フォグ・ハイダ The Fog Hider 中公文庫

森博嗣

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784122062375
ISBN 10 : 4122062373
フォーマット
出版社
発行年月
2016年03月
日本
追加情報
:
396p;16

内容詳細

山の中で盗賊に襲われたゼンは、用心棒らしき侍と剣を交える。強い。おそらく、勝てない―歴然たる力の差を感じながらも辛うじてその場を凌いだゼン。彼を戦慄させた凄腕の剣士には、やむにやまれぬ事情があった。「守るべきもの」は足枷か、それとも…。

【著者紹介】
森博嗣 : 作家、工学博士。1957年、愛知県生まれ。某国立大学工学部助教授として勤務するかたわら、1996年に『すべてがFになる』(講談社)で第一回メフィスト賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ケンイチミズバ さん

    剣を極めた人間が学んだものは、剣だけのことではない。剣だけではないところに、剣の道がある。何かの技を極めれば、すべてが見通せるにちがいない。立ち合えば自分は必ず死ぬだろうと感じたキクラとの出会い、剣の筋を読み会得する才能はずば抜けているゼン、ようやくカシュウ以外の人との出会いとふれあいで人の心を読む努力を始める。彼のまっすぐで純朴なところが、森先生の文章の巧みさでいたるところから伝わります。壮絶な斬り合いのラスト、キクラの仇討も敵大将の余りの弱さからこれ以上は無意味、殺すことだけが刀ではないと悟りました。

  • 佐島楓 さん

    明らかに自分より強い剣士と出会うゼン。彼の生き方を見て、ゼンは思いをめぐらす。剣士として強くなる意味、剣を持ち人を斬る意味、命を奪うということ・・・。ゼンは知恵を蓄え、成長していく。次巻が最終巻とのこと、楽しみである。

  • 金城 雅大(きんじょう まさひろ) さん

    哀愁漂うとは正にこのこと。 最終巻を前にしてもまだまだ迷うゼン。物語はどう締め括られるのやら。

  • hope さん

    ★★★★ 森先生15冊目。シリーズ4作目。僕は我が子のようにゼンの成長を見守る。侍はなぜ刀を持つのか。刀は人を殺す道具だ。剣士として強くなる意味と人を切り命を奪うということ。 ゼンが出会った自分よりも強い剣士は病を患う妻と旅をしていた。「女を愛でることは、君主に尽くすことと、なんの変わりもない。私はそう思う。こんなことを言ったら、笑い者になるだけですが」→

  • rio さん

    山中で山賊に襲われたゼンは、その用心棒と剣を交える。思わぬ強敵との出会いをきっかけにさらなる成長を遂げる剣豪シリーズ第4弾。守るべきものは強さの糧になるのか、それとも足枷になるのか、を主題に強さの本質を描く物語でした。自身の体験を元に人の気持ちを理解することによって、侍としてだけでなく人としてさらに強くなるゼンが良かったです。自分の行動が正しかったかどうか常に反省するゼンの姿勢には感心するものがあります。今後都にて何を見、何を思うのか楽しみです。

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森博嗣

工学博士。1996年、『すべてがFになる』(講談社文庫)で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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