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Review List of pochiriani 

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     2015/06/03

     白盤に関するこのCDの制作者の解説は、単に無知ゆえの手前勝手な想像(妄想といってよい)でものを言っているのか、それとも知っていて嘘をついているのかは分かりかねるが、とにかくこの説明はひどい。評価の一つ星はこんなインチキな解説への評価であり、音に対する評価ではないことを最初に断わっておく。
     曰く「いわゆる白レーベル非売品見本盤とは、作り立てのメタル原盤から最初にプレスされ、一部の関係者に一般発売前に配布されたレコードのことです。これらのレコードは、私どもが昔聴いた量産市販品とは似て非なるもので、その音質の違いは一聴瞭然です。〜」それでは、オタケンさんにおうかがいするが、この「メタル原盤」とはどの段階のどんなメタル原盤なのか?「最初にプレスされ、」、ではこの後のプレスとどこがどう違うのか?何の説明もなく、ただ「私どもが昔聴いた量産市販品とは似て非なるもので、その音質の違いは一聴瞭然です。〜」本当に!?
    確かに白盤と一般の市販盤とでは音は違うが、もし、同じ音源から製作された白盤と市販盤を聴き比べれば大体において市販盤の方が音は良い。その為にはアナログ・レコード製作のプロセスを知っていなければならないので、そのプロセスを記す。
     まず最初にマスター・テープから2トラサンパチのテープレコーダーで再生した音をカッティング・マシーンを使ってラッカー盤(柔らかいアルミなどの金属が使われることもある。)に溝を刻んでカッティング・マスターを作り、この作業をマスタリングという。この盤のネーミングは文字と数字で盤内周に刻まれる。これがマトリックス・ナンバーだ。そしてこの盤にメッキして型を取る。このメッキは盤の溝を傷つけないように比較的柔らかい材質のもので行う。これがマスターといわれるもの。当然溝の凹凸はラッカー盤とは逆だ。次にこのマスターにもう少し硬い材質のものでメッキする。これがマザーだ。凹凸はラッカー盤と同じ。さらにもう一度、硬い材質のものでメッキする。これがスタンパー。凹凸はラッカー盤とは逆。そしてこのスタンパーを使ってプレスする。なぜそうするかといえば、十分に硬いものでなければ大量生産に向かないからだ。
     それではこれより先になぜ白盤が作られるのかと言えば、事前のプロモーション(主にラジオ)、紙(雑誌、新聞等)、音楽評論家等にどんな演奏なのか聴いてもらって宣伝しなければならないからだ。そのために、白盤はとにかく急いで作られる。ジャケットは勿論真っ白、盤のレーベルも真っ白と何も印刷されない。だからカッティングはエンジニアとして多少の不満があってもそのまま進行(だから白盤のことをラフカット盤、つまり雑にカッティングされた盤と言うのだ)。メッキ過程も二つ省いてマスターから直接プレス。プレス機は手動。材料の塩化ビニールも当然、十分に材質を馴染ませたものではない。そして先方には「音は悪いですが、とりあえず音だけでも聴いてもらおうと持参いたしました。」とか言って渡すのが普通だ。
     それに引き替え市販品は、エンジニア、ディレクター、その他関係者立会いの下満足いくまで何枚もカッティングして良いものが選ばれる。またプレスも十分な管理下で行われる。当然プレスし始めのものなどは廃棄される。白レーベル盤はこの廃棄されたものと同程度の材質かも知れない。
     ここまで書けばオタケンさんの説明がいかにインチキであるか分かるはずだ。
     ただ、ここで一言書き添えれば、何十年も経てば盤自体経年変化を起こして(ほおっておいても盤は酸化する。)良いものも悪いものも似たり寄ったりになってしまうこともある。また、何度も再生された市販品より、一回しか再生されなかった、あるいは一度も再生されずに仕舞い込まれた白盤の方が今ではましに聴ける、ということもあるから、一概には言えないところもある。
     部外者(素人)の方は、「一部の関係者に一般発売前に配布されたレコード」などと何の但し書きもなく知らされれば、何かこの業界の奥ノ院にでもあるようなレコードだとの錯覚を犯すのかも知れないが、これこそまさに「幽霊の正体見たり」だ。バカバカしい。

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     2013/01/19

     何ともお粗末な”究める”である。この著者の歴史知識の低さは生半可なものではない。
     交響曲40番の解説で「フラット2つはフリーメーソンの第2階位にあたり、亡き父への想い云々」、何を言ってるのですか。レオポルドは1985年4月22日にロッジ「真の協調」で親方(第3階位)になったとするのが通説だ。敢えてそうでないと言うならその根拠を示さなければならない。 また、同じく40番のCD紹介、クナッパーツブッシュ、第4楽章で「第1楽章同様、再現部の終盤から展開部にかけての音楽的な充実、云々」再現部から展開部に入ったとすれば展開部再現部をリピートしなければならないが(楽譜ではそうなっている)この時代、ましてスローテンポのクナがそうしたとは思えない。それに第1楽章には楽譜にそんなリピートはないからますます不可解、一体著者は幻でも聴いていたのか。
     止めは「フィガロの結婚」の解説だ。この曲は一部のユダヤ系フリーメーソンが第2のフランス革命をオーストリアでも起こそうとしてモーツァルトを利用して作曲させたように書かれているが、こんなことは絶対に不可能だ。何故ならモーツァルトが「フィガロ」を完成させたのは1786年、フランス革命は1789年。1786年の時点でどうして1789年のことが分るのですか。このオペラはプラハでヒットしましたがそれでプラハが政情不安になりましたか?なってはいないでしょう。「フィガロの結婚」はそんな革命煽動劇でも何でもなくて、世の不条理や身分関係を当時の啓蒙思想にもとづいて皮肉った喜劇にすぎない。
     また、CD紹介の方も紋切り型で、褒めるCD、演奏者はもし本人が読んだら赤面するくらいに大袈裟に見当違いの美辞麗句で褒めまくり、反対に貶すCD,演奏者は殆ど偏見と感情論のみで貶しまくっているだけで全く説得力がない。
     著者に一言いいですか。モーツァルトを究める前にせめて義務教育を終了したくらいの知識は身につけておいてくださいね。

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     2012/08/16

    本書は、韓流ブーム、それを後押しするマスコミについてだけではなく、多くの人はそうは思わないだろうが、実のところ、戦後一貫して有害な存在であった、所謂「戦後民主主義」的「進歩的文化人」(この二つの言葉は私語になりつつある。その有用性が希薄になってしまったのでアメリカ人が聞いたら笑っちゃうようなお粗末な「リベラル」、その他別の言葉、朝日新聞によれば「僕ら世界人、地球人」を模索しているようだが成功していない。)の精神構造を分析し、保守革新を問わず日本全体の政治経済文化面をなぞって快刀乱麻を断つごとくその実相に迫っている。韓流ブームは、韓国からの外圧や要請からではなく、企業の利益追求でもなく、日本の経済界、マスコミ界に君臨する一部「進歩的文化人(左翼的文化人)」の自発的ヤラセであることを見事に暴き、それは日本人自身の問題であることを気づかせてくれる本書の意義は大きい。

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