HMVインタビュー:ShinSight Trio

CLUB JAZZ STORE

2010年9月16日 (木)

interview

ShinSight Trio

ShinSight Trio インタビュー
聞き手:久保(HMV 横浜VIVRE)

ShinSight Trioだけでなく、ユニットのメンバーであるShin-Skiさん、DJ Ryowさんがそれぞれソロ作品を発表するたびにインタビュー(しかもどれも長尺の!)を敢行してきたHMVオンライン。そんな縁の深いShinSight Trioが4年ぶりにニューアルバムを発表するとあれば黙っているわけにはいかない!ってんで、 今回も彼らと普段から親交の深い横浜VIVRE店スタッフの久保が濃密インタビュー。 関西弁のユルキャラShin-SkiさんとシッカリものDJ Ryowさんの掛け合いは最高! 世界からも熱い注目を集めるヒップホップ・ユニットの裏側が垣間見れる貴重な内容となっております。 最後までジックリどうぞ。

出会い、そして結成まで

--- 4年ぶりのアルバム・リリースおめでとうございます。で、今回のニューアルバムって、再始動って言ってしまっていいんですか?

Shin-Ski Of Martiangang (以下、S):  いや、別に止めてたっていうんじゃないから。(ShinSight Trioは)存在はしてたけど、それぞれが別のことやっててさ、今回たまたまタイミングがあったんで、じゃあやりますかってなった。

--- Ryowさんにはいつから始めるという話はあったのですか?

DJ Ryow a.k.a.Smooth Current (以下、R): 2年くらい前からやろうやろうって言ってて、たまに1曲こんなん出来たで〜みたいな連絡もらったんだけどね。 一向に話が進まなくてさ(笑)。Sight(Insight)がやる気になったって言うと、今度は別の誰かが忙しくなったりしてね。

--- じゃあ、特に誰からやろうってのはなかったんですか。

R: やっぱり、Shin-Skiが一番リードして、引っ張ってくれたかな。Shin-Skiが腰を上げたからっていうのはあるよね。

--- ShinSight Trioのことを知らない人の為に結成のいきさつを教えてください。

S: オレがアメリカ住んでたときからSightと仲良くて、一緒にElectricの作品に関わったりしてね。日本に帰ってきてからも、Sightがソロ(『Tageting Zones』)出した後に、もう一枚アルバムやろうってなって。やるんだったらガチンコでやろうぜって。オレがトラック作るからSightはラップしてなってのが始まりやった。でも、2人やったらどうにもならへんからとりあえずRyow君入れようってなってさ。で、オレが勝手にグループにいれた(笑)。

R: 「Ryow君、やるからね」って言われてさ(笑)。

--- 事後報告!(笑)

R: ファースト・アルバムに関してはほぼ全てが事後報告だった、、、

(一同笑)

R: Shin-Skiからこういうプロジェクトやるって話聞いた時、「楽しそうだね」って言ったら、「いや、もうRyow君はメンバーに入ってるから」って(笑)。しかも、トラック作るにしても、ラップ入れるにしても、オレはだいたい全部後追いでさ。後追いでも間に合うんだけど、割とスパスパ進むんだよね。Shin-SkiとSightの温度が高いと物凄い仕事が早くて、トントン拍子に行くんだよね。普通じゃないスピードで。

--- ファースト作った時はどれだけ時間かかったんですか。

S: めっちゃ短かったね。トラックとミックスとか入れたら3ヶ月くらいかな。

R: トラック作るのはShin-Skiだから、その期間を合わせるともっと時間かかってるかもしれないけどね。でも、Shin-SkiからShinSight用にトラック作ったよって話来た頃には30〜50曲くらいあったりしたからね。凄いって(笑)。で、Sightに送ってラップ乗ったのが戻ってきて、そこでオレのところに来るから全てが早くてね。オレはそこに味付けするのが仕事だからね。

1stアルバム『Shallow Nights Blurry Moon』

--- Insightとはいつ?

R:で、日本帰ってきて・・・。

S: オレが仕事でSightのソロ・アルバムを担当した絡みもあって、じゃあ、アルバムやろうぜってなったんよ。しかも、2人で「トライブ・コールド・クエストやろうぜ!『Midnight Marauders』をやろう!」って盛り上がって。「ああいうのを作りたい!最近あんな感じのアルバムないから、やろう!」って(笑)。何をやったらいいか全然わからへんかったけど、ああいうアルバムを作りたいってね(笑)。

--- ふわーっとしたところからあのアルバムが出来たと。

S: うん。

--- しかし、当時、InsightとShin-SkiとRyowさんがリンクしてる人って、よっぽど好きな人じゃないとわからなかっただろうね。ShinShigt Trioって誰だ?この得たいの知れないのは?みたいな。

R: そういうところ狙っていったってのもあるよね。

S: 匿名的なね。

--- オレ、当時、これをジャジー・ヒップホップって言っちゃダメでしょって思ってたんですよ。

R: 久保ちゃんは一人で怒ってたよね(笑)。

S: そんなん言っちゃダメだ〜って言ってたよね。俺たちの方が、「まあまあ抑えて抑えて」ってね(笑)。しょうがないと思う。あの頃はオレらもジャジー・ヒップホップって言われて腹立ったりもしたけど、そういう時代やったんだと思うし。

--- 確かに、そういう括りが受け入れられた時代だったってのはわかるんだけどさ。でもちゃんと聴くとさ、抜いてるフレーズとかも違うしさ・・・。