サクソフォン作品集　ジョイス・グリッグス

グレインジャー：サクソフォン作品集

1904年頃、友人とともに初めてサクソフォン（サックス）の音色を聴いたグレインジャーは、その時の感想を友人に書き送っています。
「その音色はまるで声のようだ。私はすぐに、世界で最も素晴らしい管楽器であることを知った」
　グレインジャーは当時あまり馴染みのなかったこの魅力的な楽器のために、バッハやジェンキンスなどのバロック時代の音楽や、ノルウェー民謡などのいくつかの作品を編曲することで、楽器の特性と音色を広めることに尽力しました。サクソフォンをふんだんに用いたこれらの編曲は、楽器の上品な音色を生かしつつ、ポリフォニックで精緻なもの。このアルバムでは、奏者グリッグスが自ら編集を行い、更に整理された音楽として演奏しています。自作のオーケストラ作品のなかでもしばしばサクソフォンを用いたグレインジャーの「サックス愛」が炸裂した１枚です。（NAXOS）

【収録情報】
1.　グレインジャー：固定されたド（あるいは鳴り続けるC）（サクソフォン・アンサンブル版）
2.　ル・ジュヌ：美しい燕（サクソフォン・アンサンブル版）
3.　マショー：バラード 第17番（3つのアルト・サクソフォン版）
4.　グレインジャー：孤独な砂漠の男が陽気な部族のテントを見つける（アルト・サクソフォンとピアノ版）
5.　J.S.バッハ：平均律クラヴィーア曲集第2巻〜前奏曲とフーガ第5番ニ長調 BWV.874（サクソフォン・アンサンブル版）
6.　フェラボスコ2世：4つの音符のパヴァーヌ（サクソフォン・アンサンブル版）
7.　オルセン：クリスマスが来ると（サクソフォン・アンサンブル編）
8.　ジョスカン・デ・プレ：ラ・ベルナルディーナ（サクソフォン・アンサンブル版）
9.　J.S.バッハ：平均律クラヴィーア曲集第1巻〜フーガ第4番嬰ハ短調 BWV.849（サクソフォン・アンサンブル版）
10.　ジェンキンス：5声のファンタジー第15番（サクソフォン・アンサンブル版）
11.　J.S.バッハ：行進曲 BWV Anh.122（サクソフォン・アンサンブル版）
12.　不詳：リスボン『ダブリン湾』（サクソフォン・アンサンブル版）
13.　不詳：クリスマスが来ると（サクソフォン・アンサンブル編）
14.　ロウズ：6声のファンタジーとエアー第1番（サクソフォン・アンサンブル版）
15.　作者不詳：天使は乙女に（サクソフォン・アンサンブル版）

　グレインジャーによる編曲：2,3,5-15
　ジョイス・グリッグス編集：2-16

　ジョイス・グリッグス（サクソフォン）
　J.ミヒャエル・ホルメス（サクソフォン）
　イェッセ・ドホナール（サクソフォン）
　アダム・ホーソーン（サクソフォン）
　ドュー・ウィティング（サクソフォン）
　ベン・ケニス（サクソフォン）
　エイドリアン・ホノルド（サクソフォン）
　キャセイ・ジーン・ディエルラム（ピアノ）

　録音時期：2013年3月15,16日、2014年4月2日（4,8）
　録音場所：イリノイ州、フォーリンジャー・グレート・ホール
　録音方式：ステレオ（デジタル／セッション）
　世界初録音：2-15