結成20年。カザルス四重奏団
あたたかくも高貴な親密なアンサンブルによるベートーヴェン
1997年に結成されたカザルス四重奏団による、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集の第1弾。2020年ベートーヴェン生誕250周年に向けての全集シリーズが始動しました。第1弾となる当ボックスは「インヴェンション」と題し、第1番、そして最後の第16番が収録されているほか、ピアノ・ソナタのベートーヴェン自身による弦楽四重奏編曲版も収録されているという興味深いプログラミングです。
作品18から次の四重奏曲第7番(ラズモフスキー)を作曲するまでには6年という歳月が流れておりますが、ベートーヴェンはその間にも充実の作品を書いており、音楽語法はより豊かなものになっています。さらに、最後の弦楽四重奏曲もあわせて聴くことにより、ベートーヴェンの語法の変化を感じることができます。
メンバーのジョナサン・ブラウンは「弦楽四重奏は、家族のように、そのメンバーたちにはわかるボキャブラリーがある。他のメンバーがこのフレーズの後にちょっと長めに息を入れたい、とか、他のメンバーが16小節先のところでニュアンスを変えたい、と思っていることが、いつもシグナルのように発信されていて、メンバーたちは常にそれをキャッチしながら音楽を進めている。弦楽四重奏で演奏するということは、自分の音楽ビジョンを明確に発信するとともに、他の3人の考えももらさずキャッチしなければならない」と語っています。カザルス四重奏団のまるで家族のようなアンサンブルが展開する、あたたかくも高貴なベートーヴェン、続編がたのしみです。(輸入元情報)
【収録情報】
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集 vol.1『インヴェンション(発明)』
Disc1
● 弦楽四重奏曲第1番ヘ長調 op.18-1
● 弦楽四重奏曲第3番ニ長調 op.18-3
● 弦楽四重奏曲第4番ハ短調 op.18-4
Disc2
● ピアノ・ソナタ第9番ヘ長調 op.14-1(ベートーヴェン自身による弦楽四重奏編曲版)
● 弦楽四重奏曲第7番ヘ長調 op.59-1『ラズモフスキー第1番』
Disc3
● 弦楽四重奏曲第12番変ホ長調 op.127
● 弦楽四重奏曲第16番ヘ長調 op.135
カザルス四重奏団
ヴェラ・マルティネス・メーナー(ヴァイオリン)、アベル・トマス・レアルプ(ヴァイオリン)
ジョナサン・ブラウン(ヴィオラ)、アルノー・トマス・レアルプ(チェロ)
録音時期:2015年9月7-10日、2016年2月1,2日、2017年10月13,14日
録音場所:ベルリン、テルデックス・スタジオ
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
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※表示のポイント倍率は、ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。