50年ぐらい前の若かりし頃、ハリー・ベラフォンテは日本でも良く知られた歌手の１人だったはず。特に「バナナボート」は人気があって、日本でヒットチャートにもあがったこともあったと思うし、この歌で有名になった日本の女性歌手もいた。でも私自身は彼の「ダニー・ボーイ」に夢中で、そのＬＰは当時の私の宝物だった。、つい最近、あるきっかけで、ハリー・ベラフォンテの「ダニー・ボーイ」がす無性に聴きたくなり、すぐにこのＣＤをインタネットで注文した。受け取って気がついたが、何とこの値段で３枚組だったのだ。勿論、久しぶりに聴く「ダニー・ボーイ」は胸を熱くさせたが、私を夢中にさせたあの声で歌われる他のどの曲もすばらしく、心配した録音だって全く問題がない。このＣＤを聴くたびに、かっての若かった頃の数々の想い出が走馬灯のように甦ってくる。

ハリー・ベラフォンテが1949年にキャピトル･レコードに残した記念すべきファースト･レコーディング8曲が初CD化。ビリー･エクスタイン＋メル・トーメ÷2といった感じのボーカルは、彼の才能の片鱗を感じさせる。追加トラックとして“ジャマイカン・カリプソ（？）”の祖ロード・フレアの貴重なアルバム「Swingin’ Calypsos」も収録されており、どちらかというとこちらの方が歴史的価値はあるのかも。

誰でも知っている「デイ・オー」を収録。トロピカルな陽気な曲もあるが、優しく穏やかな曲が多く、語り掛けるように甘い歌声が魅力。