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"Rinaldo: Jacobs / Freiburg Baroque.O, Genaux, Persson, Kalna, Zazzo, Visse, Etc"

Handel (1685-1759)

User Review :5.0
(2)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
HMC901796
Number of Discs
:
3
Label
:
Format
:
CD

Product Description

魔法満載オペラ、ヘンデルの『リナルド』HWV 7a 全曲(3CD)
NHKの朝ドラ『ちゅらさん』で一躍有名になった美しいアリア「私を泣かせてください」を含むヘンデルの『リナルド』は、『ハリー・ポッター』もびっくりのゴージャスでファンタジーたっぷりの派手な場面が楽しい大作です。
 この作品はヘンデルがロンドンで初めて発表したイタリア語のオペラで、イタリア時代の作品のオイシイところをゴッソリ転用したため、全編徹頭徹尾充実した曲ばかりという驚異的な傑作となっています。
 しかも物語が、あのトルクワート・タッソーの『解放されたエルサレム』に基づいた魔法ものなので、ゴージャスでファンタジーたっぷりの派手な場面が多数存在、ルネサンスの昔から、画家や作曲家たちが好んで取り上げたことにも納得の変化に富む面白さが魅力的です。
 類似した題材(アルミーダ)をもとに作曲されたオペラとしては、これまでにロッシーニ、ハイドン、ヨメッリ、リュリ、グルック、ドヴォルザーク、チマローザ、トラエッタ、アンフォッシ、サリエリ、ナウマン、ミスリヴェチェク、サッキーニらの作品が知られていますが、ヘンデルの作品は、ロッシーニと並ぶ人気を獲得した名作との評価が定着しています。

 肝心の演奏のほうも実に見事なものです。ヤコブス率いるフライブルク・バロック・オーケストラのホットで切れ味の鋭いアンサンブルと立体的な楽器配置がもたらす刺激的なサウンドをバックに、歌手たちが最高のコンディションで熱演。
 アリア集が大好評だったヴィヴィカ・ジュノー(リナルド役)はここでも超絶技巧名人芸。一方のインガ・カルナ(アルミーダ役)は猛烈な表現力にダイナミックな高音!
 清純な美声と美貌の持ち主、ミア・パーション(アルミレーナ役)、なめらか柔らかカウンターテナーのローレンス・ザゾ(ゴッフレード役)などなど、とにかくこれ以上ない人選。
 さらに古楽ヒーロー、ドミニク・ヴィスが不思議な魔法使い役を存在感たっぷりに歌い上げるとくれば言うことなし。


作品について
 ヴェネチアでの『アグリッピーナ』など、イタリアで成功を収めたヘンデルは、1710年11月にロンドンに渡ります。当時のロンドンの音楽界は英語オペラの行き詰まりから、イタリア語オペラの人気が高まりつつあり、ヘンデルにも女王劇場からの誘いが舞い込むこととなったのです。大規模な作品にも関わらず、過去の成功作からの転用を15曲分おこなったこともあって作曲は僅か二週間で完了。
 初演は1711年2月24日、ロンドン、ヘイマートの女王劇場でおこなわれて熱狂的な大成功を収め、15回上演されています。その後、1712年に9回、1713年に2回、1714年から1715年に10回、1717年に9回等、かなりの数の再演(と小さな改訂)がおこなわれ、初演から20年後の1731年にはエウスターツィオ役をカットするなどの大きな改訂を加えて再度取り上げ、6回上演されています。
 舞台上での様々な仕掛が観客に大いに受けたであろうことは容易に推測でき、また、実際に花火を多用したため、上演中は常に消防隊が劇場のそばに待機してたといいますから驚きです。

あらすじ
 11世紀末、イスラム教徒たちからの聖地奪還を目論みエルサレムを包囲中の第1回十字軍の勇士リナルドは、総司令官ゴッフレードの娘アルミレーナのフィアンセであり、戦いに勝ったあかつきには結婚をする約束になっています。
 包囲されたエルサレム王国を収めるのは国王のアルガンテ。十字軍の攻撃に耐えかねた彼は休戦を求めますが、アルガンテの愛人で魔女でもあるアルミーダは、アルミレーナを誘拐し、彼女を人質にリナルドをもおびきよせます。
 結局つかまってしまった婚約中の二人ですが、国王アルガンテは、清純なアルミレーナを愛してしまい、また、魔女アルミーダも、勇猛なリナルドを愛して自らのものにしようとします。
 やがて、総司令官のゴッフレードが、キリスト教徒の魔法使いからもらった魔法の杖の力でアルミーダの宮殿を消し去り、リナルドとアルミレーナを救出。ゴッフレード軍とアルガンテ軍がぶつかりあいますが、リナルドの武勲によってキリスト教徒側が圧勝。リナルドとアルミレーナは結ばれ、国王アルガンテと魔女アルミーダもキリスト教に改宗して幕となります。

演奏者
ヴィヴィカ・ジュノー(Ms リナルド、十字軍の英雄)
インガ・カルナ(S アルミーダ、魔女でダマスカスの女王)
ローレンス・ザゾ(CT ゴッフレード、十字軍総司令官)
ミア・パーション(S アルミレーナ、ゴッフレードの娘、リナルドの恋人)
ジェイムズ・ラザフォード(Bs アルガンテ、エルサレム王国国王で、アルミーダの恋人)
クリストフ・デュモー(CT エウスターツィオ、ゴッフレードの弟)
ドミニク・ヴィス(CT キリスト教徒の魔法使いの隠者)
フライブルク・バロック・オーケストラ
ルネ・ヤーコプス(指揮)

2002年デジタル録音(セッション)

Customer Reviews

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レビューとKUROさんの評価を見て購入。結果...

投稿日:2005/02/04 (金)

レビューとKUROさんの評価を見て購入。結果は期待を裏切らないもので、各奏者の覇気が十分感じられる演奏です。また、随所に擬態音が採り入れられ、劇場的な雰囲気を髣髴させ、楽しませてくれます。こうして聴いてみると、ヘンデルという作曲家には、どこかわれわれの心の内奥にある「勇気」の感情に訴えそれを奮い立たせる力を感じます。

T.Mohr さん | 松山市 | 不明

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待望のヘンデル・オペラである。ヤコブスの...

投稿日:2003/04/19 (土)

待望のヘンデル・オペラである。ヤコブスの演奏は決して華美にならず、ある程度節度を保った状態で最大限の音楽性を引き出している。歌手陣も健闘している。これを聴き逃す手はあるまい。

KURO さん | 福岡 | 不明

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