バレエ音楽『アパラチアの春』(初演版)、他　ホグウッド＆バーゼル室内管

ホグウッドの『アパラチアの春』
1944年初演版を使用！
パウル・ザッハーが50年率いてきたスイスの名門楽団、旧バーゼル室内管弦楽団の伝統を受け継ぐバーゼル室内管弦楽団と、首席客演指揮者ホグウッドの新時代を告げるプロジェクトの第2フェーズとなるシリーズ第2弾。
　本来は劇音楽として作曲された付随音楽をホグウッドが新たな視座から見つめ直しオリジナル編成で録音したアルバム。
　バレエ音楽『アパラチアの春』は、有名なアメリカの女流舞踏家マーサ・グラハムとのコラボレーションとして作曲、1944年に完成したものの、翌1945年初頭より2管編成のオーケストラのための組曲に書き直し、今日演奏されるのは、ほとんどがこの書き直された組曲版によっています。さらに1956年には、組曲で省略した部分を復活させたバレエ全曲を組曲よりもさらに大きい編成に書き直し、ユージン・オーマンディ＆フィラデルフィア管弦楽団が演奏しています。
　このアルバムでは、ホグウッドは1944年に初演された際の13楽器のために書かれたオリジナル編成のスコアを演奏しています。
　もう一曲のコープランド作品、『劇場のための音楽』は、ジャズを大胆に用いた小編成のオーケストラ用に書かれています。
　サミュエル・バーバーの『カプリコーン協奏曲』は、ソロとして、フルート、オーボエ、トランペットの3種類の楽器を用い、それを弦楽合奏がサポートするという室内編成による協奏曲。タイトルのカプリコーンは、バーバーがよく作曲をおこなっていた山荘のある場所の名前で、特に標題音楽というわけではありません。

劇場のための音楽集 Vol.2
・コープランド：バレエ音楽『アパラチアの春』（1944原典版）
・コープランド：『劇場のための音楽』(1926)
・バーバー：『カプリコーン協奏曲』Op.21（1944）
　バーゼル室内管弦楽団
　クリストファー・ホグウッド（指揮）

[録音］2005年8月　チューリヒ放送スタジオ（スイス）