CD 輸入盤

Always Let Me Go (2CD)

Keith Jarrett (キース・ジャレット)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
0187862
組み枚数
:
2
レーベル
:
Ecm
:
Germany
オリジナル盤発売年
:
2002
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

2001年の日本公演ライヴ演奏の中から東京3公演の中からフリー・インプロヴィゼイションの作品を選んで収録したCD2枚組作品。
 ゲイリー・ピーコック(b)ジャック・デジョネット(ds) 2001年4月、渋谷“オーチャード・ホール”及び、東京文化会館にて録音。

<エディターズ・レビュー>
 賛否両論の、キース・ジャレットのフリー・インプロヴィゼイションを中心とする2001年東京公演ライヴ盤。

 キース・ジャレットはチャールス・ロイドのバンドでの本格的なデビュー以来、マイルス・デイヴィスの影を踏み、1970年代初頭の「ポスト・コルトレーン期」を越えて、ECMレーベルの設立とほぼ時を同じくして、キース・ジャレットとしての音楽の確立の時代へと突入していった。
 今日、キースのイメージに大きく影を落とす、スタンダード・トリオにしても、発足当時はパーマネントなグループではなく、一つのプロジェクトとして始められた。日本での成功を含めて、大きな成功を収めたキースが、(もしくは興行的な主催者が)この試みを継続したのは当然であり、多くの貴重な演奏を生んだ。

 1980年代以降のキースの存在は、50年代ウエストコースト・ジャズを、60年代ファンキー・ジャズ、さらに、マイルスの黄金のクインテットを標榜しつつジャズの歩みを進めてきたヨーロッパのミュ−ジシャンたちにとっては、彼らの音楽的な基盤ともいっていい、クラシック音楽への憧憬に溢れつつ、アメリカン・カルテット、ヨーロピアン・カツテット、そして、ソロ活動という三つのディメンションを使い分けながら進むキースによって、「ジャズをクラシカルな要素で演奏すること」への躊躇を払拭するという象徴的な存在だった
 キース・ジャレットこそが、ヨーロッパ・ジャズに免罪符を与え、現在にいたる隆盛を築いた要素の中の、一つの大きな存在だったのは、ミュージシャン(とりわけピアニストたち)のインタビューの言葉の中にビル・エヴァンスとともに、キースの名前が必ず上がってくることをあげても明らかだ。
 1970年代、ヨーロッパ(英独仏を中心として)では、現代音楽の思想の影響を受けたフリー・インプロヴイゼイションが全盛となり、FMP、ICPといった、こうした音楽を押し進めるレーベルも生まれ、長年、アメリカ本家に憧れていたヨーロッパが自己の独自性を高らかに宣言した時代だった。
 2001年、長年の病から癒えたキース・ジャレットはユニットとも言えるメンバーを引きつれ、極東におけるジャズ大国、日本に凱旋した。
 自らの音楽性の二つ目の基盤ともいえるヨーロッパ・フリーへの可能性に再び挑戦し、“保守化してしまった”現在のヨーロッパにおけるジャズへの警鐘を鳴らしたと見るのも、「一つの見方」である。
 本盤におけるキースの演奏は、報道された音楽と、現場で起きている音楽を、見事に裏切り、頑ななまでに、復活を確実なものにしようとする強靭な意思が生んだ最高のレベルに達した音楽であり、前述の1970年代フリーの洗礼を受けたファンにとっては、まさに2002年という「癒し」が叫ばれる時代に正面から挑戦し、スタンダード・ジャズ・トリオが作った“聴き易いスタンダード・ジャズ”という亡霊を自らの手で葬り去った、21世紀の「キース・ジャズ宣言」ともいっていい作品である。
 “キースの音楽の秘密に迫りたい”スタンダード・ジャズ・ファンにとっても、本盤こそは多くの回答を提供してくれる問題作には間違いない。

総合評価

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Changes 以来の素晴らしさです!Standards ...

投稿日:2008/06/24 (火)

Changes 以来の素晴らしさです!Standards は 、Peacock のリズムの悪さと DeJohnette の勝手さ(五月蝿い)にいい加減、イライラしてしまいますが、フリー・フォームでの彼らは最高です。良く此処まで統一感が保てる物だと感心していまいます。Standards でも、ドラムが Motian の時の Peacock は凄かったですが・・・。Keith の求めている物が此処にあると思います。素晴らしいです!!!

L.スコット さん | 東京 | 不明

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最新作「Out-Of-Towners」を聴くと、いかの...

投稿日:2004/09/02 (木)

最新作「Out-Of-Towners」を聴くと、いかのこの作品の出来がよいかよくわかります。 やはりキースは、フリー・インプロヴイゼイションが最高かな。 (JAZZ聴くならフリーも理解できなきゃ!) 同年の録音の「Out-Of-Towners」も聴いておいて損はありません。

gondwana さん | 信州 | 不明

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スタンダーズよりはソロワークスに近いので...

投稿日:2002/10/22 (火)

スタンダーズよりはソロワークスに近いので、ソロがお好きな方にはオススメ。しかも他の2人も対等に主張があって、全体で一つの音宇宙をつくっている所が凄いです。Tsunamiは実演を聴きましたが、改めて聴くとずいぶん繊細なんですね。『残氓』にも通じます。

当日のお客 さん | 群馬 | 不明

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人物・団体紹介

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Keith Jarrett

1990年代中盤過ぎ、精神的なプレッシャーから、立ち止まったキースだが、『Melody At Night With You』で見事復活、さらに2000年にはパリでのスタンダード・トリオによるライブ盤『Whisper Not』を発表する。確かに、かつての氷を凍らせるようなハイテンションと、鼓膜を緊張させる美しいピアニズムにはまだ遠いが、キースの持ち味を十分に発揮した演奏は、21世紀に向かって彼の新し

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