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Review List of fi-di 

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     2023/10/24

    もう、人のおススメで買うのは金輪際やめようと思ったきっかけになった。演奏がエキセントリックでおもしろいのは納得できる。でもそこではなくて、「録音もクリアーでなかなかよい」というご意見に完全に騙された。「どこがやねん!!」とツッコみたくなる。音の「質」のことではなく、ステージングのなさのことを言っている。どうしてヴァイオリンの塊と同じところでティンパニーが鳴るのだろう。どうしてトランペットが耳元みたいな至近距離で鳴るのだろう。ホールトーンはほとんどなく、楽器の直接音をマルチマイクで拾いまくって、適当に左右にちりばめた、ポピュラー音楽と同じサウンドステージの作り方。このエンジニアはどういうセンスをしているのか。やたらティンパニだけはドロドロとうるさい。極めつけは最終楽章の幕切れ付近の、ミュート付きのトランペットの音。あれはウケようとして、あんなベーッという音で、至近距離で何度も鳴らすようにミキシングしたんだろうか。それともクルレンツィスの指示なのか?パロディ?
     別にこの曲に特別な思い入れも固定観念もないが、アコースティックな楽器をホールで聴いているのと同じ感覚で聴きたいと願う、まっとうなクラシックファンとしては、サウンドが幻滅過ぎだろう。これを推奨している音楽雑誌のライターは、パソコンくらいでしか音楽を聴いてないんじゃないかと思った次第である。

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     2018/10/29

     オーケストラ・合唱・指揮・ソリストと四つ揃った上に,いい録音(必ずしもハイクォリティということではなくて,コンサートの臨場感を彷彿とさせる,という傾向で)のこのての大編成曲で,なおかつ「イギリスもの」ということになると,本当に皆無に近く,これまで何枚の「ハズレ」を買ってきたことか。音楽好きな上にオーディオ好きというニーズを満たしてくれるのは,恐らくこれしかないだろう。冒頭のファンファーレの鳴り方で,録音の仕方が作為的でなく遠近感を大事にホールトーンをしっかり汲み入れながらのものだというのがよく分かる。オフマイク録音ながら,楽器の配置がよく分かり,しかも奥行き感が凄く,合唱まで含めると俯瞰的な位置から録音している感じがする。
     演奏としては,奇をてらわず丁寧。過剰なドラマティックさよりも,豊かなハーモニーでぐいぐいと迫ってくる。それはソリストの選定にも言えて,特にバリトンの方は,これまで聴き馴染んできた「髭の船長さん風のぶっとび」というよりも,「詩人の知的な朗読風」だ。これは好みの分かれるところだが,こんな知的な「海」のソロは初めて聴いた。
     
     白眉は第四楽章。ユニゾンで静かに始まる音楽が,月や星,銀河の世界に思いを馳せながら次第に盛り上がっていくところ,延々と重なり合いつつ拡大していくハーモニーの壮重さ。イギリス合唱作品の面目躍如だと思う。
     これまでちゃんとした演奏はあったと思うが,それをできるだけありのままに録音してくれたすばらしい盤はなかなかなかった。そういう意味で,名盤だと思う。
     

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