指揮者・作曲者・ピアニスト・・・多様な相貌を持つ20世紀最大の音楽家
レナード・バーンスタインのエッセンスを12枚のCDに凝縮!
224ページ・オールカラーブックが付いた一家に1セットのバーンスタイン入門ボックス。
「いつか、できればすぐに、大人になったら何になるかを決めなければならない」
1955年、レナード・バーンスタインは手紙にこう書いています。この時点で彼は37歳。バーンスタインは、自分の人生の矛盾の間で引き裂かれているように感じていました。バーンスタインは、まさにこの矛盾のために、今でも世界中の何百万人もの人々に愛されているのです。
バーンスタインは、作曲家、指揮者、ピアニスト、テレビ・スター、哲学者、活動家として未曽有の成功を収めました。ユダヤ系移民の子供で、生まれたのはホロコーストの数年前ですが、第2次大戦後の1948年には早くもドイツで最初のコンサートを指揮し、以後定期的にドイツを訪れています。
バーンスタインは、コンサート・ホールのショーマンシップや敷居の高さを打ち破り、音楽は楽しいものであり、そうあるべきだと示しました。彼にとって、ハイカルチャーとポップカルチャーに違いはありませんでした。彼はブラームスと同じくらいビートルズを愛していました。そしてブロードウェイの聴衆からも、世界中の由緒あるコンサート・ホールのシーズン会員からと同じように崇拝されたのです。バーンスタインが作曲した『ウエスト・サイド・ストーリー』は、今でも史上最高のミュージカルのひとつとされています。
この12枚組のセットには、バーンスタインがソニー・クラシカルに残した膨大な録音のエッセンスが、テーマ別に分類された12枚のCDに網羅されています。
1958年1月、ニューヨーク・フィル史上最年少の音楽監督に就任した2ヵ月後に録音されたストラヴィンスキーの『春の祭典』、ムソルグスキーの『禿山の一夜』など、定期的に客演したフランス国立管とのラヴェルの『ボレロ』、華麗なオーケストラ曲も豊富に収録されています。
1960年代に 「マーラー・ルネサンス」を巻き起こしたバーンスタインのニューヨーク・フィルとの録音からは、師ミトロプーロスの追悼演奏の直後に録音され交響曲全集の第2弾となった交響曲第3番が含まれています。マーラーではロバート・ケネディの追悼ミサで演奏された第5番アダージェットも(ディスク5、6)。
スタンダードな交響曲では、LP時代から定評のあるベートーヴェン(交響曲第3番『英雄』)、メンデルスゾーン(交響曲第4番『イタリア』)、ドヴォルザーク(『新世界より』)、ハイドン(交響曲第88番)の作品が含まれているのは当然ですが、グリーグ、デュカス、シベリウス、チャイコフスキー、ビゼー、ムソルグスキー、ポンキエッリ、ロッシーニ、ヴェルディ、ワーグナー、リヒャルト・シュトラウスらの 交響曲、序曲、交響詩、舞曲、そしてウィーン・フィルとの2つのオペラ全曲録音の名盤の抜粋(ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウが主役を歌ったヴェルディ『ファルスタッフ』1966年、クリスタ・ルートヴィヒ、ギネス・ジョーンズ、ルチア・ポップ、ヴァルター・ベリーという名歌手を集めたR.シュトラウス『ばらの騎士』1971年)、ヴァイオリニストのジノ・フランチェスカッティ、ピアニストのアンドレ・ワッツ、グレン・グールドといったソリストたちとの素晴らしい協奏曲、そしてバーンスタイン自身によるガーシュウィン『ラプソディ・イン・ブルー』は言うまでもないでしょう。
作曲家バーンスタインは、交響曲第2番『不安の時代』、ヴァイオリンと管弦楽のためのセレナード、有名な『キャンディード』序曲、『ウエスト・サイド・ストーリー』と『オン・ザ・タウン』のコンサート用組曲、『ウォーターフロント』の組曲で2枚のCDに表現されています。
またピアニストとしてのバーンスタインの姿は、上述の『ラプソディ・イン・ブルー』のほか、モーツァルトの協奏曲第17番、ショスタコーヴィチの協奏曲第2番の見事な弾きぶり、そしてフィッシャー=ディースカウとのマーラー『リュッケルト歌曲集』からの1曲に刻みこまれています。
仕様:12枚のディスクは28センチ四方のハードカバーブック・タイプのパッケージに収容されます。224ページのオールカラーのブックレットには、長女ジェイミー・バーンスタイン、ピアニストのフィリップ・アントルモン、バーンスタイン・エステイト代表者クレイグ・アーカート、ガブリエル・スミスによるエッセイと年表が掲載され、さらにソニー・ミュージックのフォト・アーカイヴに保管されているバーンスタインのさまざまな写真(未発表写真多数)がふんだんに散りばめられています。撮影は長年コロンビア・レコードの社内カメラマンだったドン・ハンスタインで、レコーディングやコンサート、打ち合わせなど、さまざまな場面でのバーンスタインの多様な表情が生き生きと捉えられ、音楽を聴く喜びが増加します。(輸入元情報)
【収録情報】
Disc1:オーケストラ作品
● グリーグ:『ペール・ギュント』第1組曲
録音:1967年1月3,10日 ニューヨーク、フィルハーモニック・ホール
● デュカス:『魔法使いの弟子』
録音:1965年2月16日 ニューヨーク、マンハッタン・センター
● シベリウス:『悲しきワルツ』
録音:1969年12月8日 ニューヨーク、フィルハーモニック・ホール
● チャイコフスキー:イタリア奇想曲 Op.45
録音:1960年2月16日 ニューヨーク、セント・ジョージ・ホテル
● オネゲル:『パシフィック231』
録音:1962年10月31日 ニューヨーク、フィルハーモニック・ホール
● ビゼー:交響曲ハ長調
録音:1963年5月27日 ニューヨーク、マンハッタン・センター
ニューヨーク・フィルハーモニック
レナード・バーンスタイン(指揮)
Disc2:バレエ曲とオーケストラ曲
1. ムソルグスキー/リムスキー=コルサコフ編:『禿山の一夜』
録音:1965年2月16日 ニューヨーク、マンハッタン・センター
2. ストラヴィンスキー:バレエ音楽『春の祭典』(1913年版)
録音:1958年1月20日 ニューヨーク、セント・ジョージ・ホテル
3. ラヴェル:ボレロ
録音:1975年9月20日 パリ、シャンゼリゼ劇場
4. ドビュッシー:『聖セバスティアンの殉教』より「Caesar, I refuse your lyre..」
録音:1962年10月22日 ニューヨーク、フィルハーモニック・ホール
フェリシア・モンテアレグレ(語り:4)
アデーレ・アディソン(ソプラノ:4)
コーラル・アーツ・ソサエティ(合唱:4)
ニューヨーク・フィルハーモニック(1,2,4)
フランス国立管弦楽団(3)
レナード・バーンスタイン(指揮)
Disc3:交響曲
● ハイドン:交響曲第86番ニ長調 Hob.I:86
録音:1967年3月7日 ニューヨーク、フィルハーモニック・ホール
● ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調 Op.55『英雄』
録音:1964年1月27日 ニューヨーク、マンハッタン・センター
ニューヨーク・フィルハーモニック
レナード・バーンスタイン(指揮)
Disc4:交響曲
● メンデルスゾーン:交響曲第4番イ長調 Op.90『イタリア』
録音:1958年1月13日 ニューヨーク、セント・ジョージ・ホテル
● ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調 Op.95『新世界より』
録音:1962年4月16日 ニューヨーク、マンハッタン・センター
Disc5-6:マーラー
1. マーラー:『さすらう若者の歌』
2. マーラー:『リュッケルト歌曲集』〜私はこの世に捨てられて
録音:1968年10月4,6日 ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ
3. マーラー:交響曲第3番ニ短調
録音:1961年4月3日 ニューヨーク、マンハッタン・センター
4. マーラー:交響曲第5番嬰ハ短調〜第4楽章:アダージェット
録音:1968年6月8日 ニューヨーク、セント・パトリック大聖堂でのロバート・ケネディ追悼ミサより
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン:1,2)
ニューヨーク・フィルハーモニック(3,4)
レナード・バーンスタイン(指揮、ピアノ:1,2)
Disc7:協奏曲
1. ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 Op.19
録音:1957年4月9-10日 ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ(モノラル)
2. リスト:ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調 S.124
録音:1963年2月3日 ニューヨーク、フィルハーモニック・ホール
3. シベリウス:ヴァイオリン協奏曲ニ短調 Op.47
録音:1963年1月15日 ニューヨーク、フィルハーモニック・ホール
グレン・グールド(ピアノ:1)
アンドレ・ワッツ(ピアノ:2)
ジノ・フランチェスカッティ(ヴァイオリン:3)
コロンビア交響楽団(1)
ニューヨーク・フィルハーモニック(2,3)
レナード・バーンスタイン(指揮)
Disc8:南北アメリカ音楽集
1. レブエルタス:『センセマヤ』 R.67
録音:1963年2月6日 ニューヨーク、エイヴリー・フィッシャー・ホール
2. ガーシュウィン:『ラプソディ・イン・ブルー』
録音:1959年6月23日 ニューヨーク、セント・ジョージ・ホテル
3. ガーシュウィン:『パリのアメリカ人』
録音:1958年12月15日 ニューヨーク、セント・ジョージ・ホテル
4. アイヴズ:『答えのない問い』
録音:1964年4月17日 ニューヨーク、マンハッタン・センター
5. コープランド:バレエ音楽『ロデオ』より4つのエピソード
録音:1960年5月2日 ニューヨーク、マンハッタン・センター
6. バーバー:『弦楽のためのアダージョ』
録音:1971年1月12日 ニューヨーク、フィルハーモニック・ホール
コロンビア交響楽団(2)
ニューヨーク・フィルハーモニック(1,3-6)
レナード・バーンスタイン(指揮、ピアノ:2)
Disc9:序曲とオペラ
● ビゼー:『カルメン』第1組曲
録音:1967年5月15,20日 ニューヨーク、フィルハーモニック・ホール
● ポンキエッリ:歌劇『ジョコンダ』〜時の踊り
録音:1968年1月24日 ニューヨーク、フィルハーモニック・ホール
● ロッシーニ:歌劇『ウィリアム・テル』序曲
録音:1963年12月3日 ニューヨーク、マンハッタン・センター
ニューヨーク・フィルハーモニック
レナード・バーンスタイン(指揮)
● ヴェルディ:歌劇『ファルスタッフ』〜第3幕
録音:1966年3月18,22,23,26,29,30日 ウィーン、ゾフィエンザール
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン:ファルスタッフ)
ローランド・パネライ(バリトン:フォード)、他
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
レナード・バーンスタイン(指揮)
● ワーグナー:『タンホイザー』〜祝典行進曲
録音:1967年10月26日 ニューヨーク、フィルハーモニック・ホール
● ワーグナー:『トリスタンとイゾルデ』〜前奏曲と愛の死
録音:1967年5月9,20日 ニューヨーク、フィルハーモニック・ホール
ニューヨーク・フィルハーモニック
レナード・バーンスタイン(指揮)
● R.シュトラウス:歌劇『ばらの騎士』〜第3幕(抜粋)
録音:1971年3月22-24,30日 4月1-10日 ウィーン、ゾフィエンザール
クリスタ・ルートヴィヒ(メゾ・ソプラノ:元帥夫人)
ヴァルター・ベリー(バス:オックス男爵)
ギネス・ジョーンズ(ソプラノ:オクタヴィアン)
ルチア・ポップ(ソプラノ:ゾフィー)、他
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
レナード・バーンスタイン(指揮)
Disc10:作曲家バーンスタイン(コンサートホールのための音楽)
1. バーンスタイン:交響曲第2番『不安の時代』
録音:1965年7月19日 ニューヨーク、マンハッタン・センター
2. バーンスタイン:『セレナード』
録音:1956年4月19日 ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ(モノラル)
フィリップ・アントルモン(ピアノ:1)
アイザック・スターン(ヴァイオリン:2)
シンフォニー・オブ・ジ・エア(2)
ニューヨーク・フィルハーモニック(1)
レナード・バーンスタイン(指揮)
Disc11:作曲家バーンスタイン(劇場音楽)
● バーンスタイン:『キャンディード』序曲
録音:1960年9月28日、1963年5月20日、6月18日 ニューヨーク、マンハッタン・センター
● バーンスタイン:『ウエスト・サイド・ストーリー』〜シンフォニック・ダンス
録音:1961年3月6日 ニューヨーク、マンハッタン・センター
● バーンスタイン:『オン・ザ・タウン』〜3つのダンス・エピソード
録音:1963年6月18日 ニューヨーク、フィルハーモニック・ホール
● バーンスタイン:『波止場』〜交響組曲
録音:1960年5月16日 ニューヨーク、マンハッタン・センター
ニューヨーク・フィルハーモニック
レナード・バーンスタイン(指揮)
Disc12:ピアニスト・バーンスタイン
1. モーツァルト:ピアノ協奏曲第17番ト長調 K.453
録音:1956年5月4日 ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ(モノラル)
2. ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第2番へ長調 Op.102
録音:1958年1月6日 ニューヨーク、セント・ジョージ・ホテル
3. バーンスタイン:7つのアニヴァーサリー
録音:1947年9月17日 ニューヨーク、RCA第2スタジオ(モノラル)
レナード・バーンスタイン(ピアノ、指揮:1,2)
コロンビア交響楽団(1)
ニューヨーク・フィルハーモニック