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下流社会 新たな階層集団の出現 光文社新書

三浦展

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784334033217
ISBN 10 : 4334033210
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2005
Japan

Product Description

「いつかはクラウン」から「毎日100円ショップ」の時代へ。もはや「中流」ではない。「下流」なのだ。

「下流社会」とは具体的にどんな社会で、若い世代の価値観、生活、消費は今どう変わりつつあるのか。マーケティング・アナリストである著者が豊富なデータを元に書き上げた、階層問題における初の消費社会論。

【目次】
はじめに

第1章 「中流化」から「下流化」へ
「上」が15%、「中」が45%、「下」が40%の時代がやって来る!?/若年層で下流化が進行/中流化の「1955年体制」から、階層化の「2005年体制」へ/中流化モデルの無効化/「上」に対して物を売るノウハウが必要になる/55年のクラウンから2005年のレクサスへ

第2章 階層化による消費者の分裂
階層化社会の価値観/女性の分裂/(1)お嫁系/お嫁になるのは難しい/(2)ミリオネーゼ系/日本橋に美人増加の謎/(3)かまやつ女系/(4)ギャル系/(5)普通のOL系/拡大する女性の格差/女性も自己責任の時代/就職できれば「勝ち組」?/男性の分裂/(1)ヤングエグゼクティブ系/(2)ロハス系/(3)SPA!系/(4)フリーター系

第3章 団塊ジュニアの「下流化」は進む!
団塊ジュニア男性は「下」が48%!/団塊ジュニアの階層意識はどんどん下がっている/真性団塊ジュニアも「下」が急増/消費社会に酔いしれていた真性団塊ジュニア世代/あとは悪くなるだけという不安――普通の人に展望がない/団塊世代や新人類世代は安定した中流だった/希望格差/許容される(?)格差/正規職員と非正規職員の格差

第4章 年収300万円では結婚できない!?
この10年で勝負がついた?/貯蓄額は500万円以上と150万円未満に二極化/未婚だと生活満足度は低下/女性は大学を出ないと上流になれない?/結婚はやはり中流の条件か?/500万円が結婚の壁/強い標準世帯志向/700万円をとるか、子供をとるか/女性の必勝パターン/パラサイト女性は年をとると下流化する/400万円が女性のリッチ生活の条件/やっぱりホワイトカラー管理職の妻がベストか?/「上」の多い大学院生、「下」の多いフリーター/派遣社員、フリーターの結婚、子育ては不利/家族形態は多様化したが、幸福の形は必ずしも多様化していない

第5章 自分らしさを求めるのは「下流」である?
自分らしさ志向は「下」ほど多い/団塊世代と団塊ジュニアは逆の傾向/自分らしい人生という呪文/「個性を尊重した家族」も「下」ほど多い/低階層の若者ほど自己能力感がある/自分らしさという夢から覚めない/自分らしさ派は階層意識も生活満足度も低い/自分らしさ派は、未婚、子供なし、非正規雇用が多い/自分らしさ志向の問題点

第6章 「下流」の男性はひきこもり、女性は歌って踊る
下流社会の三種の神器=3P/下流の女性は歌ったり踊ったりしている/カーニヴァル化する社会/「下」は自民党とフジテレビが好き/幸せを感じるとき/団塊ジュニアは「上」でもユニクロや無印が好き/買い物好きな「下」と買い物をする暇がない「上」/典型的トリクルダウン型消費の担い手だった団塊世代

第7章 「下流」の性格、食生活、教育観
階層は性格できまる?/上流は女性らしさ、下流は自分らしさ/上流は社交的、下流はだらしない/ぐうたらしていちゃ恋もできない/恋愛が難しい時代/自分流は下流/階層意識別の食生活/下流用カップラーメンの時代/郊外下流クラスタ女性の暮らし/団塊ジュニア女性の子供たちが階層社会を決定づける/上流はゆとり教育が嫌い/上品で国際的に通用する子供を求める上流団塊ジュニア女性/親の生き方にかかわりなく、子供は自分の生き方を選択できねばならない

第8章 階層による居住地の固定化が起きている?
東京の地形――山の手と下町/「山の手」に住む中流/東急田園都市線沿線の「上流化」/地方出身者は「上」になりにくい/都心回帰と「郊外定住時代」の始まり/団塊ジュニアは83%が今後も同じ地域に住む/郊外のブロック化とジモティとインターネット/グローバル・ヴィレッジではなく、ただの「村」/西武池袋線の学生が池袋に行かない/「縮小した世界」に知らぬ間に築かれる「バカの壁」

コラム1 嫁は賢く美しく……。
コラム2 恋愛にも階層の壁ふたたび
コラム3 ドラゴン桜メソッドは下流化を食い止める?

おわりに――下流社会化を防ぐための「機会悪平等」
「下流社会」を考えるための文献ガイド
あとがき

【あなたの「下流度」チェック】…半分以上当てはまれば、あなたはかなり「下流的」

□1 年収が年齢の10倍未満だ
□2 その日その日を気楽に生きたいと思う
□3 自分らしく生きるのがよいと思う
□4 好きなことだけして生きたい
□5 面倒くさがり、だらしない、出不精
□6 一人でいるのが好きだ
□7 地味で目立たない性格だ
□8 ファッションは自分流である
□9 食べることが面倒くさいと思うことがある
□10 お菓子やファーストフードをよく食べる
□11 一日中家でテレビゲームやインターネットをして過ごすことがよくある
□12 未婚である(男性で33歳以上、女性で30歳以上の方)

Content Description

「下流」とは、単に所得が低いということではない。コミュニケーション能力、生活能力、働く意欲、学ぶ意欲、消費意欲、つまり総じて人生への意欲が低いのである。その結果として所得が上がらず、未婚のままである確率も高い。そして彼らの中には、だらだら歩き、だらだら生きている者も少なくない。その方が楽だからだ。(「はじめに」より)


【著者紹介】
三浦展 : 1958年新潟県生まれ。一橋大学社会学部卒業。(株)パルコ入社。マーケティング情報誌『アクロス』編集長を経て三菱総合研究所入社。99年、消費・都市・文化研究シンクタンク「カルチャースタディーズ研究所」設立。マーケティング活動を行うかたわら、家族、消費、都市問題などを横断する独自の「郊外社会学」を展開。社会学、家族論、青少年論、都市計画論など各方面から注目されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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悲しいけれど、この本の中に書かれているこ...

投稿日:2021/07/28 (水)

悲しいけれど、この本の中に書かれていることは実際に起こっているし、これを書いた時よりもさらに進行しているんだよなぁ…という事実にただただハッとしてしまいます。

luna さん | 不明 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • takaC

    どう構えて読めば良いのか分かりにくかった。データブックだと捉えれば良いのか。

  • James Hayashi

    一億総中流の時代は終わり、新たに形成されつつある新しい社会クラス「下流社会」、豊富なデータを連ねている。単に所得が低いだけでなく、コミュニケーション能力、生活能力、学び働く意欲、消費意欲など低いというデータを見せられる。著者が対策のようなものを述べているが、見えてこない実態と、書かれて(05年著)14年になるが、殆どメディアで取り上げられていないことを考えると、本質が書ききれていなかったと感じる。

  • てんちゃん

    読み初めてからかなり過去の出版だと気づく。それでも現在の日本を的確に予測した興味深い本だった。この本が出版された2005年は「総中流社会と言われた日本に下流の層が出来つつある」という警鐘だったが、今ではすっかり堅甲な下流社会が出来てしまった。多くの学者が警鐘をならしてもこの流れは止められなかった。引用される学者のさまざまな説が面白い。「日本社会の分極化の中で、大衆が『瞬間的な盛り上がり』によってもたらされる『内的に幸福』な状態(=カーニヴァル)を持ちつつ『客観的には搾取され使い捨てられる』」

  • おいしゃん

    上流の人間が読めば、下々はこんな暮らしをしているのかと、興味深く読めるのかもしれないが、読んでいてあまり気分が良いものではなかった。何よりサンプル数が少なく、これで結論づけようとされると、こじつけにしか感じなくなってしまう。

  • 金吾

    出版当時は正しい見方だったのでしょうが今から見ると分析は大きく外れていると感じます。専門であってもなかなか難しいなあと 感じました。

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