悲しいけれど、この本の中に書かれていることは実際に起こっているし、これを書いた時よりもさらに進行しているんだよなぁ…という事実にただただハッとしてしまいます。

郊外では男女の役割が促進される。住職の分離が夫婦の役割の分離につながる。自治体が若い世代を奪い合い時代になる。住みたい街ランキング1位の吉祥寺は、パルコや東急百貨店があるからでなく、井の頭公園やハーモニカ横丁があるからである。等々、三浦展さんらしい内容です。

消費社会における最大の買い物はマイホームとマイカーだが、それもシェア志向が広がっている。スティーブ・ジョブズはいつもイッセイ・ミヤケの黒いタートルネックを着ていたが、それがオシャレに見える時代になっている。等々、三浦展さんらしい指摘に溢れています。

三浦さんの最新作。 消費者傾向の移り変わり、心情を時代背景と共にマーケティングを 絡めて書いてあるので次の消費傾向のヒントが得られます。 -1は全てがシェアに傾くような論調になっている点。 占有意識がなくなるわけではなく使い分けもしくは2極化に 行くだけと考えます。 新書にしては考えながら読める1冊。