M-1とM-5が秀逸。個人的には、Caravanの最高傑作は今作だと思っています。但し、高価なだけのSHM-CD盤はオススメしません。　又、昔のLP盤との比較になりますが、2001年度リマスターにしても、実はあまり良い出来だとは思っていません。初体験の方は、ボーナス・トラックの有無等にはこだわらず、手近にある音源を、まずは試しに聴いてみられてはいかがでしょうか。

’71年3rdｱﾙﾊﾞﾑ。言わずと知れた彼らの代表作で、ｶﾝﾀﾍﾞﾘｰ･ﾐｭｰｼﾞｯｸの入門盤としても最適な傑作。ｼﾝｸﾚｱのｵﾙｶﾞﾝを軸に20分を超す長尺の変化に富んだ壮大な組曲を展開するM5「9 Feet Underground」は圧巻で、彼らの持っている要素をいかんなく発揮した快作。前半の小曲4曲もﾊﾞﾗｴﾃｨに富み5曲のﾎﾞｰﾄﾗと一緒に彼らの魅力を味わえます。ｼﾝｸﾚｱは一旦この作品後抜けるが、彼の歪んだｵﾙｶﾞﾝの音色こそｶﾝﾀﾍﾞﾘｰ･ｻｳﾝﾄﾞそのものです。ただ、今回新ﾘﾏｽﾀｰ無しにSHM-CD紙ｼﾞｬｹは高いだけでいただけません。’01年ﾘﾏｽﾀｰ紙ｼﾞｬｹ持ってますし今回はパス。今まで再発の度に微妙に色の違うｼﾞｬｹ3枚持ってますが、これ以上ふやしても仕方が無いし･････。

たしかにちょっと荒っぽいというか未成熟な感じはしますが、世間で言われるほどひどいアルバムではないと私は思います。なかなかにスモーキーな、サイケポップ。ワイルド・フラワーズの音楽に実は一番近接した作品ではないでしょうか。モノ＆ステレオの反復攻撃を是非お試しください。

グレイとピンクの地や夜ごと太る女に並ぶ代表作。夜ごと・・に続きアメリカナイズされた印象を受けるがその分長尺のM6も聴きやすくなってます。Pye色が薄くこの作品にしかない味わいが感じられます。

Richard Sinclairが復帰しオリジナルメンバーのファンには嬉しい一枚。音は如何にも80年代風だがメロディの良さは相変わらず。M2やM3などがもう少し練られた曲ならもっと良い評価なんですが・・・

caravanがプログレに見切りを付けた頃の作品。プログレに感じる古色蒼然とした様式美が無く聴きやすい。プログレファンよりポップファンにお薦めの一枚。

前作に比べ格段に凝った作りの一枚。M1からM5まではこのバンド特有の牧歌的な作品。crimson辺りのファンには退屈かも。名曲M7はライブと比べゆったりとしたテンポのモダンジャズ風な心地好い仕上がり。

前半はパイの声が出ずショボいライブ。瞳の中の愛からはスタジオ盤より遥かにスリリングな演奏が堪能できます。

何故かプログレファンには無視されているデビュー作。プログレ的展開はあまり感じられないもののメロディの良さは既に確立されています。特にM4は名曲。

ハットフィールド＆ザ・ノースのテクニカルサウンドとシンクレアの透明ヴォーカルとの組み合わせにはどこか違和感が沸くが、本作はすべてが納まるべきところに納まった非常にいい仕上がり。