ベリオ、 ルチアーノ(1925-2003)

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CD 輸入盤

『シンフォニア』『エクフラシス』 エトヴェシュ&イェーテボリ響、ロンドン・ヴォイシズ

ベリオ、 ルチアーノ(1925-2003)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
4775380
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

ベリオ生誕80周年記念リリース!

エトヴェシュ・コンダクツ・ベリオ
『シンフォニア』&『エクフラシス』

20世紀イタリアを代表する作曲家のひとり、ルチアーノ・ベリオの代表作『シンフォニア』(1968)と、ベリオ晩年の作品『エクフラシス』(1996)を収録。
 有名な『シンフォニア』は、マーラーの『復活』や、バッハ、ベートーヴェン、ドビュッシー、ラヴェル、ストラヴィンスキー、R.シュトラウス、ベルク、ヒンデミット、シェーンベルクといった作曲家の作品のコラージュ的引用や、マーチン・ルーサー・キング牧師の名前を用いた祈りの音楽などが印象深い作品で、ここでは1969年に改訂された5楽章のヴァージョンを演奏しています。
 1996年に完成され、ベリオ自身の指揮で初演された『エクフラシス』は、65人のオーケストラのために書かれた30分ほどの作品で、これまでにベリオによる演奏がCD化されていましたが、他の指揮者のレコーディングはこれが初めて。

 エクフラシスという単語には本来、「造形作品ではとても制作不可能な細かい表現を有する仮想の図像表現の、言葉による精緻な表現」というような意味がありますが、『セクエンツァ』などで、多彩をきわめた奏法、記譜法上の革新などさまざまな手法を駆使してきた作曲家ベリオにはふさわしいタイトルなのかもしれません。副題は「管弦楽のためのコンティヌオU」ですから、通奏低音ならぬ通奏オーケストラのための精緻な音楽といった意味合いになるのでしょうか。『シンフォニア』がシンフォニーの語源である「一緒に鳴り響く」という言葉の意味を意識させる作品だけにエトヴェシュによるこのカップリングにはなかなか興味深いものがあります。

ルチアーノ・ベリオ [1925-2003]
・『シンフォニア』(8人の声と管弦楽のための)[1968]
・『エクフラシス』(管弦楽のためのコンティヌオU)[1996]

ロンドン・ヴォイシズ
 アン・デ・レナイス(ソプラノ-1)
 ウェンディ・ニーパー(ソプラノ-2)
 ジュディス・リース(メゾ・ソプラノ-1)
 キャロル・カニング(メゾ・ソプラノ-2)
 フィリップ・シェフィールド(テノール-1)
 マイケル・ロビンソン(テノール-2)
 マーク・ウィリアムズ(バリトン、語り)
 パトリック・アーダー・ウォルター(バス)
合唱指揮:テリー・エドワーズ
ペール・エノクソン(Vn)
イェーテボリ交響楽団
ペーター・エトヴェシュ(指揮)

録音:2004年4月19〜30日、イェーテボリ、コンセルトフセット


ルチアーノ・ベリオ [1925-2003]
ベリオは1925年、イタリア、インペリア県オネーリャの音楽家の家庭に誕生。祖父と父はともにオルガン奏者で作曲家であり、音楽の手ほどきも最初は彼らから受けています。 12歳のとき、ロマン・ロランの『ジャン・クリストフ』にインスパイアされたピアノ曲を書いたといわれるベリオですが、パルチザンとして活動していた19歳のとき、銃の暴発事故で右手を負傷し、ピアニストへの道を断念。
 そのため本格的に作曲家を志すようになり、第二次世界大戦後、ミラノのヴェルディ音楽院でゲディーニに作曲を、ジュリーニに指揮を師事。その後、アメリカに渡り、タングルウッドでイタリア出身の作曲家ダラピッコラに12音技法を学んでいます。
 1955年、友人の作曲家ブルーノ・マデルナとともにミラノに電子音楽スタジオを設立。最初は電子音楽の作曲家として認められ、1974年から80年にはブーレーズが設立したIRCAMの電子音響部門の責任者を務めてもいました。
 録音した音を使ってコラージュ的に作品を仕上げる手法、“ミュジック・コンクレート”を電子的な合成音と融合させようというベリオの試みは、すぐれたテープ音楽作品『テーマ/ジョイス賛』(1958)や『ヴィザージュ』(1961)に結実。両作品とも、「歌唱は知性が90パーセント、声が10パーセント」と力説するアルメニア系アメリカ人メゾ・ソプラノ歌手、キャシー・バーベリアンの歌を前面に押し出したものでした。
 ベリオとバーベリアンは、1950年、ミラノのヴェルディ音楽院で出会って間もなく結婚、緊密な共同作業によって声の可能性を追求する作品をつくっていきます。
 バーベリアンは並外れた才能と感受性をもった歌手で、ベリオは彼女のために『サークルズ』、『リサイタルI』、『セクエンツァIII』などといった作品を作曲。彼女が1983年の3月6日に亡くなったときには『キャシー・バーベリアンのためのレクイエム』を捧げています。

収録曲   

  • 01. Sinfonia for Eight Voices and Orchestra
  • 02. Sinfonia for Eight Voices and Orchestra
  • 03. Sinfonia for Eight Voices and Orchestra
  • 04. Sinfonia for Eight Voices and Orchestra
  • 05. Sinfonia for Eight Voices and Orchestra
  • 06. Continuo no 2 "Ekphrasis"

ユーザーレビュー

総合評価

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ブー爺は大好きだが、彼の同時代音楽の表現...

投稿日:2010/09/08 (水)

ブー爺は大好きだが、彼の同時代音楽の表現に限っては苦手だ。何をやってもブー爺本人の曲に聴こえてしまうから。その点エトヴェシュはなんとも力の抜けた快適極まりない音響空間を作り出している。この賑やかしくも切ない虚無感がいつまでも終わらないで欲しいと願ってしまう。

いぬころり さん | 富山県 | 不明

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ヴァンダースの「ベルリン天使の詩」を御存...

投稿日:2008/02/22 (金)

ヴァンダースの「ベルリン天使の詩」を御存知だろうか?その場偶然に居合わせた人々の思考(または行動)をそのまま貼り付けたら作品になるか?というアイデアを実行した映画だが(特に電車内)、ある種の偶然性だ。結果として映像の表層はコラージュだが、その原理は偶然性だ。20世紀のある時期の芸術のムーブメントだ。特に「シンフォニア」の浮遊する声はその視点で書かれている。これは同時代の演奏家のほうがさすがに分かっている(ブーさん)。「エクフラシス」は最高の演奏だと思うけど。他と比較してね。

犬くんくん さん | 縦浜 | 不明

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