2009年3月、実に16年ぶり2回目だというジャパン・ツアーが決定したThe Wedding Present(TWP)の、そのまさに16年前の全盛時代のPV集が初DVD化。月刊シングルシリーズ全12曲、それぞれに異なった監督が制作した PVが見られる。遊び心のあるリリースに相応しく、どの曲のPVもいろんなタイプの演出がほどこされている。おそらく、今時はYouTubeなどでも容易に見られるのだろうが、やはり高画質で体験できるのはありがたい。発売元がCherry Redというのも納得。今の時代、見過ごされがちなこういうニッチな商品を出すのはここしかいない。

これで2人(笑)。 アルバムももちろんいいけど、ＴＷＰのシングルの瞬発力は毎回外れなし(Ｃ／Ｗを含めて）。 ということで未聴ですが「最高！」です。

相変わらずの精力的なライヴサーキットとリリースが続くTWPだが、今回は言ってみればAnother side of El Rey。傑作EL REYセッションからの未発表曲と新録のXMASソングなどが入った号外版。CINERAMA時代にもシングルB面曲に無数の名曲があるのだがこの時代シングルを発売する予算が無かったんだろう。でもまさかこんな変則的な形で出るとはね。一般流通分500セットとは恐れ入る。まあ日本には今のTWPの事を正しく理解しているファンは多く見積もっても5人くらいだろうからこれでも十分かもしれんがね。リアルファンへちょっと早めのXMASプレゼント。

やはり別格であった。デイヴィッド・ゲッジの作る作品に外れ無し。改めて、シネラマで彼の作る曲や詞の本質は大きく変容したのだという事も、そして今の時代のバンドとしてタフに生き残っている理由もよく分かった。2008年最高のアルバム『El Rey』に光を！そしてこれを歓迎し、楽しむあなたには心からの祝福を。

THE WEDDING PRESENT再生後では約3年ぶり、2作目となるオリジナル・アルバム。CINERMAでの傑作『TORINO』以来となるSTEVE ALBINI録音。このエンジニアとこのバンドの組み合わせで、1991年の「海獣」の再現を期待されたのだったら、お門違い。CINERAMA以降に構築してきた音楽的意匠を重厚なエレクトリック・ギターと今のTWPならではのバンド・サウンドをメインに表現しきった、現在進行形TWPの最新作、ただそれだけ。しかし、その事実がどれだけ尊い事なのか。傑作？天才？そんなのはもはや当たり前過ぎる。他の誰にも、こんなアルバムは作れない。

後期Cineramaからの発展的改名によって始まった新生Weddoesが2005年の傑作『TAKE FOUNTAIN』の発売後に行ったワールドツアーは何と111公演を数えるそうだ。その終盤のこのロンドン公演、選曲も含めライヴバンドとしての面目躍如たる記録といっていい。このアルバムを聴いても今のWeddoesを貶める輩は後生「あの頃」の思い出に浸っているがいい。それにしても、なぜ日本のプロモーターはこの当代随一のこのライヴアクトを呼ぼうとしないのだ？

一般に「The Wedding Presentらしい」と形容されるサウンドが生み出されたのは1989年から1992年まで在籍したRCA時代の作品の事を指す。チャートアクションで派手な話題を振りまいていたのもこの4年間の作品に集中している。過去にシングルを集めたベストもあったが、今回このバンドにとってそんな最も勢いのあった時期のベスト選が廉価版で発売される。初めての方はもちろん、OLDファンはここで初登場となる”Be Honest”の電化バージョンだけの為に買うように。マジ、ぶっとびます。

祝『George Best』発売20周年！そのアニバーサリー・ツアーに合わせて初期ライヴ・カセットが初CD化！まさに『George Best』発売前後のライブがまるまる2ステージ分入ってる。はっきり言って後年のギター・バンド的には極地といっていいとてつもない高みにはまだ達していないが、その若き迸りは今となっては貴重。ぜひとも体験されたし！

過小評価も甚だしいこの日本では実現するはずもないウェドーズのジョン・ピール・セッション完全版ボックス。6枚組全収録曲９０曲強。うち半分以上の未ＣＤ化曲。どうせやるならここまでやれよ、の圧倒的なボリューム。何とかの１つ覚えのように二言目には高速ギター・カッティングなどと抜かすお方はさておき、このバンドのもつ唯一無二のバンドグルーヴとその歌詞の面白みの虜になった方ならこのカタログは一生の宝になるであろう事は保証します。黙って買いなさい、

05年作『TAKE FOUNTAIN』からのシングル集。全PVを収録したボーナスDVD付きでそのDVD自体はリージョンALLだが、このフランス盤はPAL方式なので購入には注意されたし(PCドライブのDVDプレイヤーでは再生可だが、一般的なリージョン2／NTSC対応の民生DVDプレイヤーでは再生不可)。同じリージョンALLでNTSC方式のU.S. 盤はほぼ2週間遅れで発売される。もちろんおまけのDVDをあまり重要視しない場合にはいち早く聞けるというだけで有り難いものではある。