いかなる旋法にもなるミサ曲(4種の解釈) カンデル&アンサンブル・ムジカノーヴァ(日本語解説付)
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mimi | 兵庫県 | 不明 | 2010年09月28日
正直、もともと同じ曲であるとは言え、決して気軽に聞き流せるものではないミサ曲を2枚組、4曲は重いのではないか、と思っていましたが、聴き始めるといつの間にかOckeghemの魔術にはまり、次から次へと聞き通してしまいました。’Missa Cuiusvis Toni’は、Ockeghemのミサ曲としては一曲一曲は小規模ですが、その音楽的内容の充実たるや大変なもので、さながら万華鏡が移り変わっていくようなめくるめく聴体験、最後の第4旋法によるCredoの終結部など、あまりの音楽の充実に、身動きできない程の感動を覚えます。自分の乏しい知識ではCD時代以降、4旋法すべて全曲収録したのは、この盤が初めてではないかと思うのですが、Ensemble Musica Novaの演奏は下声部をがっしりと組み立てた上で、精緻な線を紡いでいくやり方で、過去の演奏、例えば現役盤のClerk’s Groupなどの上声部中心に線の明確さを重視した演奏より、重厚なOckeghemの音楽に適合しているように感じられました。遥か500年以上前の音楽にこれほどに感動できるなんて、人間の文化・歴史の不思議さ・深さをしみじみと感じますね。ルネサンス以前の音楽に興味を持たれる方にとって、必聴の名盤と思います。6人の方が、このレビューに「共感」しています。
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