悲観する力 幻冬舎新書

森博嗣

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784344985391
ISBN 10 : 4344985397
フォーマット
出版社
発行年月
2019年01月
日本
追加情報
:
230p;18

内容詳細

悲観とは「物事は予測や予定どおりには運ばない」と考えることである。本書で伝えたいのは、この「思わぬこと」に対する考察の重要性だ。重大な過ちを繰り返すことへの歯止めは悲観することしかない。「機械は必ず壊れる」「誤操作は必ず起こる」という工学の設計には当たり前のフェールセーフの思想が、人間の心理や感情には決定的に不足している。エラーの想定が不充分なのだ。もちろん単なる心配そして諦めは悲観ではない。「これでは駄目かもしれない」と思ったら次にどう対策するのか。豊かな社会ゆえの楽観を排し、有効な悲観の技術を伝授する。


[著者について]
一九五七年、愛知県生まれ。作家、工学博士。国立N大学工学部建築学科で研究する傍ら九六年に『すべてがFになる』で第一回メフィスト賞を受賞し、作家デビュー。以後、次々と作品を発表し人気作家として不動の地位を築く。おもな新書判エッセィに『自分探しと楽しさについて』『小説家という職業』(以上、集英社新書)、『大学の話をしましょうか』『ミニチュア庭園鉄道』(以上、中公新書ラクレ)、『夢の叶え方を知っていますか?』『「やりがいのある仕事」という幻想』(以上、朝日新書)、『人間はいろいろな問題についてどう考えていけば良いのか』(新潮新書)、『読書の価値』(NHK出版新書)、『集中力はいらない』(SB新書)、『科学的とはどういう意味か』『孤独の価値』『作家の収支』『ジャイロモノレール』(以上、幻冬舎新書)などがある。

【著者紹介】
森博嗣 : 1957年、愛知県生まれ。作家、工学博士。国立N大学工学部建築学科で研究する傍ら96年に『すべてがFになる』で第一回メフィスト賞を受賞し、作家デビュー。以後、次々と作品を発表し人気作家として不動の地位を築く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • やすらぎ さん

    楽観から来る挫折感。頑張っても挑戦は失敗し、願いは簡単に叶わない経験をして、原因と解決策を考えるようになる。…期待や願望は「楽観」の原動力であるが、冷静な判断の邪魔をする。「悲観」は嫌われる。悪い印象を抱くのは、集団が楽観の空気で結束しているから。しかしあらかじめ悲観的に考えれば咄嗟の対応ができる。人は未経験や未知に対して過剰反応する。人間関係や災害等にも有効であり自らを成長させる。…人間には楽観も必要であるが、充分な悲観を経てから願えばいい。悲観力を持ち合わせている人は、あなたの気持ちを分かってくれる。

  • サンダーバード@怪しいグルメ探検隊・隊鳥 さん

    「悲観的」というとマイナスのイメージだが、彼がいう「悲観する力」はむしろ危険予知やリスク回避のこと。世の中うまくいくことの方が少ないし、絶対は無いからそれに備える力は必要だ。メーカー勤めが長いので、「安全係数」だの、「フェイルセーフ」だの「コンティンジェンシープラン」という考え方は日常茶飯事だ。特に目新しいことが書いてあるわけではないが、森さんの意見にはうなずくことが多い。とは言え「悲観的」ばかりでも良くはないわけで、最後は「大丈夫」という気持ちも大切。「人事を尽くして天命を待つ」が理想だと思う。★★★+

  • 佐島楓 さん

    私もおおむね森先生と同じような思考法で生きている。「悲観」とするとことばが強すぎるかな。物事のリスクを見通して行動するということ。歳を取って責任が増えてくればおのずとこういう思考体系になるのでは。

  • かめりあうさぎ さん

    「悲観」と聞いて普通思い浮かべるネガティブなイメージとは全く違った。理性の楽観・悲観と、感情の楽観・悲観とは正反対であり、本書の悲観とは理性の悲観のことを指しています。この発想が私にはなかったので非常に斬新だった。また、悲観から生まれる思考にも重きを置き、死ぬまで考え続けることが大切だと話している。その為の読書術や作文の方法などは実用的だと感じた。また、この本を鵜呑みにすることも良しとせず、他にも色々読んで自分で考えることが大切としている。一読の価値あり。

  • 薦渕雅春 さん

    まえがき で『一般に、良い結果を過剰に期待することを楽観といい、悪い結果を心配しすぎることを悲観という。この両者のどちらが良い状態か、といえば、多くの人が「楽観だろう」と答えるにちがいない。』と。あとがき にも『おそらく「楽観力」のような本はすぐに出てくるだろうが、さすがに「悲観力」はないだろう、と予想した。』と。著者自らが〈根が天の邪鬼だから〉思うところを素直に書くと、普通とは反対方向のものになってしまう、と。著者の新書は分かり易いし的を得ていると思う。もうこれくらいで良いかな、と思わずに書いて欲しい。

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森博嗣

工学博士。1996年、『すべてがFになる』(講談社文庫)で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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