喜嶋先生の静かな世界 The Silent World of Dr.Kishima 講談社文庫

森博嗣

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784062776813
ISBN 10 : 4062776812
フォーマット
出版社
発行年月
2013年10月
日本
追加情報
:
400p;15

内容詳細

学問とはこれほどまでに深遠で、研究とはこれほどまでに純粋。圧倒的な読後感に包まれる、自伝的小説。

【著者紹介】
森博嗣 : 1957年愛知県生まれ。工学博士。某国立大学の工学部助教授の傍ら1996年、『すべてがFになる』(講談社文庫)で第1回メフィスト賞を受賞し、衝撃デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

★
★
★
★
★

5.0

★
★
★
★
★
 
1
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
★
★
この数年で読んだ小説の中で最高の評価を与...

投稿日:2021/04/11 (日)

この数年で読んだ小説の中で最高の評価を与えたい。はるか昔の狂おしいまでの個人的な経験・記憶がそのまま小説になって現れた感じがした。読んでいる途中でそれに気付きながら、最後まで一気に読んだ。読むのに時間をかけていられないほどの切ない感情がどんどん胸の奥底から湧きあがって止まらなかった。 結論から言うと本書の結末は、やや意外な展開と余韻で終わる。学内や海外の学界での評価基準は一様ではないのに、いちいち一喜一憂せざるをえない不安な道なのは昔から変わらないし、そこにこそ真の人生の喜びが潜んでいる。しかしその苦しい生活自体が今思えば幸福だったし、実際に日常の小さな喜びもあった。時間が過ぎて場所も変わった今でもなお、自分はそんな迷いを続けているのかもしれない。

prince coffee #2 さん | 不明 | 不明

0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • ehirano1 さん

    アカデミア理科系研究室のダークサイド部分(=内在性理論)がリアルで当時直接および間接的に経験したことを思い出してしまいました。でもこれってワールドワイドなんですよねぇ。これはある意味社会の縮図なんだろうな、と思いました。

  • レモングラス さん

    森博嗣さんの自伝的小説と知り読みました。森博嗣さんのエッセイのファンでしたが、この小説は期待を遥かに越えていきました。共感し、感銘を受け、ドキッとし、大きな感動に包まれつつ、好きなページをメモしていたら好きなページだらけで困るほどでした。図書館の本でしたが、前に借りた人がページを折っていて、それがあまりに沢山で、私のメモと重なる部分多くて笑いました。今後どんな本を読んだとしても読書生活生涯ベスト10には必ず入ります。喜嶋先生のような存在の先生が私にもいて、こんなに嬉しい時間がある幸せを思い出し感謝でした。

  • ふう さん

    大学で出会った喜嶋先生。「研究の王道」を進み続けるその先生に惹かれた主人公が、研究のすばらしさと先生の魅力について語ります。科学とはかなり遠いところにいるわたしでも、あゝそうだよなと共感し、登場人物それぞれに好感が持てて心地よい作品でした。名誉や評価のためではなく、ただ研究することがおもしろくて没頭する。研究以外のことで時間や労力を消費したくない…。そんなふうに生きる先生に愛情を感じた人がもう一人。でも、最後にその人が幸せになれなかったことが何だか引っかかっています。凡人の尺度ですね。

  • aoringo さん

    ひと昔前の、たぶん森先生の学生時代の頃こうだったのではないかと思わせられる話だった。まだパソコンどころかワープロもない、研究づくしの毎日。正直読んでいて主人公や喜嶋先生がなんの研究をしているのか良く分からないとこもあった。(数学?理学?かな)側から見たら変わり者だけど喜嶋先生はただひたすらに純粋に学問の中で生きている人なのだと思った。誰にも気兼ねなく勉強できることって人生でほんの少しの間。二人の濃密な時間が羨ましかったりして。

  • やなぎ さん

    自伝的小説と書いてある。事実なのか、フィクションなのか…。S&Mシリーズを読み終えた者としては、喜嶋先生から犀川先生を連想する。コンピューターがまだ一般に普及していなかった頃の大学の研究の話。なんちゃって理系の僕にとっては、とても興味深かった。S&Mシリーズを読んでからこの作品を読む方が良いと思う。単行本の刊行が2010年と書いてあるから、割と新しい本なんだね。ラストはちょっと感動した。解説はイマイチだった。85点。コメント欄に、気に入ったフレーズを抜き出しておく。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

森博嗣

1957年愛知県生まれ。小説家、工学博士。某国立大学の工学部助教授の傍ら1996年、『すべてがFになる』(講談社文庫)で第1回メフィスト賞を受賞し、衝撃デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

プロフィール詳細へ

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品