Storeでもジャズチャート1位獲得、そしてドイツの”SONAR KOLLEKTIV“よりワールド・ワイドでリリースと2007年クラブ・ジャズ・シーン最大の話題作となった。

 LIQUIDROOMにて行なわれたリリース・パーティーを収録したライブ・アルバム『Straight to the Land of Freedom』を2008年3月にリリース、ライブ・アルバムとしては異例のセールスを記録。 2008年10月には待望の3rdアルバム『SOUNDS OF PEACE』をリリースし、クラブジャズでは異例のウィークリー・オリコン・チャート69位を獲得した他、iTunesジャズ・トップ・アルバム1位、タワー・レコード2008年度ジャズ・セールス・チャート第2位を獲得した。

 2009年1月28日にはJAZZの代名詞「BLUE NOTE」レーベル創設70周年を記念したアニバーサリー・カバー企画の日本代表として、カバーアルバム『mode of blue』をBLUE NOTEよりリリースし、iTunseはもとよりAMAZON、HMV、タワーレコードなどの各JAZZチャートで1位を獲得。更に4月、 quasimodeがこれまで行なってきたリミックス作品をコンパイルした『GOLDEN WORKS』を発表。

 2009年、名門ジャズ・レーベルのBLUE NOTEと正式契約を交わし、堂々たるジャズ・アーティストとしての地位を築く。同年12月、通算4枚目となるフル・アルバム『daybreak』をBLUE NOTEよりリリース。一大ダンス・クラシック・ナンバー「Relight My Fire」をカヴァーし、全国各地のFMステーションのうち10局でパワープレイを獲得。さらに、アルバム収録曲の「All Id One」は日本経済新聞社のTV-CMタイアップ曲として採用される。また、「Rules Of The Blood」は、集英社発刊のファッション雑誌マリソルのTV-CMタイアップ曲として採用される。

 2010年2月からスタートした”daybreak Release Tour”も各地で大成功を収める。非常に多くのライヴ・パフォーマンスをこなしつつも、驚異の制作ペースで作品を生み出し続けている。2010年7月フジロック・フェスティヴァル'10へも出演、今後ますます活躍が期待される、大注目のジャズ・バンドである。





『Magic Ensemble』 ゲスト参加アーティスト


AFRA AFRA

2004年、FUJI XEROX CMで一躍お茶の間の話題になったヒューマン・ビートボクサー。日本にヒューマン・ビートボックスを広めたパイオニア的存在。1996年にNY、セントラルパークで見たThe RootsのビートボクサーRahzelのパフォーマンスに衝撃を受け独学でビートボックスを始める。高校卒業後NYへ単身渡米、映画「Scratch」出演や、唯一の日本人として出演したビートボックス・ドキュメンタリーフィルム「Breath Control」などを通して日本のコアなファンにも強烈に存在をアピール。2003年、日本人初のヒューマン・ビートボックスアルバムとなる1stアルバム『Always Fresh Rhythm Attack』をリリース。 2004年、プロデューサーにPrefuse 73を迎え2ndアルバム『Digital Breath』をリリース。2009年10月、ソロ名義にて3rdアルバム『Heart Beat』をリリース。


畠山美由紀 畠山美由紀

男女ユニット“Port of Notes”や ダンスホール楽団“Double Famous”のヴォーカリストとして活躍する中、2001年、シングル「輝く月が照らす夜」でソロ・デビュー。唯一無二の透明感溢れる歌声と圧倒的な存在感は、音楽シーンの中で確固たる地位を築いている。ヴォーカリストとして、他アーティストの作品、トリビュート・アルバム、映画音楽等の参加や、ジャズアルバムの選曲も行う。2009年、長澤まさみ主演映画「群青 青が沈んだ海の色」にて、主題歌を担当。同年6月、初のソロ・ベスト・アルバム『CHRONICLE 2001-2009』(主題歌「星が咲いたよ」収録)を発売。その後、Port of Notesの活動を本格始動し、同年11月、全曲NY録音、ジェシー・ハリス プロデュースによる約5年ぶりのオリジナル・アルバム『Luminous Halo 〜燦然と輝く光彩〜』を発売し、全国ツアーを開催する。2010年は、畠山美由紀、Port of Notesのライブを、全国各地にてゆるやかに遂行中。


HanaH HanaH

ジャズ・ギタリストの父、ジャズシンガーの母の間に生まれ姉弟同士でバンドを組むなど幼少の頃から音楽に囲まれた環境で育つ。10歳の頃から曲作りを始め、高校生の頃からボイストレーナーに師事するなど音楽へ取り組み始める。高校時代は数回短期留学で渡米するなど語学もこの頃に習得。卒業後、渋谷界隈のアンダーグラウンド・シーンのミュージシャンたちとも交流を深め、ゲスト・ボーカルとしてライブやオムニバスCD参加、海外アーティストの来日公演ではオープニング・アクトを努めるなど実力派シンガーとして注目を集めるようになる。2008年12月ミニ・アルバム『Soulflower』をリリース。2009年8月、シングル「明日また、笑えるように」でメジャー・デビュー。2ndシングル「愛されたくて 愛したいだけ」が全国20局以上のラジオ・CSでパワープレイされ、iTunes Music Storeが選ぶブレイク期待アーティスト「iTunes JAPAN SOUND OF 2010」に選ばれるなど注目を集める。その類まれなるボーカル・パフォーマンスとリアルな女心を綴ったソングライティングが最大の武器。


菊地成孔 菊地成孔

1963年6月14 日、千葉県出身。音楽家、文筆家、音楽講師。アバンギャルド・ジャズからクラブシーンまでを熱狂させる鬼才。1984年プロデビュー後、山下洋輔グループなどを経て、「デートコース・ペンタゴン・ロイヤルガーデン」「スパンクハッピー」といったプロジェクトを立ち上げるも、2004年にジャズ回帰宣言をし、ソロ・アルバム「デギュスタシオン・ア・ジャズ」、「南米のエリザベス・テイラー」を発表。2006年7月にUA×菊地成孔名義で発表したスタンダード・ジャズ・アルバム『cure jazz』が大ヒット。2007年12月には初のBunkamuraオーチャードホール公演を成功させ、2008年からは菊地成孔ダブ・セクステット、菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール、また3年半振りに再始動したデートコース・ペンタゴン・ロイヤルガーデンで活動中。音楽講師としては私塾「ペンギン音楽大学」を主宰するほか、映画美学校でも教鞭を執り、さらに、2005年東京大学教養学部、2006年、国立音楽大学、2007年東京藝術大学、2008年慶応義塾大学、2009年は再び東京藝術大学で講師を務める。また、驚異的な博識と饒舌な文体で、エッセイストとしても高い評価を受け、音楽雑誌、ファッション雑誌、文芸誌など、多彩な媒体で活躍中。


タブゾンビ(SOIL&”PIMP”SESSIONS) タブゾンビ(SOIL&”PIMP”SESSIONS)

1977年、鹿児島県出身。SOIL&"PIMP"SESSIONSのトランぺッター。国内のみならず海外でも高い評価を受け、これまでにグラストンベリー・フェスティバル(UK)、モントルー・ジャズ・フェスティバル(スイス)等の大型フェスに出演。現在、SOIL活動の傍らEOR、DAD MOM GODなどのセッション・バンドにも参加している。


こだま和文 こだま和文

1982年、ライブでダブを演奏する日本初のダブ・バンド「MUTE BEAT」結成。通算7枚のアルバムを発表。1990年からソロ活動を始める。ファースト・ソロ・アルバム『QUIET REGGAE』から2003年発表の『A SILENT PRAYER』まで、映画音楽やベスト盤を含め通算8枚のアルバムを発表。プロデューサーとしての活動では、FISHMANSの1stアルバム『チャッピー・ドント・クライ』等で知られる。また、DJ KRUSH、UA 、エゴ ラッピン、LEE PERRY、RICO RODRIGUES等 、国内外のアーティストとの共演、共作曲も多い。 2005年にはKODAMA AND THE DUB STATION BANDとして『IN THE STUDIO』、2006年には『MORE』を発表している。水彩画、版画など、絵を描くアーティストでもある。文芸雑誌「すばる」にエッセイ連載中。著書2冊。