温かい人間性に裏打ちされた高貴な香りの漂う
ステンハンマルの作品をリンドベルイが振る!
SACDハイブリッド盤。クリスティアン・リンドベルイ[1958-]の指揮者としてのキャリアは、2010年、イギリスのノーザン・シンフォニアに口説かれて指揮したところから始まりました。「ガーディアン」の好意的な批評にも後押しされ、一年も経たないうちにノルディック室内管弦楽団とスウェーデン・ウィンド・アンサンブルの音楽監督に任命されるまでになりました。トロンボーン奏者としてのアルバムをリリースしてきたBISレーベルは、彼が各地のオーケストラを指揮するアルバムも制作。スウェーデンのアッラン・ペッテションの交響曲シリーズ、リンドベルイの自作管弦楽作品などが継続的にリリースされてきました。
彼の新作アルバムは、スタイルも作風も対照的なペッテションとは対照的なステンハンマルの作品です。ヴィルヘルム・ステンハンマルはストックホルム生まれ。指揮者、ピアニストとして活動しながら、管弦楽曲、室内楽曲、歌曲と合唱曲などを作曲。温かい人間性に裏打ちされた高貴な香りの漂う、凛とした容貌の音楽は、広く愛され、カンタータの楽章『スウェーデン』は「もうひとつの国歌」のように歌われてきました。彼はシベリウスと親しく、シベリウスは交響曲第6番を彼に献呈しています。
交響曲第2番は、後期ロマンティシズムに古風な様式を融合させた作品です。「アンダンテ・エネルジーコ」「アンダンテ」「スケルツォ」「フィナーレ」の4楽章。「歌」の旋律とリズムを基本に、ドリア旋法を思わせる処理も見られます。アウグスト・ストリンドベリの『夢の劇(Ett dromspel)』のための音楽(Op.36)は、1916年、エーテボリのローレンスベリ劇場のこけら落とし上演の際に作曲されました。演奏会組曲は、作曲家ヒルディング・ルーセンベリ[1892-1985]がアレンジ、「前奏曲」から最後の「幻想曲」までを作曲者の意図した流れを尊重しながらまとめた約11分半の作品です。
アントワープ交響楽団(旧、王立フランダース・フィルハーモニック)の演奏、2017年4月にセッション録音されました。(輸入元情報)
【収録情報】
ステンハンマル:
● 交響曲第2番ト短調 Op.34(1911-15)
● 劇音楽『夢の劇』演奏会組曲(ルーセンベリ編 1970)
アントワープ交響楽団
クリスティアン・リンドベルイ(指揮)
録音時期:2017年4月
録音場所:アントワープ、エリザベート王妃ホール
録音方式:ステレオ(DSD/セッション)
SACD Hybrid
CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD 5.0 SURROUND