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Review List of Flandre 

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     2023/09/10

     リゲティの音楽を聴いて、音楽を聴く喜びを感じたことは一度もないが、二十世紀の傑作オペラとかなんとか言われて、比較的よく演奏されているようなので念のため聴いてみた。結局、私にはまったくぴんとこなかった。それでも、これは素晴らしい、と思ったことがふたつある。
     まずは、秘密警察の署長(とヴィーナス)を歌ったバーバラ・ハンニガンの歌。ここだけは(10分弱)思わず聴き入ってしまった。気になったのでラトルがベルリンフィルと演奏会形式でやった、このオペラの同じ部分を聴いてみたが、まったく面白くない。ハンニガンについては、飛び抜けた才能を持つ人間のすごさとしかいいようがない。彼女が歌うとなんでも思わず耳を傾けたくなってしまう。
     もうひとつよかったのは演出。オペラの演出はここ数十年、読み替えばやりで、見るたびに幻滅の繰り返しだが、この演出は猥雑でばかげた作品の世界観にぴったりで、おもわずうなってしまった。
     でも二度と見ることはないと思う。

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     2020/05/09

     1962年のテレビ用収録なので当然2幕版であり、画像も音もかなり貧弱。しかし、このオペラが好きなら是非見てほしい。
     まず、歌手。ルドルフ・ショック、パウル・シェフラーといった往年の大歌手を動画で見れるのが嬉しい。特にショックのアルヴァは圧倒的なすばらしさで、2幕の幕切れが最高に盛り上がる。これを聴くだけでも買う価値が十分ある(ベーム指揮のDG盤のアルヴァは、ドナルド・グローブ)。
     白黒なのが残念だが、オットー・シェンクの演出も見所。映像に収められた他の多くの演出と違い、意味がよくわかるドラマになっている。舞台装置や衣装を含め、演出家の自己満足でしかない「モダンな」演出とはまったく違う。
     演奏全体については、チェルハの3幕版をペトレンコが指揮し、ペーターゼン、スコウフスらが歌ったブルーレイをお勧めしたいが、かなり元気なベームの指揮姿も見られるこのDVD、持っていて損はない。

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     2012/03/13

    リヒターは1961年にこの曲をスタジオ録音しているが、私はそれが古今東西あらゆる音楽録音の中でも最高のもののひとつだと思っている。
    それだけにこのDVDにはひどくがっかりした。スタジオ録音による2つの『マタイ』を聴けば、晩年の彼が大きく変わってしまったことがよく分かるが、ロ短調ミサ曲のスタジオ録音からわずか8年後のこのDVDにもその変化が見られる。
    61年盤の異様なまでの厳しさはいったいどこに行ってしまったのだろうか。リヒターのまなざしがどこか虚ろに見えるのは気のせいか?
    そう思って聴くと、いろいろと気になる点が出てくる。まず音が悪い。現代の基準からすると合唱はかなり下手だ。ラウベンタールの鼻歌を歌っているような気合いの抜けた歌は何とかならないのか。ヘルタ・テッパーはリヒターのバッハに欠かせない人材だが、65年に『クリスマス・オラトリオ』を録音した時、リヒターは既にルートヴィヒと差し替えている。現にここで聴くテッパーは、声が痩せ、慈母のような懐の広さが感じられない。
    かなりひどいことを書いたが、これもすべて60年前後のリヒターの輝きを心から愛するゆえだと思っていただければさいわいだ。

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  • 3 people agree with this review
     2009/05/28

    デッカのドホナーニ指揮『指輪』が途中で中止になってしまった関係上、ロバート・ヘイルのウォータンを全部聴けるのはこの盤だけだ。ヘイルは間違いなくテオ・アダム後の最高のウォータンだと思う。ここでも見事な歌を聴かせてくれる。声だけでなく、子音をきっちり響かせた切れの良いドイツ語も魅力の一つ。一時やたらと重用されたモリスやトムリンソンより数段素晴らしい。他の歌手も概ね健闘。サヴァリッシュは自然で流れのよいワーグナーを聴かせてくれる。

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     2009/05/27

    一時『指環』の魅力に取り憑かれた私は、ある意味当然の選択としてこのセットを購入したが、いまだにちゃんと聴き通したことがない。問題は指揮者だ。ベームでも、グッドールでも、ブーレーズでも、サヴァリッシュでも感じられる音楽の魅力が全く感じられない。テンポが遅いのはかまわないが、うねりがなくて流れが悪い。金管は金管、弦は弦でバラバラに突出して聞こえる。これほど豪華な効果音は入っていないにしても、それなりに音の良い安価な全曲盤がたくさんある今、「有名盤」だからと言って、これを最初の『指輪』にする手はないと思う。

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     2009/05/26

    これは廃盤らしいテルデック盤への感想。53年のヴィントガッセンの声は若々しく美しい。凄味を利かせたヴァルナイのオルトルート、威厳と気品に満ちたグラインドルの国王とともに非常に魅力的である。ウーデは声が今ひとつ通らない。スティーバーの起用は疑問。特にヴァルナイと並ぶと、声量が落ちるし、ドイツ語も不明瞭で苦しい。一方、カイルベルトはさすが。手堅いだけの指揮ではない。なお、バイロイト録音特有のソフトフォーカスでモゴモゴした音がこの演奏ではかなり気になる。リマスターで多少とも改善できるのか?

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     2009/05/25

    スタジオ録音だけに、翌年のバイロイトライブであるカイルベルト盤より聴きやすい。フランツとブラウンの悪役コンビは、ケンペ盤のF=ディースカウとルートヴィヒに並ぶ名演。性格表現は圧倒的に後者だが、声の立派さはこちらが上。特にフランツのテルラムントには思わず聞き惚れてしまう。フェーエンベルガーは発声がちょっと力み気味で、カイルベルト盤のヴィントガッセンのテノーラルな響きの方が魅力的。クッパーは声にみずみずしさがない。ローアの国王はテルラムントに位負けしている感じ。早めのテンポの指揮はなかなか良い。

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  • 2 people agree with this review
     2009/05/20

    ベルゴンツィは戦後最高のヴェルディ・テナーだと思うが、ショルティとは相性が悪かったようだ。『仮面舞踏会』も全然良くなかった。テバルディを使うなら15年前にして欲しかった。バンブリーとF=ディースカウ、特に後者はめちゃくちゃ異質。面白いと言えば面白いが、全曲盤に登場するとヴェルディの世界がすべて崩れ落ちるような違和感を覚える。でもこの盤を時々聴くのは、全盛期のギャウロフとタルヴェラのバス二重唱(ヴェルディは本当にすごい曲を書いた!)が聴けるから。これはド迫力で、全曲盤を買っても聴く価値がある。

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     2009/05/20

    これが5つ星なら、大半のDVDは5つ星だ。カラヤンのスタジオ録音(EMI盤CD)に比べ、かなり完成度が落ちる。特にCDであれほど完璧な歌唱を聴かせたカプッチルリが絶不調。明らかな歌い損ねも含め、ちょっと痛々しい。フレー二の代役に出たイッツォ・ダ・ミーゴは、容姿は美しいものの、歌はとても他の歌手のレベルに達していない。カレラス、バルツァはCDより良いし、フルラネットのフィリッポも聞きものだが、エリザベッタが弱すぎるのと、ロドリーゴの不調が気になって感興をそがれる。カラヤン演出は実際の舞台で見たが、平凡の極み。

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     2009/05/19

    私のファーストチョイス。とはいえ、カラヤンのレガート重視、かつ重たい演奏は、イタリアオペラの場合好きではない。フレー二は大健闘だが、次ぎの「アイーダ」ほどではない。カレラスは5年後だったらよかった。ギャウロフは逆に10年前だったらよかった。ライモンディは、声が若すぎて大審問官にも、フィリッポにもあわない。バルツァは本来声量的に厳しかったろうが、録音なので健闘している。しかし、他はどうでもよいと思えるほど魅力的なのが、ロドリーゴのカプッチルリだ。声、表現、歌のスタイル(格調)、どれをとっても「完璧」。

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     2009/05/19

    ドミンゴ一人が表紙に写っている以前のCDは、第2幕のカルロとエリザベッタの二重唱の途中で盤を替えねばならないので最悪だった。すぐ買い換えた。ただ、この主役5人はことごとく気に入らない。フレージングが滑らかで、声が上から下まで出るだけが取り柄のドミンゴやミルンズ、ヴァーレット。声が若すぎて間違っても老王に聞こえないライモンディ。カバリエは前述の二重奏の最後で、オケに負けていない唯一のソプラノなので、消極的プラス評価。それでも、2度CDを買ったのは、ジュリーニの指揮が素晴らしいから。

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     2009/05/17

    ヴェルディのオペラの全曲録音の中で、これほど条件の整ったCDは他にないと断言します。リッチャレッリ、カレラス、カプッチルリ、レイミーなど全ての歌手がベストフォームにあり、ガルデッリの指揮も見事。
    作品は非常に暗い物語ですが、初期のヴェルディの魅力がストレートに伝わってくる佳作です。

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