残虐記 新潮文庫

桐野夏生

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101306353
ISBN 10 : 4101306354
フォーマット
出版社
発行年月
2007年08月
日本
追加情報
:
16cm,255p

内容詳細

自分は少女誘拐監禁事件の被害者だったという驚くべき手記を残して、作家が消えた。黒く汚れた男の爪、饐えた臭い、含んだ水の鉄錆の味。性と暴力の気配が満ちる密室で、少女が夜毎に育てた毒の夢と男の欲望とが交錯する。誰にも明かされない真実をめぐって少女に注がれた隠微な視線、幾重にも重なり合った虚構と現実の姿を、独創的なリアリズムを駆使して描出した傑作長編。柴田錬三郎賞受賞作。

【著者紹介】
桐野夏生 : 1951(昭和26)年、金沢市生れ。成蹊大学卒。’93(平成5)年、『顔に降りかかる雨』で、江戸川乱歩賞を受賞する。’97年に発表した『OUT』は社会現象を巻き起こし、同年、日本推理作家協会賞を受賞。’99年『柔らかな頬』で直木賞、2003年『グロテスク』で泉鏡花文学賞、’04年『残虐記』で柴田錬三郎賞、’05年『魂萌え!』で婦人公論文芸賞を受賞した。また、英語版『OUT』は、’04年にアメリカで権威のあるエドガー賞に、日本人で初めてノミネートされた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    実によくできた小説。最初と最後を夫の手紙で挟み込む構成も効果的。とりわけ後者には読者にとっての驚きも用意されていて、そのあたりはちょっとプリーストリーの『夜の訪問者』を想起させる。ここには何種類かの歪んだ対幻想の姿が描かれる。もちろん中心をなすのは景子と健治との間の対幻想だが、谷田部との、そして検事の宮坂とのそれも複雑に絡み合ってくる。吉本隆明の言う対幻想とは、まさに互いの想像力の果てに醸成されるものに他ならないからだ。読み進めていくほどに読者を混沌の中に彷徨わせるのだが、それこそが本書の価値なのである。

  • ehirano1 さん

    開幕から有無を言わさず引き込まされ、圧倒されまくっているうちにエンディングを迎えてしまいました・・・(苦笑)。当方には凄すぎます。またもや碌な感想が書けません。

  • アッシュ姉 さん

    自分は少女誘拐監禁事件の被害者だったという驚くべき手記を残して失踪した作家。残虐がほとばしる手記から発せられるただならぬ緊迫感に読み進めるのが怖かった。想像を絶する監禁生活、解放されてからも際限なく続く苦痛。行き場のない憤怒、消えることのない喪失感、終わりのない絶望が、迫力のある筆致でこれでもかと襲ってくる。一体何が待ち受けているのかと恐れていたが、明確な答えを求めて読むのではなく、想像を絶やさず毒を育てながら挑まなければならない桐野作品だと気づく。気力を振り絞っていつの日かまた対峙したい。

  • takaC さん

    読み方次第かもしれないが結構難解。『グロテスク』や『魂萌え!』よりはこちらの方が面白い。

  • ♡手嶋♡ さん

    高校の時に図書室で読んだ本の中で、当初一番衝撃をうけて「図書委員長のオススメコーナー!」にでかでかとポップ付きで置いてて、先生にずっと「違うの飾ろう?」っていわれてたやつ。これ読書感想文にするのは確かに難易度強敵レベルやもんね。譲らんかったけどw性、同性愛、犯罪、妄想、異常者。ストーリー上でどかん!って積み上げて読ませておいて、最後は全部バラバラにして後は自分で組み立ててくださいねって渡された感じ。どれが真実なのかどこまでが妄想なのか謎い。何回も読んで毎回色んなオチ想像して。桐野さんの初読みでした^^!

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人物・団体紹介

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桐野夏生

1951年、金沢市生まれ。93年『顔に降りかかる雨』で第39回江戸川乱歩賞受賞。98年『OUT』で第51回日本推理作家協会賞、99年『柔らかな頬』で第121回直木三十五賞、2003年『グロテスク』で第31回泉鏡花文学賞、04年『残虐記』で第17回柴田錬三郎賞、05年『魂萌え!』で第5回婦人公論文芸賞

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