「そんな風に生きて来ただけ」・・良いメロディーとリズム。もがいてる途中の気持ちが綴られた歌詞が繰り返されるうちになんとなく心強く思えた。口当たりのよい甘い言葉もなく、歌の中で簡単に悩みが解消されるわけでもない。でもだからこそ歌が誰かの居場所になる。「Proud」・・EMI MARIAは自分のルーツ・故郷に足を運んで感じたことを歌にしたのかな。この曲に震災を照らし合わせてみたとき、胸に響くメッセージは力を失っていなかった。この世の中の出来事に共通する想い。これからもずっと大切にしたい曲です。

1stアルバムに続くミニアルバム。前半が打ち込み、ちゃんと意味のあるインタールドをはさんで後半はバンドアレンジになる。主に打ち込みをバックに歌うシンガーがバンドアレンジに手を出した場合、なんか違和感を覚えるものになることが多いのに彼女の場合はちがった。メロディーの完成度が高いのでどんなアレンジになろうが関係ないのかも。まさに、うまみたっぷり。あぁ、芳醇。胸の中にある言葉にならない感情を刺激しまくる成分が7曲の中にぎゅっと詰まっている。ホイットニーのカバーも単なる歌い上げバラードになっていないのが良い。

こういったスタイルの歌い手は多いけど、こんなに多彩な楽曲を自ら作れる人はめったにいないと思う。「Show Me Your Love」を聞いたときの衝撃と、見つけてしまった！という喜び。歌詞もこなれてるから余計に自然に耳になじむ。ビクターは後世に残るアーティストを育てるのがうまい会社だと思うし(いわゆる消費音楽じゃない・・・)EMI MARIAの今後に期待しています。