オケゲム、ヨハネス(c.1410-1497)
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オケゲム、ヨハネス(c.1410-1497) レビュー一覧

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商品ユーザーレビュー

15件
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  • 数年前、Pierre de La Rueの名作「レクイエム」で名演...

    投稿日:2019/10/20

    数年前、Pierre de La Rueの名作「レクイエム」で名演奏を聴かせてくれたCappella Pratensisの新発売アルバムにて購入しましたが、データをみると、現在より20年前、前記「レクイエム」より15年程前の録音でした。しかも現在この団体は男声ヴォーカルのみによるアンサンブルと思うのですが(それはLa Rue「レクイエム」の演奏に、大変重要であった!)、このOckeghem録音時は数人女声が加わっていて、指揮者も現在と異なり(現在の指揮者Stratton Bullはグレゴリオ聖歌演奏の一部にのみ加わっている)、この団体の初期の形が現在と違っていたことを初めて知りました。演奏ですが、おそらく音楽学者でもあるこの当時の音楽監督Rebecca Stewart(名前からして女性?)のもと、実に手堅く堅実で美しいOckghemのミサを聴かせており、ほとんど傷の無い良演奏と言えるでしょうか。このMissa Mi-Miは、古楽分野では近年の新研究によってOckghem自身のシャンソンに基づく、最も初期のパロディ・ミサであることが、日本人研究者によって明らかにされた話題の作品ですが(解説にも詳しく触れられている)、Rebecca Stewart/Cappella Pratensisの演奏はOckghemの濃密な多声要素をあくまで堅実に再現していくことを第一に構築されており、好感が持てます。確かに、過去のPCA、Hilliard Ensembleなどの各声部があくまで独立して、自由に絡みながら全体として強烈な表現意欲に満ち満ちた世界を作り上げていくまでのレベルには程遠いですが、それでも十分標準以上の好演であるのは確かで、現在のCappella Pratensisとはまた違った良い団体であったのが窺えます。飛び抜けた名演奏とは言えませんが、意外と多くないOckghem良演奏の一つとして存在価値があるのではないでしょうか。

    mimi さん

    2
  • 自分が若い頃、このルネサンス期である意味、最も高名...

    投稿日:2013/08/09

    自分が若い頃、このルネサンス期である意味、最も高名なミサ曲を実際に耳にすることは困難でした。それを考えると、中世・ルネサンス音楽の楽譜も読めないただの音楽愛好家が、Missa Prolationumを比較試聴できる時代というのは信じられない想いです...。自分の数少ない試聴経験では、やはりThe Hilliard Ensembleの名演が印象に残っておりますが、Ensemble Musica Novaの演奏は女声を充分活かし、Hilliardの演奏より柔らかで叙情的な仕上がりです。実はHilliardの演奏に接した時も、この有名曲がOckeghemの最高の作品と言えるかどうかは(もちろん音楽史上最も驚異的な作品であることには何の異論もありませんが)、個人的に少々疑問に想う事もあったのですが、Ensemble Musica Novaの今回の演奏も一つ前のMissa Cuiusvis Toniの感動にはやや及ばないかも、と思います。特にGlora/CredoのややTextの長い部分では、曲の構造的再現が曖昧でメリハリの無い平板な瞬間が時折存在する。けれども、こういった事はHilliardの演奏でも無くは無かったし、どちらかと言えばこのミサ曲に内在する課題かも、とも思えます。ともあれ、この音楽史上の奇跡的作品の再現としては、おそらくThe Hilliard Ensembleの名演奏につぐ、またそれ以上に美しい、第一級の演奏には違いありませんし、古楽・ルネサンス音楽ファンなら充分お薦め出来る好演盤と思います。

    mimi さん |50代

    4
  • 【曲について】オケゲムのこの曲は、5曲ともそれぞれ...

    投稿日:2012/07/27

    【曲について】オケゲムのこの曲は、5曲ともそれぞれ個性が際立っていて、素晴らしいものだと思います。特にTractusの声部がからみあって天使が飛び交うような曲想からOffertoriumの厳しく激しい曲想(特にバス声部の動きには驚かされます)に至るあたりは、何度聞いても新鮮です。 【演奏について】過去のPCAやヒリアードのものと比べて、起伏・ふくらみが増して、音楽的に豊かになったと言えます。女声の起用も音色の広がりに一役買っているでしょう。一方で、透明感も素晴らしいです。 【アルバムについて】現代曲と古典を単に並べただけでなく、全体を一つの曲としてとらえて演奏されているように思います。たとえば、Offertoriumから最後のセレンセンの曲に至る流れなど、非常に見事ですし、神秘的なセレンセンの曲と、くっきりと対位法的なオケゲムが対比されて、オケゲムの曲の魅力がよりはっきりと感じられます。ルネサンス期の初期に作られたこの曲が、現代の曲としてよみがえった・・・そんな名盤です。

    OTTO さん

    1
  • 圧倒的な名演と言えるのではないでしょうか。Paul Hil...

    投稿日:2012/07/07

    圧倒的な名演と言えるのではないでしょうか。Paul Hillier/ The Hilliard EnsembleのOckeghem/Requiemは、古のPCAと並んで、オケゲムのこの傑作の古典的名盤であり、未だに超えるものの無い決定盤と言ってもよいものでした。Paul Hillierにとって2度目のOckeghem/Requiemは、男性のみで少人数による線の完璧な明晰さを実現したHilliard Ensembleのものと対照的に、女声がかなりの比重を占め、やや多人数によっています。当然、各声部の明晰さではHilliard Ensembleには及びませんが、それでも声部の独立性が完璧に保たれしかもそのバランスの理想的で明晰なことは、さすがです。しかしながら、最も重要なことは、Ockeghemの音楽の細部に至るまで、その旋律とリズムの意味付けを考え抜き、明らかにした結果、西洋音楽史上おそらく最も複雑で難解とされているOckeghemの音楽から、魂の底から揺さぶられる人間的感動を引き出していることで、やはりPaul Hillierという、歴史に残る古楽指揮者でなければなし得ないことと思いました。Introitusの終結部や、Offertoriumなど、あまりの感動に恍惚となってしまいます。Hilliard Ensembleの旧盤と事なり、グレゴリオ聖歌でなく、現代作曲家の聖歌と組み合わせていますが、実験的色合いは感じるものの、決して違和感はなく、Ockeghemの傑作の演奏法としては十分成立し得るものと思いました。長らく出会ってなかった、Ockeghem/Requiemの名演として、お薦めしたいと思います。

    mimi さん

    0
  • ピエール・ド・ラ・リューのRequiemは、自分も御他聞...

    投稿日:2012/07/02

    ピエール・ド・ラ・リューのRequiemは、自分も御他聞に漏れずシャルル・ラヴィエのLPで知り、それ以降にこれと言った演奏に出会わぬままでした。皆川達夫氏が絶賛されたラヴィエの演奏は、自分にとってはやや器楽に頼り過ぎて、曲本来の姿が見え難い面を感じ、美しさは認めても感動・愛着までには至りませんでした。それだけに、自分もCappella Pratensisの演奏に接してようやく、ラ・リューのこの高名な曲の真価に触れた思いがします。何と言っても、超低音域が売りの難曲を、よくここまで器楽無しで安定して歌い上げたと感心しますし、こうやって声楽のみで聞き通せて初めて、ラ・リューの、同時代のJosquinに較べると多声構造の充実度は一歩譲るけれども、情感が溢れんばかりの魅力が理解できます。名のみ有名なこのRequiemの現在お薦め出来る数少ない盤の一つではないでしょうか。惜しむらくはカップリングの、オケゲムのRequiem。この現存する最古のRequiemは、ラ・リューと反対にPCA,Hilliard始め古くから複数の名演に恵まれており、そういった過去の名盤のレベルにはとても達しない演奏です。公平にみれば、両曲平均した評価にすべきでしょうが、ラ・リューの好演は貴重なので、お薦めとさせて頂きます。

    mimi さん |50代

    0
  • 昔むかし、皆川達夫さんのレコードガイドで、パリ・ポ...

    投稿日:2012/02/22

    昔むかし、皆川達夫さんのレコードガイドで、パリ・ポリフォニック・アンサンブルが演奏するラ・リューのレクイエムが推薦されていました。なんと現代楽器の器楽だけで演奏される楽章があり、うっとりしていました。何十年ぶりかで、本物?の声楽だけの演奏に接しました。いや〜〜、うまい〜〜。この団体はすばらしいです。イケメンがひとりもいないのもいい。愛聴盤になりそうです。

    みふちん さん

    4
  • 他にもっと上手い演奏も有るが、こういう演奏も悪くな...

    投稿日:2010/12/01

    他にもっと上手い演奏も有るが、こういう演奏も悪くないですね。 ミサ・プロラツィオーヌムを聴けるだけで価値有り。

    gate.gate さん

    0
  • 正直、もともと同じ曲であるとは言え、決して気軽に聞...

    投稿日:2010/09/28

    正直、もともと同じ曲であるとは言え、決して気軽に聞き流せるものではないミサ曲を2枚組、4曲は重いのではないか、と思っていましたが、聴き始めるといつの間にかOckeghemの魔術にはまり、次から次へと聞き通してしまいました。’Missa Cuiusvis Toni’は、Ockeghemのミサ曲としては一曲一曲は小規模ですが、その音楽的内容の充実たるや大変なもので、さながら万華鏡が移り変わっていくようなめくるめく聴体験、最後の第4旋法によるCredoの終結部など、あまりの音楽の充実に、身動きできない程の感動を覚えます。自分の乏しい知識ではCD時代以降、4旋法すべて全曲収録したのは、この盤が初めてではないかと思うのですが、Ensemble Musica Novaの演奏は下声部をがっしりと組み立てた上で、精緻な線を紡いでいくやり方で、過去の演奏、例えば現役盤のClerk’s Groupなどの上声部中心に線の明確さを重視した演奏より、重厚なOckeghemの音楽に適合しているように感じられました。遥か500年以上前の音楽にこれほどに感動できるなんて、人間の文化・歴史の不思議さ・深さをしみじみと感じますね。ルネサンス以前の音楽に興味を持たれる方にとって、必聴の名盤と思います。

    mimi さん

    6
  • 感動した。最高の一歩手前。

    投稿日:2009/05/29

    感動した。最高の一歩手前。

    ぼhm さん

    0
  • 最初は地味な演奏だと思ったが、聴き込むうちにその良...

    投稿日:2007/09/23

    最初は地味な演奏だと思ったが、聴き込むうちにその良さがわかってきた。オルフェウスさんが仰るとおり、ボーイソプラノの起用は秀逸である。ただ、私のような古楽初心者には、歌詞の意味が解らないところがある。「夢のもつれのレクイエム・ノート」というウェブ・サイトが大いに参考になった。この場を借りて、お礼を申し上げたい。「日本語帯付」ではなく、「日本語対訳付」にすることが、ルネサンス音楽のリスナーの裾野を拡げることになると思う。

    風街ろまん さん

    1

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ありがとうございました

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